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Mastodonクライアントをあさる

以前からMastodonを使っていたが、あまり良いアプリには出会えていなかった。Twitterがサードパーティの締め出しを行ったことで開発者がMastodonクライアントの方に流れてきているようで、先月から俄かに活気づいているので色々とダウンロードしては使い比べてみた。

前にもTwitterで同じことをしていたな。

今まで使っていたのは下にも入っているTootleだが、photodnの管理人さんが「ヤバいかも」と言っていたので新たなクライアントアプリ探しも兼ねていた。
とりあえず良さそうなものがいくつか見つかったので、おすすめ順に紹介していこう。

試したのはこれくらい。

第1位:Ice Cubes(無料)

一番のおすすめがこれ。Mastodonアプリは無料が多いが、その中でもデザイン・機能のどちらも優れている。

タイムラインの一部を切り抜き

右上の数字は未読数。これが出ないアプリもそこそこある。メンション等の数も詳細ページに移らなくても確認できる。
唯一の欠点はタイムラインやローカル、連合などの切り替えが上部の矢印からしかできないことくらいだ。左右スワイプで切り替えられると2位以下との差が大きくなる。

あ、あとは投稿ボタンの位置くらいか。下の方にあるのが理想だが、元々投稿が多い方ではないので個人的には困らない。だが万人受けしにくい要素ではあると思う。

使ってはいないけど試してみたら面白いかも。これはまたの機会に。

ちなみにIce CubesはSwiftUIを使っていてiPadはもちろん、M1チップ以降のMacでも使える。アプリストアでは未検証となっていたが、タッチ操作の代替機能が用意されているのでMacでの使用も想定しているはず。

通知はメンションとそれ以外が分かりやすく表示される。

プッシュ通知にも対応しているが、これはサーバー側の設定如何では機能しないとのこと。幸いphotodnは我らが管理人さんが細かく手を入れてくれるので、プッシュも使えている。
投げ銭するの忘れてたことに気づいたので、書きながらギフトカードを贈っておいた。

下のお気に入りしてくれたユーザーのアイコンは収まりきらないとスクロールできるようになり、アイコンをタップすればプロフィールに飛べる。
当たり前の挙動かもしれないが、尖ったアプリは案外できないこともある。

タブのボタンはタイムラインのみタップすると先頭までスクロールできる。そして触覚フィードバックを設定できるのだが、この感触が実に小気味よい。

投稿画面。キーボードはカットした。

投稿は写真やアンケートの追加もできるし、下書きや公開範囲の設定なども当然対応している。目隠しマークではなく!になっているのは最初分からなかったのと右端のテキスト関連の機能が今ひとつよく分からない(おそらく日本語では使えない)くらい。

総じて満足度が高く、変わり種に対するスタンダードとして多くの人におすすめできるクライアントだ。サブスクはないが投げ銭が可能なので、コーヒー1杯分くらいならと投げておいた。

第2位:Metatext(無料)

1位のIce Cubesにないところを持っているのがMetatext。プッシュ通知に対応しているのも同じだが、デザインや操作についての考え方は明確に異なっている。
ちなみに機能面においては同率1位だ。2位にしているのはデザイン的な好みの問題なので、こちらでも快適に使えるはず。

タイムラインの表示はこんな感じ。

お気に入りの数などは設定を変えないと常時表示できない。一方でタイムラインとローカル、連合の切り替えは左右のスワイプでできる。切り替えるごとに勝手に先頭に飛ばされることもないので、これらを頻繁に切り替えて使っている人はIce Cubesよりも使いやすく感じるだろう。

投稿ボタンの位置は変更こそできないが右下なので不便はない。欲を言えばTwitterクライアントのfeatherのようにタブ内に組み込んだり、左側に変えられたりすると最高だった。
ちなみに設定項目の数は今回挙げているアプリの中でも上位で、かつ日本語になっているので分かりやすい。使いやすいように細かい変更をするのが好きなら、それだけでMetatextが一番になるかもしれない。

通知はこんな感じ。

通知はメンションとそれ以外で視覚的な差別化はされていないが、ここでも左右にスワイプすることでメンションだけを抽出して確認できる。やり取りが多い人には全ての通知がまとまっているより、こうして簡単に抽出できる方が使いやすそうだ。

