こんにゃくについて

「その食材を人類で一番初めに食べた人」に思いを馳せるのが好き。
 
例えば、ウニ。
今でこそ、美味しいことがわかっているので、鮮やかな見た目を楽しみながら食べることができるが、最初に食べた人は物凄く勇気が必要だったか、物凄く空腹だったのだろうと思う。
他にも、そういう食べ物はたくさん思いつく。カニとかエビとかはほとんど宇宙生物だし、ナマコを食べた人には本当に敬意を払いたい。
「もしかするとこれを食べて死んでしまうかもしれない…」というリスクの中でそれを口にする心境を想像できない。その勇気の上で、私達の食生活は成り立っている。これは途方もないことだと思う。
 
こういうことを考えていくと、「こんにゃくを最初に作った人」はどんな人物なのだろう、という所に行き着く。今1番の不可解である。これは、先ほどの話とはちょっと違ってくる。
こんにゃくの製法は、こんにゃく芋をすりつぶし、灰を混ぜるというものだと聞く。灰を食べ物に混ぜるだなんて、とんでもない発想だ。少なくとも私には思いつかない。
ウニやエビを食べた人は、「初めて食べる勇気」を持ち合わせていたのだろうとは推測できる。しかしこんにゃくに関しては、これに加えて「どのように加工したのだろうか?」という疑問が出てくるのである。
(ちなみに、同じ加工食品としては納豆などがあるが、おそらくあれは放置すれば出来るものなのではないかと思うので、先の疑問は起こりにくい。)

さて、摩訶不思議な食物代表、こんにゃく。今のところの仮説はこう。
 
①こんにゃく芋をそのまま食べると危険で、加工しなければならなかった
②茹でる、すりつぶすなど一通り試した
③あく抜きとして、灰を混ぜた
④なんかプルプルになった…。
 
この灰色のプルプルを、食べようと思うだろうか?私だったら失敗だと思って捨ててしまう気がする。こんにゃくを最初に作り食べた人、その執念。感服である。

(しょうもないんですけど、なぜか続きます) 

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