ビジネスはNo1を目指す方がいい!
こんちには、tkdです。
今回は「ビジネスはNo1を目指した方がいいよ」というテーマで紹介させてもらいます。
ここでいうNo1というのは、色々サービスや事業があると思うのですが、それぞれの各領域におけるNo1のシェアや利用率みたいなところを指しています。
「なんでNo1を目指した方がいいのか」、「No1を目指すことによってどんなメリットがあるのか」、「どんな事例があるのか」といった点を中心に紹介していきます。
1.No1を目指す重要性
まず、No1を目指す重要性について解説していきます。
実はNo1を目指すことへの重要性については、既に色々なところでも説かれている話だったりもします。
-ソフトバンク孫さんの考え
例えば、
ソフトバンクの孫さんもビジネスはNo1になることにすごくこだわりを持たれています。
「No1になれる事業にしか手をつけない」「No1以外は敗北に等しい」などと言っているのも有名です。
なぜなら、No1を経験しないと勝ち癖がつかない。2番以下だと誰もやったことのないことを率先してよりよいサービスを追求しようとしないというのも理由のようです。
ただ、孫さんがいうにはいきなり大きな分野でNo1を取ろうと言っているのではなく、まずは特定の分野や一定の期間でもいいからNo1を経験することが大事だと言っています。
ソフトバンクでいうと「スマホ繋がりやすさNo1」「当月純増契約者数No1」とかですね。ここでのNo1を経験があると次も目指そうと自信にもつながるという思考になります。
-winner all takes
もう一つ事例をいうと、
プラットフォームビジネスをしている人だと聞いたことがある人もいるかもしれないですが、「winner all takes」という言葉があります。
勝者総取りという考えです。
特定の分野でNo1のサービスになれば市場を独占しやすいという考えです。まあ、No1になれば利用するユーザーを全て獲得できるというような考え。
特にサービスの選択肢が少ない分野であればその傾向は特に強いかもしれません。
例えば、
・チャットコミュニケーションだとLINE
・フリマアプリだとメルカリ
など
2.No1になることで得られる具体的メリット
では、No1になることで得られる具体的なメリットとは何でしょうか?
私は主に「取引コストの削減」という点に集約されると思っています。
もう少し具体的にいうと、
▼No1になることで得られるメリット
・契約交渉などのコミュニケーションコスト
・価格プレミアムがつきやすい
・サービス利用者を囲みこみやすい
・情報が集まりやすい
と言った点かと思います。
それぞれの詳細について見ていきましょう
-契約交渉などのコミュニケーションコスト
これは単純な話です。
No1サービスの方が営業しやすいですよねっていう話です。
例えば、
「〇〇の分野で日本で1番利用されているサービスです!」
というのと、
「〇〇の分野で日本で3番利用されているサービスです!」
というのとでは、買い手はどちらに食いつきやすいかという話ですね。
-価格プレミアムがつきやすい
先ほどの話にも関連するのですが、No1のサービスや商品の方が高い価格で提供しやすいです。
正直な話、サービスや商品(特に形のある商品)などはある程度の期間が過ぎると機能面は大した差がつかなくなります。
となってくると価格勝負になってきます。
ただし、同じくらいのサービスレベルであればNo1のサービスの方が高く商品を提供できます。
先ほどの事例の続きにもなりますが、
買い手に「〇〇の分野で日本で3番利用されているサービスです!」と案内すれば、
大体の人は、「だったらNo1のサービスの方がみんな使っているので、そっちの方がよくないか」という話になります。
そこでNo1ではないサービスは、目を向けてもらうために価格を落とすという戦略なります。
もはや、No1というのはそれだけでブランドであり、安心感を与えるものになるのです。
-利用者を集めやすい
No1のサービスはNo2以下のサービスより、最初にサービスを使ってもらえる可能性が高いです。
例えば、
Webサービスやアプリなどで同じ分野で複数のサービスがあった時、各サービスについてよっぽど詳しくない限り、
「とりあえず、その分野においてNo1のサービスを使おう」という話になります。No1になっている方がネットワーク効果が効きやすくなり、サービスが使われる可能性が高いです。
-情報が集めやすい
先ほどの「利用者を集めやすい」という特徴を受けて、「情報を集めやすい」というメリットも出てきます。
特に最近だと、この情報を集めやすいというメリットがすごく大きいためNo1を目指す企業も多いのかもしれません。
有名どころでいうとGAFAですよね。
大量のデータを集めることで、適切な広告配信をすることができたり、販促のマーケティングに使えたりします。
さらに今後はよりAIが発展してくる可能性が高いので、大量に情報を抑えている企業は有利に事業を行うことができるかもしれません。
(AIは大量の情報が必要になってくるため)
3.No1にこだわることでメリットを得ている事例
次にNo1になることでメリットを得ている事例について紹介します。
事例としてはこのような事例を紹介します。
▼No1にこだわることでメリットを得ている事例
・リクルートの純粋想起No1を目指す戦略
・食品メーカーの事例
・法人営業での提案の行いやすさ
-リクルートの純粋想起No1を目指す戦略
リクルートの各サービスにおける主な戦略は何だと思いますか?
