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noteで学べるシステマ講座 第84回「勇気について-戦士の心得-」Part2

noteで学べるシステマ講座
「勇気について-戦士の心得-」Part2

必要なときに必要なだけ

全てにおいて、きちんと分析をすることが必要です。みなさんがやろうとしているのは、「武術」と言われるものです。武術にはさまざまなタイプがああり、それぞれが「この武術はこんなに素晴らしいです」と打ち出しています。大事なのは、その武術がどのような理念のもとで行われているのか、ということをきちんと理解することです。何のためになにをしているのかをきちんと説明しているかどうかことです。例えば日本には「武士道」という考え方があるでしょう。そこには本当に必要なものだけを取り、余計なものを自分のものにしないといった、考え方もあると思います。自分に必要のないものを受け取ったり、得ようとしたりする必要はありません。自分には何が必要なのかをしっかり認識し、それだけを所持することが重要です。だから攻撃というものもまた、必要に応じて必要最小限だけ行うものでなければいけません。

現代の生活においては、さまざまな形で「攻撃性」が紛れ込んでいます。人間関係においても、さっきまで仲良く話をしていたはずなのに、その人がいなくなった途端に悪口を言っている人もいるでしょう。そのように場面に応じてコロコロと態度を変える人もたくさんいます。そんなことをする必要があるのでしょうか? ありませんよね。自分がその人のことを良い人と思うのであれば良い人として接して、悪い人だと思うならそう接すればいいだけです。態度をさまざまに変える必要は全くありません。

例えば、私が「これ、あなたにあげましょうか」と提案して、相手が「いりません」という態度をとったとします。それで「分かりました。では他の人にあげます」と、デスクに置いておいたら「やっぱりほしいです」とちゃっかり自分のものにしてしまう。現実にはそのような人もいますよね。でも、自分のことをきちんと認識し、必要なら受け取り、不要なら受け取らないだけです。態度を変える必要はありません。自分自身に対する態度と他者に対する態度を明確にして、それを変えないという姿勢が必要です。

蛇を救った男

こんな寓話があります。ある人が蛇に襲われました。でも蛇は返り討ちにあって火の中に投げ込まれてしまいます。蛇は炎から逃れようと懸命にもがきますが逃げられません。すると蛇に襲われていた男性がヘビを杖で引き揚げたのです。周囲の人は「なぜそのようなことをするのですか?」と尋ねます。男性はこう説明しました。「このヘビが私を襲ったのは、動物的な本能だったからだ。私を殺そうとしていたのではなく、私に対して動物的に反応し、動物的に攻撃をしていたまでである。今このヘビは、本能として生きたいと思っている。だから救うのだ」

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