現在の不動産投資の状況について その3

前回と前々回で、現状の不動産投資の状況についてのその1、その2という記事を書きましたが、その続きになります。

おさらいしますと、こんな感じで今は4つの事業を進めています。

不動産投資のリスト

・ゲストハウス運営
・海沿いの330坪の土地の運用
・離島での民宿立ち上げ(2020年夏予定)
・新たなゲストハウスの立ち上げ(2021年春予定)

その中で、上の太字で書かれている最後の1つが前回書ききれなかったので、それをお話していきたいと思います。

これで本当に最後ですね!笑

新たなゲストハウスの立ち上げ(2021年春予定)

私は東京在住で、今まで話した3つの不動産に関しては離島も含め、愛媛県松山市の物件になりますが、この物件は埼玉県鴻巣市というところになります。

埼玉県に住んでる人に鴻巣の話をすると免許センターという答えがほぼ100%返って来ますが、全く馴染みのない人に簡単に説明すると、高崎線のJR鴻巣駅があり、東京の都心から電車で55分ほど、大宮駅からだと直通で20分程度で、その鴻巣駅から徒歩8分ほどのところが計画地になります。

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敷地面積は、289.74平米(87.8坪)で、延床面積135.60平米(41.09坪)で考えております。

ゲストハウスをするのに、なぜ今までのアプローチのように地方の観光地ではなく、関東近郊のベットタウンの埼玉なのと疑問に思う方もいると思いますが、単純に親が不動産として所有していたのです。

この土地も親戚の知り合いがお金に困ってるから買ってくれみたいな感じで頼まれたもので、仕方なく購入したものらしく、確かに登記簿謄本から購入した時期を確認したら平成5年でしたので、いわゆるバブル崩壊後にお金が必要だったのかと…。

25年間駐車場として大して活用できていなかった土地

私の親も、仕方なくの購入ということで、特にこの土地をどうするかという考えもなかったみたいで、とりあえず駐車場にして固定資産税くらいは払えるようという消極的選択で25年間、駐車場にしていたのです。

この駐車場にしていた25年の間に、相続対策遊休地の土地有効活用でとして、大手建設会社から地元の不動産会社さんなど色々な企業から賃貸アパート・マンションの建設と合わせて、完成後のサブリースによる家賃補償をセットで提案を受けてたみたいですが、もともと消極的な選択で駐車場にしていたのもあり、そういった儲け話は全て断っておりました。

この土地の有効活用はどういうものか考えてみた

ただ親としても、今後の相続を考えると、資産となっていない不動産を単純に路線価などで担保評価を出され、それの相続で多額の相続税を払わなければならないというのも馬鹿らしいと思っていたのもあり、この土地の有効活用ということを最近考えていたのです。

私が昨年、愛媛県松山市にゲストハウスを建てて、運営も順調だったのを近くで見聞きしていた親は、実際にゲストハウスにも何度か足を運んだのもあり、ゲストハウス運営に対して意外と前向きに捉えていました。

そういう経緯もあるので、実際に鴻巣でAirbnbで貸し出している施設があるか調べたところ、面白そうなゲストハウスが見つかったのです。

同じ鴻巣にあるゲストハウス

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ちなみに、このゲストハウスを見つけた後に、本業の映像制作の仕事でハウススタジオとして利用しました。

広告業界でハウススタジオを利用すると1日貸し切って20万から30万くらい平気でかかるところ、撮影という用途で使用することをホストに伝えて許可をいただいたのですが、10万にも満たない金額で借りれたのです。

東京から近ければ、宿泊としてだけでなく、自分の本業とのリンクする形での活用もできるなぁと感じました。

実際に借りることでやりとりをさせていただいたのですが、元々、建設業を営んでおり、当初はモデルルームとして自宅と同じ敷地内に建てていたものを民泊として1日1組限定として貸し出し始めたということでした。

やりとりをさせていただいたオーナーの息子さんに、同じ鴻巣に土地を持っていてゲストハウス事業も考えていることを伝えると、たまたま歳が近く、オフィスも近かったことから意気投合し、プライベートで飲みに行くことになりました。

そこで実際に鴻巣という立地での集客がどうなっているかを聞いてみたところ、近くにゴルフ場があるので、ゴルフ仲間でゴルフ終わった後に直ぐに帰るのではなく、ここに泊まって次の日の朝に解散という感じのゲストがいたり、大学生のサークルやゼミ合宿、企業社内レクリエーションなど、用途も様々で、基本土日は埋まっているという話でした。

