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noteで学べるシステマ講座

最近よく聞く「システマ」ってなに? それをnoteでお伝えします。 システマの思想、哲学を知ればきっとあなたの世界が拓けることでしょう。 癒やしに留まらない、強さを備えたリラ… もっと読む
「争いに勝つのではなく終わらせる」 そんなシステマの哲学をnoteでお伝えします。「システマ入門」… もっと詳しく
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2020年2月の記事一覧

noteで学べるシステマ講座 第6回「リラックスできない理由」

大阪、広島、名古屋、東京と続いたダニール・リャブコ来日ツアー2020。今回もどうにか無事に終えることができました。 ツアーの最中、ダニールが一貫して繰り返していたのが「相手を感じる」ということです。相手を崩してやろう、技をうまくかけてやろう。そういった工夫は全て「自分のことで頭をいっぱいにする」ということ。そうではなくて、相手を感じるのです。それに専念すればよくて、相手を崩してやろうとつい工夫したくなってしまう自分を、どうにかして鎮めていくのです。 エゴを失くす、勝ち負け

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重たい引っかき傷

とてもお世話になっていた人が、ある時ふと姿を消した。 その少し前に疎遠になっていた頃だったのだけど、とても世話になっていただけに気になった。 そのお世話になった人の師匠筋が言っていたという言葉を、風の噂で聞いた。 「人を導くということの重さに気づいたんだろうね」 その重さから逃げたのか、あるいは重さに耐えうるよう修行に出たのかは分からない。 とても気になったので、数年ぶりに連絡をとってみた。 するとしばらくしてから返事が来て、会うことになった。 久々に会うと、と

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noteで学べるシステマ講座 第5回「ゆっくりするほど速くなる?」

「ゆっくりやってうまくできるのがプロ。速くやってできるのはラッキーなだけ。」 先週末に行われた大阪セミナーでは、ダニールがしばしばそう言っていました。ゆっくり動く。ゆっくりワークする。システマでは昔から指摘されていることです。 でも徹底するのは容易ではありません。ついついスピードを速めてしまいたくなるもの。一番の障壁は 「実際の敵はゆっくりしてるわけないから、速い動きで練習するべきだ」 という思い込みです。やはりみんな心のどこかで「なんだかんだ言って、フルルピードの練

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ダニール・リャブコ来日2020覚書

ダニール単独来日セミナー。 例年は7月なのだけどオリンピックイヤーで夏期は困難そうなので2月に実施。大阪、広島、名古屋、東京と巡回。学んだことと気づいたことを1日ごとにメモ書き形式で。

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システマ東京が関わった小説とかマンガとか

ちゃんと取材したシステマ作品数々のシステマ本が発行されていますが、特にシステマとは関係のない本にもちらほらとシステマが扱われています。本やネットで調べた情報を使っている場合がほとんどですが、中にはちゃんと取材したり、実際のシステマ体験がもとになっているのもあります。 その中で、システマ東京が関わったものを一部ご紹介。 ディア・ペイシェント新しいものでは「ディア・ペイシェント 絆のカルテ (幻冬舎文庫)」 NHKで2020年4月からドラマ化されるのにあたって、文庫化されま

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Pig&Pearl -思考実験-

値付けはとかく難しい。 宝石屋さんに「丸くてキラキラしたものを買いたい」とお客さんが訪ねてきた。喜んでもらおうと思って、原価1万円の真珠を特別に5,000円に値引きしたら「ぼったくりじゃねーか」と怒られてしまった。 そのお客さんはプンスカと店を飛び出して別の宝石屋さんにいって、原価10円のビー玉を1,000円で売りつけられて、ホクホク顔で出てきた。 「さっきの店では5,000円とふっかけられたけど、こっちの店では似たようなのが1,000円で買えた。とてもいい店だ。」

