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4倍速で成果を出すチームリーダーの仕事術

今回は株式会社あしたのチームの創業者である高橋さんのご著書。

台湾に駐在していたころ、IT関係の会社を中心に日系の会社がものすごく若いスタッフを現地法人の立上げ・運営・管理に配置されていたのを目の当たりにしており、皆さんの活躍ぶりにいつも驚かされていたわけですが、株式会社あしたのチームもそんな企業の一つなのです。

若手スタッフの力を存分に引き出しながら前年比2倍ペースで成長する会社におけるリーダーの仕事を私なりに読み解いていきます。

4倍速のからくり

明日のチームは4倍速で仕事をして、前年比2倍ペースの成長をしているということなのですが、そのからくりの一つは、1年を4つに区切ることにあるようです。つまり通常の企業が「今年は~」と考えたり行ったりすることを全て「この四半期は~」と置き換えてしまう。なので採用も四半期ごとで、新入社員にもどんどん後輩ができていくそうです。

そして、四半期ごとに「20%の成長」を設定すると、、、

1.2 x 1.2 x 1.2 x 1.2 = 2.0736

と、通年ではほぼ2倍のところまで成長できるというのですね。確かに1年間の設定だと、よほど意識していないと各種の目標を忘れてしまうこともありますし、短期のサイクルで回すというのは皆がゴールを明確に持ちながら進めるのには効果がありそうですね。

先ずはマインドセットから

そして各仕事はPDCAを使って回していくのですが、4倍速のためにはマインドセットが大事だと説かれています。

複数人で議論をして何らかの結論を得ようとするとき、最も大きな障害になるのは価値観の相違になるような気がします。最も基本的な(たとえばあるべき社会の姿)価値観が全く違っていると、結論に至るのは容易ではないですし、決まったあとも後味が悪い。

企業では、そういった価値観をそろえたりするために、経営理念やミッションやビジョンを掲げているもののうまく機能していないケースもあるのではないでしょうか?

本書で提案されているのは、実際に判断したり行動したりするときに使える具体的なものを5つに絞って”5バリュー”としてまとめるというものです。

素早い意思決定をしていく中で、価値感の方向性がはっきりしているというのはとても大事な要素だということですね。

PDCAの肝はチェックかも?

あしたのチームでは、オーソドックスな仕事の仕方、PDCAを使っているのですが、指摘されているのが、P→Dの繰り返しになっていないか?とのこと。

「確かにそうかも!」と激しく同感した私。おっしゃる通りP→Dだけの繰り返しになることや、P→D→C→Aとやっているものの、CとAがかなり疎かになっていたと反省しました。

本書中で「ワンサイクル・ワンランクアップ」と出てくるのですが、1回のPDCAをやったら必ず1ランクアップして次のPDCAを回すようにするのだそうです。確かにP→Dだけを繰り返すケースだと、同じ成果を出し続けたとしても1年で2倍に届かない。

1 + 0.2 + 0.2 + 0.2 + 0.2 = 1.8

対して都度1ランクアップした場合だと2倍超えを達成できる。

1.2 x 1.2 x 1.2 x 1.2 = 2.0736

「これくらいの差か」と思うなかれ、これが2年目ともなると、それぞれ2.6と4.3ってくらい違ってくるのでモノスゴイ...

なにごとも繋がっている

こういった仕事術は、やはり実践して初めて学んだ価値があるというものだと思うわけですが、この本、ツリー構造の組織をベースに作られているので、比較的応用できることが多いような気もします。

ただ、やはり、効果を100%発揮させようとすると、会社自体の価値観である”5バリュー”や人事評価のところにも工夫が必要になってくるのですね、他の書籍にもあるとおり、一部だけというのは効果が少し限定的になってしまうように思います。

しかし!その時が来れば直ぐに、共通の価値観としたいことや、どのような人事制度にしていかないかを打ち出さなければいけないので、今はまだリーダーになりたての方にとっても、考えるのにはとても良い機会になると思いました。

それでは!

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