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メンコの裏側

今日のお話は
『拳』の話をしようと思ったけど、
メンコの話。

前回、メンコのご先祖様の話をしましたが

なんぼかは
紙のメンコも持っている。

関西は四角の角面
関東は丸い丸面がオーソドックスで
関西では『ベッタン』と呼ぶ

今日はその裏側に注目したい。
裏側には子どもがあそべる様々な工夫がしてあるのだ!

一つはメンコで遊ぶための順番を決めるための要素がある。

メンコの裏側に記載してある要素は以下の通り

①トランプの要素

トランプ…全部さがしたけど2がない。たまたまなのか?

トランプで遊ぶと言うよりせーので出して、数字が大きい(小さい)方が先にスタートするなどのために使ったのではないか


②軍人将棋の要素
日清日露戦争が終わって、昭和前期まで子どもたちの中で大流行した。

軍人将棋の派生の中に
ジェネラル・人工衛星・原子砲・赤十字など様々な駒がうまれた。
それらをメンコの裏面に使ったわけだ。
しかしこれは全部揃わないと使えないし
裏面が伏せてないと(裏面から内容を察知されると)ゲーム性がない。
よって、全部揃えて
メンコを並べて遊んだというより、
軍人将棋の勝ち負けのシステムを利用して
勝負の順番を決めるのに使ったとおもわれる。

③ジャンケンの要素
これはシンプルにそのまんまだ。
順番などにつかったものと思われる 

現在のジャンケンのグーチョキパーの図柄
(正式名称は『石拳』とよぶ)か
『庄屋拳』は
庄屋→鉄砲→狐の三竦みのいずれかのイラストが描かれている

グーが…変
ジャンケンの他に庄屋・狐・鉄砲の文字

④役者や俳優の名前
面にはそれらの写真や映画のイラストがある
ブロマイド的な役割だろう

当時のスター達がそろってる

番外編
『ドンチッチ』
明治後半の時、小さな手のひらに
お互いに小さな札を隠して
「ドンチッチ」の掛け声で
背中から出し合う遊びが一時的に流行した。
小さな札にはジャンケンの要素が描かれている

勝った方が相手のカードをもらえるわけ
この影響もありメンコにジャンケンなどのイラストが残ったともいえる。

ドンチッチ【日本の児童遊戯より】

⑤なぞなぞ
結構難しいw
わからんのもある

なぞなぞなのか、豆知識か

⑥ドラマや映画の作品(表面をそのまま)つかったタイプ

ゲイリークーパーかっこいい

⑦子ども銀行券
ままごととかでお金の代わりにつかったのかな

子供銀行券10円札

⑧謎の数字
よく見るとほとんどのメンコに謎の数字が書いてあるのがわかる。
この数字の意味は…実は…

ない。

この数字はなんと無意味だそうで、
子ども達なら数字が書いてあるだけで
なんとなく
それをつかって遊ぶだろうということで
つけるようになったようだ

九千五百万億兆点って…【日本の児童遊戯より】


明治期のメンコを見ると
『九千五百万億兆点』
うん。
なんとなく子ども的には
スッゲー感じがして
むっちゃ、強い感じはする。

サントウショウ
サントウショウ
イットウショウ

そして、
このスタンプ!
多分ではあるが
駄菓子屋のクジだったのかとおもわれる。
箱に入ってるメンコの束から
お金を払って一枚抜く。
そして、一等であれば、オマケがなんぼかつく。そんな感じかなと想像する。

改めて
メンコの裏面をじっくり見たが
基本は
メンコの勝負の順番を決めるために
トランプや
ジャンケン
庄屋拳
軍人将棋
数字
が使われたんだろう。

メンコ自体に
ひっくりかえす
すべらす
飛ばすなど
様々な遊びが生まれたように

裏面のさまざまなデザインの要素を使いながら
日本各地でいろんな遊びが生まれたに違いない。


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