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バズワードDXについてのメモ

はじめに

DXがバズワードになって、早X年。そもそもDXとは何なのかわからんので、Aidemyの「ビジネスパーソンのためのDX入門」とか「DX実行戦略」とか「デジタル革命の本質:日本のリーダーへのメッセージ」とかを見たり読んだりした結果をまとめてみる。

DXの定義

経済産業省によるとDXとは、

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」らしいです。

正直わかりません。それもそのはずで「業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」を理解できるのは、変革し優位性を確立できたモノのみです。ほとんどの組織でDXが実現できていない今、DXたるものが具体的に何を指すのかを理解するのは非常に難しいわけです。そこで今回は、

▶社会の変化
▶社会変化に対応するための組織

という側面からDXについて記載していきます。

社会の変化

デジタルボルテックス
まずは社会的に不可避な状況としては、デジタルボルテックスがあります。

デジタルボルテックスは、ビジネスモデル、製品/サービス、およびバリュー チェーンを極限までデジタル化していく現象です。
競争優位性を阻害する物理的な構成要素(手作業や紙ベースのプロセスなど)がそぎ落とされていき、可能なものはすべてデジタル化されます。
https://www.cisco.com/c/dam/m/ja_jp/offers/164/never-better/core-networking/digital_vortex.pdf

つまり競争優位性において無価値(誰がやっても同じようなこと)であっても、今までの社会では価値がありましたが、デジタルボルテックスが進むにつれて、それら作業が無価値になってしまうという状況があります。
デジタルボルテックスの結果、企業の競争優位性は「人でしか出来ない高度な仕事を実行する人」と「デジタル化を管理できる人」によって生まれてきます。

「人でしか出来ない高度な仕事を実行する人」とは

「人でしか出来ない高度な仕事を実行する人」とは何でしょうか?おそらく様々な意見がありますが、ここでは

▶カスタマーバリュー
▶ビジネスモデル
▶対応戦略

を設計、理解、実行できるような人を指してみます。
カスタマーバリューとは、「プラットフォームバリュー」「エクスペリエンスバリュー」「コストバリュー」から成り立ちます。
「プラットフォームバリュー」とは、買い手と売り手などの間にこれまでなかった繋がりを創出することです。
「エクスペリエンスバリュー」とは、より迅速且つ便利且つパーソナライズされた顧客経験を創出することです。
「コストバリュー」とは、より安い、またはより多くの単価あたり価値を創出することです。

次にビジネスモデルとは、「組織がいかにして価値を創出し、共有、実現するかを原理的に説明したもの」です。

最後に対応戦略とは、「収穫」「撤退」「破壊」「拠点」の4つからなるものです。詳しく書くのが面倒なので詳しくは「DX実行戦略 ~デジタルで稼ぐ組織を作る~」を購入下さい。

つまり「人でしか出来ない高度な仕事を実行する人」とは、顧客価値を理解して、それをマネタイズする仕組みを言語化できて、且つ状況によってどのような行動をするべきかを決めれる人なのかなって思います。

「デジタル化を管理できる人」とは

次にデジタル化を管理できる人とは、所謂ITエンジニアです。このデジタル化を管理できる人が居なければ、デジタルボルテックスが進む社会において取り残されてしまうので、企業の競争優位性を保つためには必要です。

当たり前かもしれないですが、世の中の移り変わりはめちゃくちゃ早くなっています。「5,000万人ユーザー獲得までにかかった時間 (神田敏晶)」に5000万ユーザー獲得までにかかった時間の図が載っていますが、時代が進むにつれて早くなっているのがわかります。

つまり私達はデジタルボルテックスが進み、且つ世の中の移り変わりが激しい中で、競争優位性を築いていく必要があります。ではそのために、組織がどうあるべきかを次から考えていきます。

社会変化に対応するための組織

「高度な仕事を実行する人」が活躍するには、以下トピックが大事です。

▶イノベーションのジレンマの理解
▶ダブルループ学習
▶デザイン思考
▶リーンスタートアップ
▶最適な評価精度
▶トップダウンのデジタル推進

一つ一つ説明するのは面倒なので、詳しくはAidemyのビジネスパーソンのためのDX入門見て下さい。「本質的な価値を見極めて、正しい実験課程を踏んで、小さく試しましょう。それら活動をしやすい環境を組織が作り、且つ正しく評価されるようにしましょう。」ってな感じです。

デジタル化を管理できる人を社内に増やす

日本企業とITエンジニアの関係性は少し特殊です。アメリカ・ドイツだと多くのITエンジニアは事業会社に勤務しています。しかし日本の場合は、28%が事業会社、72%がSIerに勤務している状況です。このことから、日本では「デジタル化のナレッジが社内に蓄積しない」「事業を理解した上でのデジタル化が進まない」という問題があります。(困りますね。)これはメンバーシップ型採用を実施してきた結果の成れの果てです。(ここらへんも詳しくはAidemyの「ビジネスパーソンのためのDX入門」にあります。)

……もう疲れた…..

要は「社会の変化」に適応しながら競争優位性を保つため、必要な人を集めて、そして活躍できる組織を目指しましょう。ということだと思います。そしてこの「必要な人」という枠組みで、データサイエンスやプログラミングが分かる人が必要となっているから、AIやデータサイエンスがDXと類似した文脈で出てくるのだと思います。


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