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映画『YES DAY 〜ダメって言っちゃダメな日〜』から学べる多くのこと

ジェニファー・ガーナー演じる母=アリソンと、エドガー・ラミレス演じる父=カルロスは、その昔「YES」が大好きで楽しい事ばっかりやっていたカップルだったのですが3人の子供を持つことでそれは一変しました。
教育、躾という名の下に連呼される「NO」が今やアリソンの口癖で生き方となってしまったのです。
しかしある人の助言から、色々悩んだ結果YES DAYを決行する事になった家族は子供のやりたい放題に振り回されます。
相応の最低限なルールの上に成り立つYES DAYは、やっぱり簡単な1日ではなかったのです。
最終的に何が待っているのかは、ぜひご自身でご覧になって感動して頂きたいので”お口チャック”いたします。

さてこの映画を通して学んだことは幾つもあります。
うまく説明できるか自信はないですが、どうか最後まで読んで頂けると幸いです。

親である方もそうでない方も、私達は普段から知らない内に「NO」で生き延びているとまず思い知らされます。
「NO」というのは簡単で、そこに力関係が加われば何だって正当な立場を以ってして制止することが可能です。
それは大人になるにつれて備わっていく「危機感」や「責任感」がそうさせるのだと私は思います。
特に子供を持つと尚のこと、子供をあらゆる危険から守るために「NO」は不可欠なパワーワードです。

未成年なのに深夜にクラブ?「NO!」
宿題をやらない?「NO!」
喫煙?「NO!」
万引きをした?「NO!」
屋根に登りたい?「NO!」
コーラやお菓子を死ぬほど食いたい?「NO!」

NO、NO、NO!

だってその先で何が起こるのか私たちには見えてしまっているからです。
だけど果たしてそれは間違いなく起きる確定未来なのでしょうか。
あくまで私達が見ているのは最悪な結果の可能性であり、逆の可能性、つまり相手を「信じる」事を忘れてしまっているのではないでしょうか。
「何かが起きる前に止めておかないと後でアレがこうでコレがこうで…」って、危機感というのは大人として当然のスキルですよね。

この映画『YES DAY』は家族がメインキャラクターであり、家族の問題がたくさん出てきますが、私は自分の生活に置き換えて考えてみるのです。
教育でも躾でもないですが、普段から私は一体何回「NO」と断っているんだろう…と、あるいは言われているんだろうと。
私の生活の通常営業は彼氏と家で二人っきりなので、彼との関係を見つめ直す事にしました。
彼にマッサージを頼まれて何度断ってきたか、私が何かを始めようとする度に彼から何度「NO」と言われてきたか…互いの行動や活躍を制限していた事を振り返ります。

そもそも日本には馴染みのないYES DAYという文化ですが、この日は絶対に「NO」と言ってはいけないというルールのもとに生活するんです。
特に”子供の要求に親が「NO」と言わない”というのがセオリー。
ただ命に危険の及ばない内容に限られたり、将来を約束する内容は受け付けなかったり、範囲を決めたりと、いくつか守らなければならない大事なルールの上に成り立つもので、決して何でもOKの日になるわけではありません。
ただちょっとだけ、普段よりたくさん許してもらって、親を困らせて良い日、というようなもの。
実際にこのYES DAYというのは教育に大きな効果があるそうで、ストレス発散になったり、親と子供の間にある見えない隔たりが一つ無くなったり、子供の自立心が大きく上昇したりなど、良い効果がたくさんあると実験結果が出ているそうです。
ただ一つ厄介なのは、映画でもそうだったように”後片付け”です。
子供がやらかしたものをYES DAYの終わりには子供と一緒に片付けるのですが、まぁ大変そうでした…。

しかしどうでしょう。
私達は自分で自分の生き方や日常を、最低限コントロールできます。
例えば職場でよく揉める上司がいたとして、普段は「NO」の掛け合いになっている関係を、この日だけと決めてその日は全部に「YES」と答えるとか、かなり良いかもしれません。
「どうしたの、今日はなんかいつもと違うね」なんて言われたら、堂々と胸を張ってこう答えてください。

「今日は私のYES DAYなんです!」と。

きっと自分の何かを大きく変化させてくれる、良いキッカケになる事でしょう。

その為にはまず、YES DAYがどんなものか目で見て耳で聞いて確認しないとですね!
私達日本で暮らす人種としてはなかなか同じようにとはいかないでしょうが、見るだけでも何だかストレスが発散される感覚になれる映画です。
そう、ドリフターズのコントを見た後のあの感覚に近いかもしれません。

さて、今日は私のYES DAYにします!

さっそく起きたての彼氏から「マッサージして〜」と言われていますが、答えは当然「YES」です!


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