タブボタンはどれもタップすれば先頭にスクロールできる。Ice Cubesではタイムラインのみだったので、総じて処理する情報量が多い人ほど恩恵が大きいと思う。

投稿画面。長文投稿向けの機能がある。

投稿はIce Cubesとの違いが明確だ。左端は写真の投稿だがカメラロール以外、つまりファイルアプリからも選べるようになっている。また下書きがない代わりに、右下の+ボタンから投稿量を増やせるようになっている。

使ったことはないが、自動的に自分宛の@が付いた感じなるのだろう。長文を投稿するなら便利な機能なだけに、下書きがないのが本当に惜しい。

投稿頻度やリプが多い人はIce Cubesよりもこちらを試してみてほしい。

第3位:Mastodon(無料)

言わずと知れた公式。Twitterと違って表示順を勝手に変えたりしないので、無料のサードパーティがなかったらこれを使っていたかもしれない。
デザインの好みは置いておくとして、設定できる項目はIce Cubesよりも少ないため外観の変更はテーマのみと言っても良い。楽ではあるが、使い込む楽しみは感じにくいと思う。

タイムラインはこんな感じ。

お気に入りやブーストの数はタイムライン上にも表示される。全体的に野暮ったく見えるのは余白が他のアプリより多いからだろう。あるいはフォロー数が少ないか、投稿ペースがゆっくりなタイムラインであればこれくらい余白がある方が読みやすいかもしれない。

投稿ボタンがタブ中央にあるのは非常に良い。この位置なら左右どちらの手でも片手でタップできる。

通知画面

通知はもちろんプッシュに対応。メンションとのその他で分けて見ることもできるあたりは公式ながらちゃんと使いやすさが考えられている。

投稿画面

投稿は機能的にベーシックなところがまとまっており、下書きや連続投稿はない。写真の添付はファイルアプリからも選べるようになっているのはポイントが高いが、顔マークは読み込みが終わらず使えなかった。

立ち位置としては分かりやすく、Mastodonを始めたばかりの人がとりあえずで使うという役割はしっかり果たせる。その上で多機能や違うデザインが欲しくなったらサードパーティに手を出せば良い。
少なくとも使いづらさはないので、先入観なくMastodonを使いたいのであればまず公式、で問題ない。

第4位:TootDesk(無料)

デザイン面では第5位に相当するが、唯一と言っていい機能性で第4位になったのがTootDesk。プッシュ通知への対応すらないのに一体何の機能が、と問われれば唯一のマルチカラム対応という点に尽きる。

iPad版のスクショ。カラムを増やせるのは一覧性が高くて便利。Tweetdeckを彷彿とさせる……。

iPadのランドスケープ(横置き)なら3カラムを同時に表示させても余裕がある。画面サイズによっては4カラムでもいいだろう。設定上の最大は6カラムだが、複数アカウントを持っているわけでもないので俺は使いこなせない。

2アカウント以上を同等の頻度で使っている人には便利だと思う。また予約投稿機能が実装予定となっているようだ。
デザイン面においては見にくさ、分かりづらさがあるものの唯一無二の機能が刺さる人には刺さるだろう。

第5位:Ivory(サブスク)

言わずと知れたTweetbotの開発元、Tapbotsが作ったMastodonクライアントだが個人的な評価は低い。というのも無料アプリで使いやすかったり、見やすかったりするアプリが多いためだ。

Ivoryがそれらの点で劣っているわけでは断じてない。むしろTweetbotという有名クライアントを開発していただけあって、細やかな気配りや独自の機能なども搭載されている。しかしそのために継続的に課金するか、と問われると無料のクライアントで十分なのだ。少なくとも俺の場合。

Tapbotsのファンであれば間違いなく1位に輝くだろう。今は亡きTweetbotと同等の使い心地でMastodonを楽しめる。

まとめ

4位からスクショ減ったな、と思った方。正直すまんかった。Ivoryはお試し期間があるとはいえサブスク登録までしたのに、久々の長文で書き疲れてしまった。
それでも4000字に満たないのだから、やはり文章は定期的に書かないとダメになると痛感しました。

この順位はあくまで俺個人の使いやすさを基準にしたものなので、ツイ廃の人がMastodonを使うのであればまた違った順位になるか今回紹介しなかったアプリの方が使いやすいと感じるかもしれません。
とりあえずIvory以外は無料で使えるので、試すだけ試して絞っていくのは結構楽しいですよ。

みんな良きMastodonライフを!

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