現状で、前述した陽だまりの家と同じように1日1組限定で似たようなコンセプトの施設を作れば土日は集客できそうというのをヒントに平日に埋めるためのオリジナルをどう出せば良いかを考えつけば、鴻巣でのゲストハウス事業も確実の集客ができるのではないかと思い、コンセプトを考え始めたのです。

鴻巣でのゲストハウス立ち上げを意識

ここまでは、愛媛県松山市にゲストハウスが完成する前でしたが、愛媛の方で遠隔でもある程度の実績が出れば、親も鴻巣でのゲストハウス立ち上げにも理解を示してくれるだろうという思いがあったので、先にコンセプトを考え、自分でも納得できるビジネスモデルが思いついた後に改めて親に相談しようと思いました。

実際に、愛媛県松山市のゲストハウス事業も、オープンから半年で売上130万までいき、軌道に乗りかけたのですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で少し足踏みしている感じです。

一応、そちらの実績は、現在の不動産投資の状況について その1に書いていますので、読まれてない方はこちらを参考にしてください。

そういう状況の中、親から鴻巣の土地でゲストハウス運営をする際の条件が一つだけありました。それは、土地を担保に銀行から融資のみで事業を進めるということです。

事業資金をどうするか?

通常の不動産投資のローンだと、マンションやアパートなどが融資の対象として分かりやすく、銀行としても審査がし易いのですが、ゲストハウス運営だと銀行も審査基準を明確に持っている訳ではなく、融資を通すのはなかなか難しいのです。

ただ、愛媛県松山市でのゲストハウス運営や、本業の広告制作の実績を出しながら、銀行へアプローチしていけば、ゲストハウス事業の初心者だった前回も融資も実行されたので、平日に予約を埋めるためのオリジナルのコンセプトを思いつきさえすれば、自分でも納得できるビジネスモデルになるので、融資は引っ張れるのではないかと考えたのです。

設計・デザイン会社さんを決めた経緯

そんなこんなで、ゲストハウスのオリジナルのコンセプトを考える上で、パートナーとなる設計・デザイン会社さんを選定する必要がありました。

結果としては、デリシャスカンパニーという設計・デザイン会社さんに一目惚れし、パートナーになってほしいと頼み込んでジョインしていただいたのです。

デリシャスカンパニーさんのサイトでは、総合芸術制作会社と名乗り、1をAに変える会社。というキャッチコピーも秀逸で、このキャッチコピーの下にアルファベットで小さくNOT 0-1 NOT 1-100 WE CHANGE 1 INTO Aと書いてあります。

0を1に変えるでもなく、0を100に変えるでもなく、0をAに変える。

こんな尖っている会社は中々ないですよね!笑

この会社を知るきっかけとなったのは、元映画館という事業でクラウドファウンディングでした。

その事業に共感し、実際にサポーターとして支援もさせていただきました。

元駐車場のうちの土地をゲストハウスするとどうなりますか?というメールで私からコンタクトをとり、パートナーになっていただいたのです。

このデリシャスカンパニーの代表は半田悠人さんという方で、テラスハウスにも出ていましたので、ご存知の方もいると思います。

ゲストハウスでのコアターゲットを考えてみる

デリシャスカンパニーさんにパートナーになっていただいた時には、すでにコンセプトがある程度固まっておりました。

平日に団体で宿泊できるような時間とお金に余裕があるのは、観光客か大学生で、観光客が泊まるというほど埼玉県は観光が盛んではなく、仮に観光で訪れたとしても東京から日帰りでアクセスできるので、観光客は泊まりづらいなと思ったのです。

では、大学生であれば、なぜ泊まってもらえるかというと、大学生くらいの年代の子たちは、テラスハウスを始めとした恋愛バラエティ・リアリティーショーにハマった年代で、大学生が男女の団体で宿泊した時に、実際に自分がその登場人物として振る舞えそうな施設にすることで、自分たちが大好きな恋愛バラエティ・リアリティーショーの疑似体験ができるようにしたら、泊まってもらえるのではないかと考えたのです。

これは愛媛のゲストハウスでも同じようなニーズがあり、今年の2月3月で地元の大学生の宿泊予約がかなりあったので、方向性としては間違っていないと思います。

観光業でいうと閑散期と言われる2月でも80万程度の売上はありましたので…。

そういう意味では、実際にテラスハウスに出演されていた半田さんを始め、デリシャスカンパニーの皆さまに、大学生がそういった番組の疑似体験をしたくなるような施設というコンセプトの元、設計・デザインを進めていただいたのです。

