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アフターZoomはどうしたら

もうすぐZoomは時代遅れになる」は結構、雑に書き散らかしたものなので、補足を書いておこう。

自粛要請で多くの人が「通勤しなくてよくね?」「オフィスって要らなくね?」と気づいてしまった時代。これでハンコ文化が駆逐されれば、「管理職って要らなくね?」となるだろうし、勤怠管理や経理関連のクラウドのサービスの導入が進めば「オフィスも社員も要らなくね?」までいくだろう。

これは悪いことばかりではなくて、「好きな時間に得意なことをして稼げる」という選択肢が増えることになる。お金の回り方が多彩になるだけだ。

オンラインミーティングの普及は、何らかの特技を持っている人がこの先を生きていく助けになるだろう。

会議・レクチャー・対面販売

オンラインミーティングの使いみちは次の3つが挙げられる。

「会議」「レクチャー(セミナーも含む)」「対面販売」だ。

働き方のリモート化で、まず多くの人が恩恵を感じたのが会議のリモート化だろう。わざわざその場に足を運ばなくても済むし、声の大きい人の勢いに飲まれずに済むというメリットもあるだろう。またZoomの画面を小さくして内職することもできる。これらは全て、生産性の向上に繋がるだろう。

オンライン講師にとって密接なのはレクチャーやセミナーなど、何らかの情報を提供する形だろう。

これはやってみると対面のクラスと随分勝手が違うことが分かる。

リモート時代のコール&レスポンス

まず当たり前なのだけど、リアクションがわかりにくい。マイクはミュートするし、カメラはオフにする人も多い。また「質問はありますか?」と尋ねても、返事が返ってくることはほとんどない。

だからオンデマンドとの差別化を図るなら、一体感を高める工夫が必要だ。オンラインクラスならではのコール&レスポンスが必要になる。

反応ボタンの使い方を覚えてもらって適宜ポチってもらうのもそう。質問はなくても一言だけ感想をチャット欄に書いてもらうのも良い。こういうリアルタイムのリアクションを共有できるようにする。

リアクションは後でTwitterなどSNSで感想を書いてもらう「事後的なリアクション」と、その場で共有する「リアルタイムのリアクション」の2種類となる。そのうちの後者をどうやっていくかで、それぞれの講師のキャラが出てくるんじゃないかと思う。

あとはある程度の人数が集まるなら、ブレークアウトセッションの活用も良いだろう。ただどうしてもカメラをオン、ミュートをオフに出来ない人もいる。海外からの参加者は時差があるから真夜中かも知れない。そういうやむを得ない事情で「画像も音声もオフ」の人にも一体感を感じてもらう配慮が必要だ。

またZoomだと人数制限があるので、You Tubeのライブ配信と組み合わせるというやり方もある。私はやったことないけど、海外のリモート学会ではなかなか良かったそうだ。

ただリアルタイムレッスン最大の利点がある。それは「習慣づけの動機」となる。ということだ。学習を継続するにはルーティン化するのが良い。ルーティン化に特化するなら、できるだけ毎日、短い時間で配信するのが良いと思う。

ミニマムオンデマンドのあり方

オンライン講師はリアルタイムとオンデマンドの2軸で行くことになるだろう、とは前の記事に書いたとおりだ。私のやり方に関して言えば、リアルタイム配信は全て無料公開だ。誰でも参加できる。これは多くの人にシステマを知ってほしいという狙いと、より多くの人が参加できるようにして、リアルタイムならではの一体感を高めたいという意図がある。

それで録画したものを有料公開にして収益をえようというシステムだ。これはAbemaのやり方をほぼそのまま真似た。これは「レクチャー」が「対面販売」の性質を併せ持っていることになる。

もっとコア層が多い講師ならリアルタイムそのものを有料化しても良いだろう。著名人のオンラインサロンなどが良い例だ。

私の場合はそこまでではないので、無料公開と有料公開を使い分けることになる。私がやってるのはnoteとYouTubeの組み合わせだ。noteにテキストを書いて、有料パートにリアルタイム配信の録画を置いておく。無料パートだけ見てくれる人も時間と手間を費やしてくれているわけだから、それなりにメリットのある情報を公開しておく。かなり手作り感が強いのだけど、最低限の費用でミニマムなオンデマンド配信ができる。

どのプラットフォームをどのように使うかは、やはり講師がその人の講座の特性に応じてやるべきだろう。またこれから新しいサービスが続々と出てきたり、既存のサービスが安くなったりするんじゃないかと思う。オンラインストアでSTORESとかBASEとかが出てきた頃のように。

私が思うのはリクルートがスタディサプリのプラットフォームを有償で貸し出したら良いんじゃないかということだ。cakesがプラットフォームをnoteという形で誰にでも使えるようにしたのは画期的だったと思う。

スタディサプリでそれができれば、今は対応していない言語のクラスや他の色々なスキル、資格取得などのクラスがどんどん開講しておもしろいんじゃないだろうか。

Zoomが起こしたキャズム超え

Zoomの普及で、オンラインの可能性がぐっと広がった。というか、もともとその可能性はあったのだけど、アーリーアダプターだけのものだった。それがコロナ騒動でキャズム超えを果たしたというところだろう。

だからアフターZoomとは、Zoomをきっかけにもともと潜在していたオンラインの可能性が、一気に開花することを意味する。従来の業務を単にリモートに置き換えるだけではとどまらない。前から言われている、オンラインによる働き方の変化、生き方の変化が一気に顕在化するのだろう。

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