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【MONO-OKI】#11 めんこは裏が面白い

ちょっと前に<ヤレ>の魅力に憑りつかれた時に、レトロ絵葉書などと一緒に昔の"めんこ"を少し手に入れたことがあって、久しぶりにじっくり見てみようかなと。裏面などを見ると、いろんな遊び方があるのがわかりました。


◉昭和のガキんちょ、みんな大好きスーパーカー

日本のスーパーカーのブームはWikiによると、これまで二度あったようです。第1次は70年代、第2次は80年代だそうで、僕らがガキだった時代のブームは第1次ですね。超ローカルな地元の街でも、だっぴろい広場みたいなところで展示ショーをやってたくらい盛り上がっていました。今回、入手した"めんこ"の多くは当時のアニメや特撮作品の模写イラストのものですが、その中において写真プリントされたスーパーカーの絵柄は目立っていたので、じっくり見てみることにします。

◉「BB」とはベルリネッタボクサーのことである

というのは、もう当時のガキには基礎知識みたいなもので、その意味はよくわかんないけど「ベルリネッタボクサー」と口にするだけで、なんかテンションが上がってしまってた気がします。僕らより少し上の世代は「ブリジット・バルドー」とか言いそう。あ、どっちもご存知ないですか?(;'∀')>

表面と対応して右側に裏面を並べています

3枚目の「512S ピニンファリーナ」は結構マニアックなチョイスだなーと思いました。正面から見るとフェラーリ顔をしてるんですが、リアからの印象はちょっと独特ですよね。

www.lotusespritturbo.com

こんなふうにパッカーン!とあちこちが御開帳されるのが、僕ら子どもたちにとってはスーパーカーの条件のひとつだったのかもしれません。

◉ガルウィングドアだと思い込んでたカウンタック

ランボルギーニといえば「カウンタック」なくらい、こちらも子どもたちに大人気のメーカーでしたが、「でもさあ、エンブレムが牛だしなー・・・」みたいな偏見もあったしましたが(個人の主観です)、やっぱりシャッ!と上に開く非日常的なドアには悪魔的な中毒性がありました。カウンタックはブームの牽引役だったのは間違いありません。
あれをずっと「ガルウィングドア」だと思ってたんですが、正しくは「シザー(ズ)ドア」と言うんですよね。昭和オジサンたちの中にはまだ間違ったままの人いると思います。
「ミウラ」と「イオタ」は写真だけで見分けるのは難しくて、何が違うんだ?と長年わからないまま過ごしていました。それもそのはずランボルギーニ社の見解によると、イオタと呼ばれて作製された車体は1台も無いとのことで、こいつはあくまでミウラのレーシングカスタムがその正体なんですから。画像2枚目のイオタは背中にウィング背負ってますが、それが見分けるポイントだ、なんて思っていたあの頃。

下の2枚は別のメーカーさんの製品のようで、じゃんけんマークしかないですね。
その分、小さい字で車のスペックが書いてあって差別化を図ってますね。エンスー向け?w

◉未来的なスタイリングにワクワクした

実際には地味な印象のクルマしかないようなフォードやアルファロメオなんかも、スーパーカーブームの時には様々なコンセプトカーを発表していました。ここに紹介した3車種はいずれもなかなかのレア車だと思います。ジウジアーロの香りがする「メガスター」に、どこかSTARWARS臭の漂う「ベルトーネナバホ」、そしてシトロエンみたいな「日産216X」。いやー、いいですねー、昭和のスーパーカー。

「216X」は同じものが2枚入っていました。同じ絵柄は裏面も同じなんですね。
表面の未来的な雰囲気と、裏面の「狐」「庄屋」の文字のギャップがなんか凄いです。

◉そもそも裏面に書いてある謎の言葉はなんだろう?

というわけで「鉄砲」やら「狐」やら、怪しい謎の言葉が気になってしまったのでちょっと調べてみました。すると同じnote上に、詳しく解説をアップされている方がおられたので拝読。

こちらの受け売りになってしまいますが、つまりこういうことですね。

じゃんけん(グー、チョキ、パー)の絵柄はそのまま、じゃんけんと同じようにして、これを見せて勝負。これは分かりやすい。その横に「鉄砲」とか「庄屋」とかあるのは何だろう?と思ってたのですが、先ほどの『あそび』と『まなび』研究所さんの記事によれば、世の中には「狐拳(もしくは庄屋拳)」と呼ばれる遊びがあるそうで、Wikiで見てみるとこんな感じでした。

【狐拳(庄屋拳)】
「狐」は猟師に「鉄砲」で撃たれ、猟師は「庄屋」に頭が上がらず、「庄屋」は「狐」に化かされるという三すくみの関係を、腕を用いた動作で合わせて勝負を決する。通常は二人が向かい合い、正座して行なう。それぞれの手の姿勢は次のとおり。
 <狐>掌を広げ、指を揃えて頭の上に相手に向けて添え、
    狐の耳を模する。
 <猟師>両手で握り拳を作り、鉄砲を構えるように前後をずらして
     胸の前に構える。
 <庄屋>正座した膝の上に手を添える。
互いに思う手を出し合い、猟師は狐に勝ち、狐は庄屋に勝ち、庄屋は猟師に勝ちとなる。また狐拳には「狐、猟師、鉄砲」のバージョンもある。

Wikipediaより引用

これについては全く知りませんでした。ガキの頃にそんな遊びはやったことがなかったんです。地域によっては、じゃんけんのように普通にやってたんでしょうか? 手のひらの形ではなく腕全体を使ったじゃんけんという感じですね。軽く演技力も試されそうな感じで面白いです。これを"めんこ"で代替しちゃうのは、なんか勿体ないですね(笑)

でも実際に、これで勝負をしようとすると、同じBB512でも、狐拳なら上のほうが勝ち、じゃんけんマークなら下のほうが勝ちといった具合に優劣が変化するんですよね。

すなわち、いろいろな遊び方ができる"めんこ"の方が、子どもたちにも人気だったんじゃなかろうかと推察します。
そしてずっと気になっていた謎の数字。桁数も"めんこ"によって違うし、製造番号にしては大きすぎるし、なんだろう?と思ってたんですが、『あそび』と『まなび』研究所さんによれば、まったく意味のない数字だそうです。衝撃!!(笑) 
ちなみに〇囲みの「タ」というのは製造メーカーの「田辺玩具製作所」さんのマークではないか、とのことです。ひとまず、今回の"めんこ"の裏面の謎がすべて解けました!
『あそび』と『まなび』研究所さん、ありがとうございます!


"めんこ"については、まだまだ面白い絵柄のものがあるので、また気が向いたらご紹介したいと思います。本当はもっとたくさん集めたいのですが、キリが無いので自粛中です。


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