ゲストハウスの設計・デザインのための前提条件

ただ、大学生に好まれるようなおしゃれで格好良いデザインというだけだと、アイディアが散らかってしまうので、前提条件をいくつか用意しました。

敷地面積が狭く、近隣住民との境界線も近いことから、外にウッドデッキを作ってBBQなどをしてしまうと、近隣から騒音のクレームが出てしまいそうなので、外でのアクティビティーは無しにするということと、男女で宿泊できるように寝室は2つに分け、テラスハウスのように、おしゃれな二段ベットを配置し、男女3対3、MAX10人くらいが泊まれるようにすること、そして最後に外観から泊まりたくなるような奇抜で都会的なデザインが望ましいということの3つです。

おさらいすると前提条件は以下の3つ。

・外にウッドデッキを置くのは騒音問題があるので無し
・寝室は男女で分け、3対3くらいがメインだが、MAX10人くらいの施設
・他に無い奇抜で都会的なデザイン

こんな感じでお願いし、何度か打ち合わせを重ねたことで、以下のような設計・デザインとなったのです。

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提案を受けてワクワクした設計・デザイン

コスト面を考慮し階段を削除し平屋にし、周辺環境 ( 住宅地 ) との兼ね合いから、 敷地外側でアクティブな活動をさせるのは極力避けたいということで、 建物内側に屋外空間(中庭)を取り込むプランが出てきました。

ただ中庭を設置するのも敷地の細長い(幅 10m× 奥行き 30m)形状より、 広く大きな中庭を設けようとすると、 通路のみの空間が生まれてしまい、非効率であることや宿泊時の活動の中心は基本的には室内であるので、各室に必要とされる広さや形状に対応し、 変形 / 回転させることで、 居場所を生み出す中庭として機能させています。

晴れていれば中庭を解放することで、リビングの敷地面積も増えますし、中庭が透明な仕切りなので、全体的に窮屈な感じも出ないのですごく面白いと感じました。

ただ中庭を2つ透明な仕切りで作るとなると雨どいや水はけをどうするかなど、色々とチャレンジしなければならないハードルは結構あるということですが、これぞまさしく、クライアントの要望に対して、1をAに変える。ということなのだなと、パートナーとしてデリシャスカンパニーさんにお願いして良かったと本当に思っております。

鴻巣でのゲストハウス事業の現在

ただ、これからの進捗にワクワクしていた矢先、新型コロナウイルスの影響で事業として一時ストップせざるを得ない状況になってしまいました。

当然、ゲストハウスのオープン日を逆算し、その日が確実にコロナの不安が無くなっていなければならないと考えると、どのタイミングで事業を進める必要があるか逡巡してしまう状況ですが、止まない雨は無いですし、今はこういったnoteのようなアウトプットを増やしながら、タイミングを見て事業を再スタートしていきたいと思います。

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こちらはパースになります。

今の時点でも完成したら泊まってみたいと思えるものになりそうですが、これからデリシャスカンパニーさんとももっと色々と打ち合わせを重ね、より良い施設にして皆さんに泊まりたいと思ってもらえるように頑張ります。

こんな感じで3回に分けて、私が今現在手がけている不動産投資の状況を説明させていただきました。ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。

ここまで読んでくださった不動産投資に興味がある皆様へ

それぞれ、古民家をリノベーションしたゲストハウス運営海沿いの土地への企業誘致離島での民宿立ち上げ都会的で先進的なゲストハウスの立ち上げなど、事業規模も事業内容も異なるものをなぜやっているかというと、必ず儲かって再現性があるような同じことを繰り返しても面白くないなという思いと同じことしかやっていなかったら考えることを止めてしまい、未来の急激な変化についていけないという思いが根幹にあるからです。

そもそも不動産自体、同じ土地はないですし、人によってはご自身の資産状況やその土地の購入金額など、条件も全く異なるので、その中で最適解を出すのは容易ではありません。このnoteをここまで読んでいただけるということは少なからず不動産投資に興味がある方だと思いますので、ぜひ皆様も頑張って不動産投資から自分のビジネスモデルを作り上げていただければと思います。

ただ一つアドバイスするとすれば、インターネットで簡単に検索した情報だけを鵜呑みにして、楽して儲けようと考えないようにしてください。

不動産投資は不労所得と言われますが、それは今まで何も動かなかった大家さんたちのことで、そういった人でもある程度儲けられることもありますが、最初から不労ではなく、自分で汗をかき、労働力を投入することで、他の人たちより一歩も二歩も前に進むことが可能なのです。

また不動産投資は、サラリーマンが会社を儲けさせるための努力とは違い、他人のためではなく、自分のために流す汗なので、努力の仕方と方向性を間違えずに頑張ってください。

それではまた!

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