noteで学べるシステマ講座特別編「トラブル対応の実例〜ミカエルがYouTube動画で解説」後編
ミカエル・リャブコのオンラインコース「センス・オブ・デンジャー(全4回)」第3回のテキスト版。後編です。
前編はこちら
リンクの動画の解説を通じてトラブル対応について説明しています。
観察と状況判断
M(ミカエル):私は彼らを見て、彼らを感じとりました。どちらがどのような役割なのかを把握しました。何度もビデオを見ても、みなさんが全体像を把握するのは難しいかも知れません。ですが私はすぐに見極めることができます。この例を通じて、どのようにして人の心を読み、リーダーと手下を見分け、どちらに先に注意する必要があるのか、どちらは後でよいのかを学んでほしいと思います。そうすればみなさんは、こういった人たちに対する正しい行動を組み立てることができます。
ビデオの中で彼らがセルゲイ・カザークを殴っていたシーンがありました。彼らは、セルゲイの肝臓の下あたりを打っていましたが、それでは相手を打ち負かすことはできません。肝臓にストライクを打っても直接的にはなにも起こりません。彼らがやっていることは、ナンセンスなのです。
そこで相手がサーシャに変わってからは、彼らをサポートする立場を取りました。私はサーシャに対して「後ろに下がってはいけない」とアドバイスをしました。彼らがシステマに挑むことができないようにです。私は彼らのサポートを始めました。つまり彼らのレベル、彼らの目線に立ったのです。アレクサンドルにアドバイスをしつつ、彼らがストライクを打ちやすいように手助けをしました。彼らが望んだことをさせること可能なのです。それで彼らは満足して帰っていきました。おそらく確かめることができて、理解することもできたのでしょう。私は彼らに、どうぞお望みなら襲いかかってみなさい、と、一つ、二つ、そして三つ目のチャンスを与えました。しかし彼らはすべてを理解しました。おそらく痛い目にあうだろうということをです。なぜなら私が彼らを打ちのめしてしまいますから。これは非常に精神的な性質のものです。
関係性とは、どのような方向にも作り上げることができます。私のほうに向いたり、彼らの方向に向いたりなどです。挑んでくる人たちは、大きなプライドを持っています。
そこで自分自身をあちらこちらに動かせば、あなたの周囲に作り出される光景は複雑になります。行動のモデルです。そうやって自分自身を見ることができるようになれば、状況に応じて行動できるようになります。ビデオ見てみてください。一人がセルゲイを殴っているとき、セルゲイは後ろに下がっています。この時私はセルゲイに、後ろに下がらないように、とはアドバイスしませんでした。それは私が、二人組に対してなにかを企んでいるのだと思われないようにするためです。彼らも苦労して次々とストライクを打っていますが、それでもやはり、後ろに下がっています。
通訳:ストライクによって後ずさりしているのではないのですか?
M:いいえ。セルゲイがストライクを打たれるのに合わせて交代しています。私はセルゲイにそうするなとは言いませんでしたから。一方のサーシャには後ろには下がらず、その場にとどまるように言いました。二人組をサポートするためです。
攻撃心を終わらせる
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