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007_財務の視点〜普遍の知識編#5

財務と会計って、素人の私からすると一緒じゃないかと思ってしまいます。しかし、これが分かれているのには理由があるはず。

前回 (普遍の知識編#3)では、主に会計の視点からその情報の見方を学びました。今回は、財務の視点から見るとどうなのかについて、下記を参考に学んでいきます。

”ざっくり”っていう言葉、学習の心理ハードル下げてくれますよね笑
これもかなりのロングセラー本なので普遍性が高いはず。

まずは、”会計””財務”の違いは下記のように捉えられるそうです。

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会計でもキャッシュフロー計算書がありますが、これはあくまで、一年間のうちにどのような出入りがあったかを捉えるモノです。財務では、将来企業が生み出すキャッシュを対象としています。

つまり、財務は「何に投資をし、そのためにどのように資金調達をし、それをどう運用するのか」の意思決定に関わることで、企業価値を最大化することを目的としています。

それでは、財務の視点はどう活かせるか。

本書の中にはたくさんの要素がありますが、ここでは投資判断について見てみます。

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概念としては簡単で、

将来生み出されるキャッシュフロー > 実現に必要なキャッシュフロー
を満たすプロジェクトならば、投資をすべき

という考え方です。

実際に使うことを想定すると、ポイントは下記の2点だと思います。

Point 1 :キャッシュフロー予測の未知要素をどのように考慮するか?

将来のキャッシュフローを予測するには、図で"様々な観点を含めて〜"という部分を入れなくてはいけません。これをどう推測するのかという点が重要となっており、そこに明確な答えはありません。フェルミ推定する能力が必要ですね。著者も最初のキャッシュフロー予測が最も難しいと指摘しています。この点は、また別機械に掘り下げるかもしれません。

Point 2:貨幣の時間的価値を理解する

パッとは想像しにくいですが、「貨幣価値が時間に応じて変化するので、補正して考えることが必要です」という概念です。

”現在価値”とは、キャッシュが持っている価値を"現在"に時間補正したものです。一般に、”将来の価値”は”現在の価値”よりも低く見積もられます。その理由は、運用によって得られる利益分だけ価値に差が出ると考えるためです。

ここでも、割引率 r と期待成長率 g 設定という未知要素の設定が重要になります。少なくとも割引率は、投資家の期待収益率(債権者と株主の期待リターン)よりも高く設定しなくては、企業価値は高まりません。

今回は財務について、ざっくりと学習しました。この観点を使いこなせば、企業価値査定、投資判断など経営にとって重要なツールとなりそうです。大事なのは、扱う時間軸が会計と異なるために、両者をバランスよく考慮して判断するだと思います。(使いこなすには、もう少し勉強が必要です。。。)

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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