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激b 「映画ノルウェイの森、見たよ〜」

作品を見終わってレビューを見てみたら案外評価が低くて驚いちゃったtkdmですこんばんは。熱烈ハルキストからの評価がなかなか低いくさかったですけれども。私は好きです。
変なバイアスとか無しに、ただ純粋な意見として、村上春樹の文学を映像化したらこうなるやろな〜、という想定の範囲内をずっと行く作品でした。私が一番そらそうやろな〜、と感じたのは台詞に関してで、いわゆる棒読みチックな、感情の起伏が伝わりづらい発声の仕方が登場人物に一貫して為されていたのが印象的で、レビューを見ても台詞回しに関する酷評が結構見られましたね。でも正直、村上春樹の書く台詞っていうのは文字のために当てられていて、人の発声のために当てられているとは思えないんですよね、個人的に。あまりにも語彙が日常的ではなさすぎて。当時はあのくらいがスタンダードだったのかもしれないけど、現代における言葉の軽さと比べると、言葉の纏う雰囲気が重すぎて違和感というか、非現実を感じてしまいますよね。そんな超えられないであろう障壁を前にして、特に主演の松山ケンイチはうま〜く演じていたなと思います。過剰なロマンチシズムとナルシシズムのある台詞を極限までナチュラルに音にしようという心意気が伝わってきてよかった。そして何よりも松山ケンイチ、あなたは美しい。美しいです。今まで出身が近しいということ以外、特に気にしたことはなかったのですけれど、「ノルウェイの森」における松山ケンイチ、美しかったですね。あんなにも魅力的な人物だったとは。
余談ですが、当方「顔」で映画を見ている節が大いにありまして、キャストの外見というのが作品の評価に多大に影響しがちであるんですよね。この作品の私の中での高評価も、松山ケンイチのよさに準っている節がありますので悪しからず。
・・・松山ケンイチって白狼を連想させませんか。白く透き通った肌に、つぶらでありながらも切長な目、そして大きな体躯。なんかこう、フェティシズムの範疇にいながらも、わしゃわしゃしたくなるような愛嬌が垣間見えて、それがすごく魅力的でした。あと顔ちっちゃいね。足も長いし。スタイル良すぎるわ。タイトフレアなジーンズが似合いすぎていたわよ(指ハートを添えて)。という感じで松山ケンイチのよさだけをとっても、これから定期的に見たくなるであろう作品だなと思いました。
そしてなんと言ってもノスタルジー漂うあの映像美。登場人物のファッションや映り込む家具・小物がいちいちめっちゃい〜〜〜〜〜〜んですよね・・・。当時の学生のファッション感度のよさ、たまんね〜〜〜〜〜・・・。タイトでクラシカルなシルエットと、無邪気で斬新な色使いのアンサンブルがなんとも言えないよさを醸し出していて最高〜。なりて〜。ワタナベくんの着てたワシ?かなんかがプリントされてたTシャツとか、直子の被っていたニット帽とか、学生のみんなが使っていたブックホルダーとか、全部良すぎて全部欲しかったもんね。ファッションをはじめとしたビジュアル面においても余念がないところがこの作品の魅力ですよね。再現具合から、当時へのリスペクトというか、心からの賞賛を受け取れてよかったです。関係ないけど、三島由紀夫vs東大全共闘の映画でも、出てくる学生がみんな「「「サブカルの権化」」」みたいな風貌でテンション上がったのを思い出した。やっぱサブカルチャーの源泉は60年代だよな・・・過度な装飾もなく、あるのはタバコだけ、身ひとつでサブカルを示そうぜ(?)の感じが鬱蒼として退廃的でいいよね・・・イカす・・・・・・
そんなこんなで、とにかく「ノルウェイの森」見てよかったです。こんな世の中でさまざまに盛んと思われる時分を生きている身だからこそ、生活と文化と性愛が混同して一体を為しているあの時代、freelyでnaturalで羨ましいなぁと切に思いました。程よく緩い貞操観念の中を生きてみたいものだわ

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