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02.暇とカバンと夏休み

夏の服

 01でノスタルジーとの戦いについて述べたので、過去側への延長線上として思い出をツラツラと記したいと思う。私は大学時代とにかく服が好きだった。買うのも着るのも売るのも。それは憧れとかカッコ良いと思った人を真似るという形から入るスタートだったが、今思えば外見の自信の無さも一因としてあったのかもしれない。とにかく大学1〜2年くらいまでは服を買いまくった。ケーキ屋やガソリンスタンドのアルバイトで稼いだ賃金のほとんどがZOZOTOWNやメルカリに消えていった。Tシャツだけで50着くらいあったと思う。今ではほとんど売ってしまったが、この期間のおかげで服を買う前に、着た時の自分がイメージできるようになった。
  そんな中で夏の服装についての自分の回答を得た。それは黒のロンTに短パン。理由はいろいろある。ちょうど良い洒落感を出しながら、日焼け防止もできて靴も目立たせられるとか。半袖短パンの野暮ったさを回避できるとか。

夏休みが長い

 大学は夏休みがとにかく長かった。リアル80日くらい夏休みだった。サークルやアルバイトに勤んではいたものの、流石に暇な日もあった。上記通り私は服が大好きであり、長い長い夏休み中に何度も原宿に繰り出て理想のカバンを探す旅に度々出ていた。カバンは服を買う時に後回しにされがちだが、カバン一つで雰囲気が変わるので油断できないキーアイテムである。
 炎天下、お祭り宣伝の団扇を仰ぎながら原宿のお店を一軒ずつ周り、好みのカバンと運命的な出会いをするまでひたすら歩く。歩く&歩く&歩く。やっとのことで一目惚れ的に「これだっ!」というカバンに出会う頃には土踏まずはなくなっている。そのカバンは思い出と共に今でも形として残っている数少ない物である。

暇はイノベーションを起こす

 ツラツラと書いてきたが、何を言いたいかというと暇はイノベーションを起こすということである。拡大解釈に思えるかもしれないが、暇は日常に変革をもたらすのだ。あの時出会ったカバンのように。何か新しいことをやるのも、久しぶりに懐かしい人に連絡を取るのも全て暇が起点となる。裏を返すと忙しさは変革を産まない。であれば意識的に暇にならないといけないということになる。
 前職の前上司に言われたことを思い出す。「時間がないというのは言い訳に過ぎない。時間は作り出してこそ一人前。」すごく美人で仕事ができる上司であったからか心に強く刺さった。最近本読んでないし文章も書いていなかったので自戒を込めて。
 なんか「暇と退屈の倫理学」みたいなものになってしまったかもしれない。だいぶ前に読んでもう記憶はないので許してほしい。

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