私は彼らの戦略は「純粋想起率No1を目指す」戦略だと思っています。
※純粋想起とは、「〇〇と聞いて思い浮かぶのは何ですか?」と聞いて思い浮かぶものです。
リクルートのサービスでいうと、
・CMでもよく言っている「バイト探しはタウンワーク」とか。
・あとは、結婚式場探しといえばゼクシィとか。
なぜ、彼らが純粋想起No1にこだわるかというのは、
もちろんサービスの利用率No1を目指したいからというのもありますが、
営業の行いやすさということもあります。
彼らのビジネスモデルは、タウンワークやゼクシィに企業に掲載してもらう際に広告料としてお金をもらうモデルです。
なので、営業を行いやすいサービスかどうかということはすごく大事です。
例えば、営業をする時に
「結婚を考えている人はまずはじめにゼクシィを使ってくれます。実際アクセス数や本の流通数などもこのようになっています。ここに掲載されていることで読者に御社を見つけてもらえる可能性が高くなります。」
とか言っておけば、「とりあえずこのサービスには載せておかないと機会損失になるかも」と思ってしまいます。
なので、リクルートは営業部隊が強い!というイメージがあるかもしれないですが(実際そうでもありますが)、実はこの純粋想起を高めるための取り組みにめちゃくちゃこだわっている会社でもあります。
結果、中身がいけているのかどうかは別として、ほとんどのサービスでその分野で売上やシェアなどは市場No1を抑えることができています。
-食品メーカーの事例
次に食品メーカーの事例について紹介します。
食品メーカーといっているのは、お菓子だったら明治やカルビーとか、飲料だとキリンやサントリー、アサヒとか、あとは味の素や日清とかのことです。
彼らが売上をあげるために一番重要視している戦略は何でしょうか?
1つは「小売店の棚をとること」です。
なぜなら、販売ルートとして現時点で1番有効なのは小売店の良い場所(棚)で売ることだからです。目立つところや多くの販売スペースを抑えていると売れやすいのです。
良い場所(棚)で売るためにはカテゴリでNo1になることが大事になります。
商品の陳列を考える小売店の立場になって考えてみましょう。
例えば、一般的なスーパーがお菓子売り場でポテトチップコーナーの棚を作ることを考えた時に何を商品ラインナップとして陳列しますか?
ポテトチップと言っても色んな商品があると思うのですが、とりあえずカテゴリーNo1のカルビー(今は湖池屋?)は並べておこうかという感じで1番最初に選んでもらえる可能性は高いです。
それ以外の商品が小売店の良い棚においてもらおうとすると、
大型のプロモーション(CMなど)をするとか、何かしらユーザーの購買促進につながる取り組みをするから良い棚においてくれという交渉をする必要があります。
要はNo1以外だと良い棚においてもらうにはコストがかかるのです。
No1になってしまえば、そんなコストをかけずとも良いのです。
そのため、食品メーカーとしては、小売店への存在感を出すためにもNo1を目指すことが重要な戦略となります。
-法人営業での提案の行いやすさ
No1になることの良いメリットとしては、法人営業などの場面でも役に立ちます。
具体的には、商談先の担当者が上司に稟議をあげる時にNo1のサービスの方があげやすいということです。
要は自分が提案しやすいということもありますが、提案した企業の担当者が自社で社内提案を行いやすいということです。
例えば、
あなたが何か自社でサービス導入する時、もしくは自分が部下から上がってきた提案を決済をする立場を想定してみてください。
ぶっちゃけ「業界No1のサービス」とか「利用率No1のサービス」というと提案を行いやすいのです。No1シェアだから他社も使っていて実績があるので安心感があるなどいえます。
こういった社内提案をする時に求められるのは、もちろんコスト面もありますが、「実績」というものが非常に重要視されます。
では、No2以下のサービスだと稟議をあげる時に大体の確率で「なんでNo1の商品ではないの?」という理由を問われてしまいます。
よっぽどコスト面で有利なのか、それともNo1サービスの実績を上回る何かを提案する必要があります。
承認する側も何かあった時に責任を取らないといけないので、その時に「なんでNo1にしなかったの?」「ちゃんと調べたの?」と言われますが、No1の実績のあるサービスであれば最悪サービス側に責任を押し付けることもできます。
要するに、提案する側も承認する側もNo1のサービスを選んでおいた方が無難なのです。特に考えることも少ないし、責任をとるリスクも減るのです。
担当者がよほど真面目か熱意がない限り、稟議の通りやすい無難なものをあげたい可能性があります。
おわりに
ビジネスはNo1を目指した方が良いという点についてお伝えさせてもらいました。
No1になることで得られるメリットは多くあるので、できる限り自分たちの運営しているサービスやこれから立ち上げようとしているサービスはNo1を目指した方が良いかと思います。もしくは、No1を目指せるものに着手する。
また、少し誤解がないように改めてお伝えしておくと、孫さんも言っているようにいきなり大きな規模でNo1を目指すという訳ではなく、「まずはどんなに規模感が小さくてもよいので、決めた領域や期間でNo1を目指す」ということです。
あと、あくまで私の主観ですが少し面白い観点をお伝えすると、No1を目指すかどうかというのは事業責任者の器もわかります。
どういうことかというと、会社に属していると事業戦略というのが事業責任者あたりから発表されると思うのですが、その時に「市場でNo1シェアを目指さない」「2,3番手でもよくて競合各社との調和を目指す(※過去にそういうこという人がいました・・)」みたいなことを言っていたら大したことのない責任者だと思っても良いかと思っています。その時点で組織が努力しないです。
まあ、ということでビジネスではNo1を目指した方がより有利に戦っていくことができますし、その過程でユーザーに対してもより良い価値提供を追求しますので、結果として良いのではないかと思います。
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