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やっててよかったと思える瞬間

足早にクラスに向かうメンバーの後ろ姿を見かけた時。 僕は時間ギリギリにスタジオに入る。だから練習に向かうメンバーの後を歩くこともある。 前を行くメンバーが、途中で出会ったであろう仲間と談笑しながら足取り軽く歩くのを見た時。 やっててよかったと思う。 特に目立たず、SNSでもことさら発信するわけでもなく、ただ黙々と練習している人の動きがどんどん変わっていく時。 誰かに認められたいわけでもなく、ただ向上したい。そういう思いに駆られて行われた自主練。それは必ずクラスでの動

noteで学べるシステマ講座 第4回「『破壊の否定』の合理的理由」

トロント本部のウェブサイトにこう書いてあります。 The key principle of the Russian Systema is non-destruction. ロシアン・システマの鍵となる原則は「破壊の否定」です。 強烈なストライク、鮮やかなテイクダウン、激しいマスアタック、スリルにあふれたナイフワーク。そしてロシア軍特殊部隊から生まれたという経緯。 いかにもいかつそうでありながら、その根本には「破壊の否定」があります。 軍隊武術と言うイメージから、シス

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ヨーロッパのシステマ界隈ではこんなことが起こっているんじゃないか

この週末、パリで行われているサミット・オブ・マスターズがすごい。 定員250名のところがあっという間に満席に。 急遽、翌週にパート2が実施されることになった。 前代未聞である。とても喜ばしいことだ。 おそらくヨーロッパ全土にシステマが広まりつつあるんだろう。大きなグループがドーンとあるのではなく、そこそこの規模のグループがたくさん生まれた。ネットワークで言うなら、サーバー型からクラウド型に変化したのではないかと思う。その状況を見ているからだろう、昨年末にミカエルから言

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非行少年にシステマを

「ケーキの切れない飛行少年たち」に興味深いことが書いてあった。 少年院に来る非行少年たちはそもそも、認知が歪んでいる。 だから聞いたこと、見たことの解釈そのものがくるってしまっている。 殺人を犯した少年が「自分はやさしい人間です」と言う。 本人の中では、やさしさの帰結が殺人だったのだろう。 彼らは問題を解かせても、そもそも問題文の意味がわからない。妙な受け取り方をしてしまう。数分先の未来でさえ、予測できない。だから強盗したりする。強盗すれば遊ぶ金が手早く手に入るので

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創始者への渇望

今、システマを学ぶ者は幸いであると思う。 なぜなら創始者が健在だからだ。 これは本当に大きなことだ。 空手を習っている時、どれだけ「この型を作った人に質問したい」と思ったことか。各種の解釈が林立するのも、ひとえに創始者が没しているから。だから声高な指導者の解釈が通ってしまう。それが正しいかどうかはわからないのに。 私にとって正しい解釈とは、創始者の意図にほかならない。型の動作一つ一つの意味に創始者のどんな意図が込められているのか。それは創始者が生きていなければ、確かめ

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「ストライクを受ける意味」 by ミカエル・リャブコ 2014年9月19日@インターナル・ディスカバリーセミナー

セルゲイ・ロディオノフによるストライクの受け方クラスを始めるにあたってのミカエルによる解説。冒頭の動画は違う年のデモンストレーション。ミカエルのストライクを受ける黄色いシャツの人物が文中のセルゲイです。 (参加者達がセルゲイにパンチを打ち込むデモを見せたあとで) 相手は真剣に何度も何度もストライクを繰り出しましたが、彼はまったく意識を失うことはありませんでした。相手は、強いストライクをさまざまな方向から繰り出したのですが、それはすべて規則にかなったストライクではなかったので

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noteで学べるシステマ講座 第3回「システマ4原則は4つではない」

呼吸 リラックス 姿勢 動き続ける システマをやっている人なら、覚えておきたい4原則。 型も作法もないシステマですが、この4つは覚えておいた方が良いとされます。 ただ、私自身はミカエルやヴラッドの口から直接、4原則について聞いたことはありません。著作やインタビューでも見つからないんじゃないかと思います。 ミカエルはどこかのインタビューで「原則は無限にあります」とさえ言っていたので、別に4つの原則にこだわっているわけではないようです。 ただヴラディミア夫人、ヴァ

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5秒で始めるイノベーション

世間的に見れば、僕は法人成りを果たした元フリーランスだ。 まあ法人化にたいしたメリットはない。書類関係は一気に煩瑣になるし、税理士に払うお金もガクッとあがる。「株式会社」という肩書以外に、なんにもメリットはない。 ただ、これは不思議なのだけど立つステージが変わる。株式会社なんて書類といくばくかのお金を出せば、誰でも作れる。 でも、それを持つかどうかでちょっとステージが変わるし、世の中の見方も変わる。世の株式会社は3年以内にほとんど潰れるというから、3年目を迎えた僕の会社

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