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noteで学べるシステマ講座 第16回「システマの練習効率を4倍以上にする方法」


量より質だけどやはり量がモノをいう

1日は誰にとっても24時間。人に与えられた時間は有限です。練習時間を確保するため、仕事の効率化や段取りの見直し、コンディション管理といったライフハックが必要です。

特に影響の大きいのがコンディショニングでしょう。適度に身体を動かし、ブリージングをする。食や睡眠にも神経質にならない程度に気を使って、体と頭が働く状態を保つ。すると仕事の速度も早く終わりますし、たくさん練習できます。

世の多くのシステマーがそうやって捻出した時間を練習に充てているのだと思います。トレーニングのための時間を確保するために、業務の効率化が進む。それもまたシステマの恩恵の一つであると言えます。

練習は質より量とは言いますが、やはり量が大事です。週2時間の練習を週4時間にすれば単純に練習成果は2倍になります。でも週2時間のまま効果を2倍にするには、かなり大変です。だから2倍の練習効果を得たければ、やはり2倍練習した方が良いのです。

時間というのは不思議なもので段取りなどのちょっとした工夫の積み重ねでかなり捻出できるものですが、やはり物理的な限界があります。練習は質より量だけど結局ものを言うのは練習量。だけど量が限界に達したら、やっぱり質がものを言うようになります。

質より量だけどやはり質がモノをいう

では質とは何なのか。

これは神経回路ができるプロセスを踏まえると明確になります。

体がなにか新しい動きや感覚を習得する時、小脳などでは新しい神経回路が作られます。この形成に必要なのが、トライアンドエラーの蓄積です。うまくいった経験とうまくいかなかった経験の全てがデータとなって、神経回路を構築するのです。システマ東京では参加者があれこれ喋って動きが止まっているときには、もっと動くように促します。お喋りするよりも、一度でも多くトライしてデータを蓄積した方が効率としては良いからです。AIが入力するデータを増やすほど性能が上がるのも、脳の学習プロセスをモデルにしているからです。

またトライの数が増えれば、必然的に「まぐれ」の体験の数が増えます。ガチャが無制限ならたくさん引けば引くほど、レアカードが出る可能性が高まるでしょう。例えまぐれであっても「うまくいった」感触を経験すればそれが手がかりになります。何度もまぐれを引くうちにだんだんコツが掴めて頻度があがります。そうやって頻度が高まっていけばそれはもうまぐれではありません。自分のものになっているのです。下手な鉄砲でも数撃つうちにうまくなるのです。

だから練習時間内にできるだけ試行回数を稼ぐこと。それが一定時間内に得られるデータ量を増やす1つ目のコツです。

質の高い練習とは「一定時間内に得られる情報量が多い練習」。そう定義すると、練習の質を高める方法が色々と見えてきます。

データ量を4倍にする方法

ちょっとした視点の違いで、データ量が大幅に変わります。次に紹介するのが、今すぐ4倍にする方法です。

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