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#12 ひかる17歳、心揺れ動きまくる

初日の出に気合いを入れてデュークとの進展を願っていたひかるちゃん。しかし想いは届かず、ここにきて積もりに積もった不満を大爆発させます。宇宙一のド天然鈍感男・デュークもついに年貢を納める時がきたようです。
<▼前回の記事はこちら>


第23話「激流に叫ぶひかる」

脚本/上原正三

◉旦那の浮気を疑う妻のごとき追及っぷりのひかるちゃん
白樺牧場きっての優駿・シルバーが厩舎から逃げ出し、団兵衛さんが大慌てで追跡するも落馬して負傷してしまいます。ちょうどその頃デュークは、西の森に飛来してきた円盤獣を捜索するために出動していたため不在。タローの時の途中失踪の件もあってか「こんな時に何をしてるんだ!」とプンプン激おこモードのひかるちゃん。牧場に戻ってきたデュークに「どこへ行ってたの?」とガン詰めするも、デュークはしどろもどろ。甲児くんも上手くフォローしきれず。業を煮やしたひかるちゃんは自分がシルバーを探すと飛び出していきます。

◉ついにひかるちゃんに正体を明かす時がきた
慌てて追いかけるデュークですが、やっぱり「どこへ行ってたの?」と追及されるだけで話が進みません。そうこうしているうちに、ひかるちゃんの馬が暴れ、彼女は谷底へ転落してしまいます。やむなくデュークは変身して正体を現して彼女を救い介抱します。自分が正体を隠していたことを説明するデュークでしたが「大介さんが宇宙人だなんて」と怯え混乱するひかるちゃん。そりゃそうだ。あんな格好見せられたら。「今は一人にしておいて」と走り去るひかるちゃんを呆然と見送るデュークの背後から、三段ダムを破壊するような不穏な音がします。

『伊豆の踊子』のワンシーンのオマージュ?
デュークには下心の欠片も"し"の字も無さそう

ダムに駆けつけるとブラッキー自らが姿を現します。あろうことか、ひかるちゃんを人質に!(また人質かい)「洪水を起こされたくなければグレンダイザーを持ってこい!」と脅され、デュークはいったん引き下がることに。

▶円盤獣ギスギス

円盤獣ギスギス

三段ダムを破壊するためブラッキーが送りこんだ円盤獣。アトムのように足首のない足が可愛いです。胸の4つの穴からはフック付きのロープを射出してグレンダイザーを絡め取ったりします。ギスギスで大洪水をおこしてデュークを誘き出し、グレンダイザーの引き渡しを迫る今回の作戦。デュークが約束通りグレンダイザーを持ってくるものの、やっぱりダムは破壊しようとします。だから約束を守らない人たちなんだってば。(でも、ひかるちゃんはちゃんと律義に解放したりするので、訳がわからない)

下段ダム、中段ダムと破壊され、発生した激流に流されるグレンダイザー。この時点で既に「麓の街は大丈夫なのか?」と心配になりますが、上段ダムさえ守り切れば大丈夫らいしいです(笑)

◉宇宙人デュークを受け入れることに決めたひかるちゃん
ブラッキーから解放されたひかるちゃんの

デューク・フリード! 立ち上がって!
上段ダムが危ないのよ。お願い! 敵を倒して! デューク・フリード!

牧場ひかる

という必死の叫びに気力を奮い立たせたデュークによって、形勢は逆転。スペイザーとの挟撃でギスギスは倒され、上段ダムの破壊は阻止されます。最近はスペイザーとの連携がカッコ良く描かれることが多いですね。

ひかる「あたし、よく解ったわ。あなたがなぜ正体を隠さなければならないか。大介さんは地球の守り神なんですものね」
デューク「解ってくれたのは嬉しいけど、俺の本当の名前はデューク・フリードなんだよ」
ひかる「・・・いいえ。あたしは宇門大介が好きよ。"大介さん"で十分」
デューク「ありがとう」

エピローグでさらっと告白なんかしちゃうひかるちゃんですが、相変わらず鈍いのか塩なのかぬるい対応のデューク。まあ、解っててわざと気付いてないフリしてるんでしょう。シルバーも無事に戻ってきて良かった。

僕ならこんなに見つめられたら恋に落ちます。いや、その前にこんな正面から見つめ返せません

第24話「危うしデュークフリード!」

脚本/田村多津夫

◉ブラッキーのライバルキャラ、なのでホワイター
デューク・フリードたちに妨害され続けて、日本潜入作戦が捗らないことに業を煮やすブラッキー。何十何百の単位でミニフォーを送り込んでもダメ。そこへ突然「日本潜入作戦はこのホワイター少尉に任せろ」と一報が入ります。親衛隊統合参謀という役職は地球攻撃隊隊長とどちらが格上なのか知りませんが、ブラッキーはガンダルから「ベガ大王の直命だ」と言われ仕方なく受け入れます。

どうもこのホワイターさんフリード星の侵略時に陣頭指揮を執っていた人物のようで、デューク・フリードにも並々ならぬこだわりを持っている模様。アメリカ宇宙局の人工衛星をジャックして、衛星落下にカモフラージュして地球に潜入します。落下現場を調査に来たNASAのDr.スペース氏をボディスナッチして、何食わぬ顔で宇宙科学研究所に入り込みます。

◉スゴい確率で物語が進んでいくピタゴラスイッチ的展開
光量子を貯め込む宇宙石の回収を宇門博士に持ち掛け、甲児くんがTFOでその任務に就くように仕向けるホワイター。甲児くんをミニフォーに攻撃させて任務続行不能にさせれば、代わりにデュークが出ていくことを想定するホワイター。なんだか風が吹けば桶屋がなんとかみたいな作戦ですが、あっさりと思った通りの展開に。

ホワイターが持ってきたのか、人工衛星が回収していたのか分かりませんが
多量の光量子を吸収し貯めこむという謎の小石。
こんな新エネルギー源の用しないと損ですよ、博士!

研究所所内で彼らの動きを監視するホワイターですが、たまたま研究所に向かっていた団兵衛さんをデュークと勘違いしてしまいます。どうやったって間違えないだろう、と思うのですが「デューク・フリードかもしれない」と確かめるために、姿を現したところを、たまたま通りがかったひかるちゃんに目撃されてしまいます(たまたまが多過ぎ)。

▶円盤獣ドクドク

円盤獣ドクドク

久々に下書きに手こずった円盤獣です。繭状から外殻が4分割して中身が出てくるデザインは、なかなか秀逸ですが上手に絵に落としきれませんでした。肩のパーツはもっと扁平で滑らかになるはず(爆)。角も独特な形状をしているのですが、この角度からは上手く表現できず。超しゃくれアゴのシルエットは機械獣っぽくて好きなタイプです。

◉大介がデューク・フリード! いいところまでいってたホワイター
真相にあと一歩まで迫ったホワイターでしたが、ひかるちゃんの機転によってデューク暗殺には失敗。ドクドクを駆って勝負をつけようとしますが、やはりロボット戦はデュークに一日の長があったのか、無念の敗退。

Dr.スペースの正体に気付きデュークに知らせようとしたひかるちゃんを
背後から羽交い絞めにするホワイター。刺激強すぎです

あの世に逝く前に「宇門大介がデューク・フリードだ」という連絡をスカルムーンにしたのかどうかは明らかになっていませんが、親衛隊のプライドが邪魔をしてブラッキーには報告していない気がします。となると、決死の潜入作戦も徒労に。能力としては優秀な人材が多いんだけどなあ、親衛隊。


次回、第25話に続きます!


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