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#04 ブラッキー隊長のご乱心

前回「ブラッキーさん大丈夫かな?」と書きましたが、やっぱり大丈夫ではありませんでした。ベガ大王直々の命令を受けてデューク・フリードとグレンダイザーの討伐のため現れたゴーマン。彼の登場によって、改めて己の立場の危うさを悟ったブラッキーは、まさかの行動に・・・。


第7話「たとえ我が命つきるとも」

脚本/上原正三

◉態度が非常に傲慢なゴーマン大尉
ブラッキー隊のマザーバーンのあとを追尾する謎のUFO。普通に考えれば分かりそうなものですが、ブラッキーはミニフォーを飛ばしてちょっかいを出したがばかりに、反撃を受けて、あろうことか円盤獣フイフイまで失う羽目になってしまいます。
相手はベガ大王からデューク・フリード討伐を命じられベガ星からやってきた親衛隊大尉、ゴーマンでした。

ブラッキー! 親衛隊はベガ大王の直属部隊だ。ゴーマン大尉の言葉はすなわちベガ大王のお言葉と心得よ! わかったな? ブラッキー

ガンダル司令

ベガ大王が直接、親衛隊を派遣したことの重大さを察したか、ガンダル司令もブラッキーを擁護してはくれません。

俺の畏れていたことが、ついにやって来た。奴がデューク・フリードを倒せば、俺は間違いなく隊長の地位を失うだろう・・・。

ブラッキー隊長

ゴーマンは自分専用の円盤獣ギンギンを駆って、グレンダイザーを追い詰めます。宇門博士の指示でいったん退却を余儀なくされるデューク。加えてゴーマンは排熱感知センサーを搭載した追尾ドローンで、グレンダイザーの出現ポイントまで特定。これまでブラッキーが成しえなかったことを、いとも簡単にやってのけるのでした。優秀過ぎる! どうするブラッキー!?

▶円盤獣ギンギン

円盤獣ギンギン

親衛隊を表すという十字マークがこれ見よがしなゴーマンの円盤獣。操縦者の存在が明らかな円盤獣は初めてですね。ギンギンは人型に変形した際、円盤部分が巨大な盾となる、という発想がいい♪ ただ、盾の周囲のギザギザの刃は描くのが大変だし、盾のパーツ自体も本当はもっと立体的に描きたかったんですけど・・・諦めました(笑)
実際、腕のこんなところにデカい盾固定してたら、可動範囲がめっちゃ制限されるので不便しかないんですが、それでも強いです、この円盤獣。超合金製の盾はあらゆる攻撃を跳ね返すし、機動力も高いので二度目のバトルでもデュークは絶体絶命のピンチに陥ります。

◉裏切りのブラッキー
そんなデュークを救ったのはなんとミニフォー部隊でした。ガラ空きの背中からボディを撃ち抜かれるギンギン。「ミニフォー!? 気が狂ったか? 敵はグレンダイザーだ・・・ぞ・・・?」呆然とするゴーマン。モニター画面に姿を現したのはブラッキーです。

ゴーマン大尉、俺にとって目下の敵は貴様だ! 貴様がグレンダイザーを倒せばブラッキー隊は無能の烙印を押されて、俺は隊長の地位を失うのだ。ミニフォー! 敵はゴーマン大尉だ。ヤツを叩き潰せ!

ブラッキー隊長

確かに隊全体の評価に関わるとなれば他人事ではないので、部下たちもブラッキーの謀略に乗っかったのでしょう。裏切りによって戦闘力を失ったギンギンは、グレンダイザーのスペースサンダーの前にあえなく散ってしまいます。
エピローグではしれっとゴーマンの敗北をガンダルに報告していたブラッキーですが、こういうのってモニターされてたりしないのかな・・・と余計な心配をしてしまいますね。古今「ヤツは俺が倒すのだ!」という妄執に囚われて仲間を手にかけるワルモノは、『キカイダー』のハカイダーをはじめ、絶えず見かけますが「ブラッキー、お前もか!」という感じです。

▶円盤獣フイフイ

円盤獣フイフイ

あっさりとギンギンに負けてしまった円盤獣。爬虫類っぽいデザインでピンクと緑の配色がいい感じでした。どうもピンク系+パープル系の色は、ベガ星連合にとってミリタリー的に重要なカラーっぽいです。


第8話「地球の緑はあたたかい」

脚本/藤川桂介

◉残念!そこはやっぱり兜甲児でしょ
冒頭から、レーダーを攪乱するというガスをせっせと大気圏外にまき散らすマザーバーン。今回のブラッキーの作戦は、このガス帯の中に宇宙機雷をバラまいて、調査に訪れたグレンダイザーを宇宙機雷によって爆破してしまおうというもの。

地球のレーダーが効かなくなれば、必ずグレンダイザーが出てくる。その時こそ、宇宙機雷でヤツを叩き殺すのだ!

ブラッキー隊長

確かに円盤獣を使わずにグレンダイザーを破壊できるなら安上がり! 問題は狙い通りにデュークがやって来るのかどうか、ってことだけです(笑)
宇宙科学研究所は異変を察知しますが、案の定、こっそり甲児くんが抜け駆けて調査に出発します。デュークは調査に行くどころか止める側でした。これまでの展開を見てれば、こうなるのは予測できそうなものですが、ブラッキーは学習能力が足りませんね。

◉甲児くんはもうちょっとTFO大事にしようよ
血気盛んに飛び出したはいいものの、無理をし過ぎてTFOは墜落(UFOみたいな形してるけど宇宙は飛べないんですよ。びっくり)。TFO、毎回なにかしら壊れてるけど修理費用が凄そうです。
甲児くんの墜落もあり、被害を拡大させているガスをこのまま放っておくわけにはいかないと、ようやくデュークが空へ上がります。ブラッキー待望の瞬間到来です。喜びのあまり「今度こそ、あのにっくきグレンダイザーの哀れな最期がご覧いただけるかと思います」とガンダル司令に連絡を入れるブラッキー。
やがて機雷源へ迷い込んだグレンダイザーに無数の宇宙機雷が吸着し、コントロールを奪った末に爆発。爆破の衝撃で意識を失ったデュークとグレンダイザーは、真っ逆さまに地上へ。負傷をおして助けにきた甲児くん、TFOを壊れるくらいスペイザーへぶつけて、デュークの目を覚まさせるという荒業に出ます。休む間もなくバキバキに壊されるTFOが痛々しい。

▶円盤獣ダルダル

円盤獣ダルダル

グレンダイザーを救おうとするTFOを追い払うためにダルダルを出撃させるブラッキー。ダルダルは6本の触手と口のような部分から放つビームが主な武装。円盤の周囲に突き出ているのは大砲のようなものかと思いましたが、最後まで何かを発射することはありませんでした。
さほど激闘するわけでもなく、最後は反重力ストームで弾き飛ばされ、落下しながら爆発してしまいましたが、反重力ストームという武器の効果がいまだに良く解らないんですよね・・・単純に重力の位相を変えてしまう光線だと思いましたが、爆発までしちゃうとなあ。
ブラッキーがせっせと撒いたガスも、ダルダルの爆発のショックで霧散してしまったようで、無事に問題解決です。

今回も、なんでこんなサブタイトルなんだろう?と思って見てましたが、最後の最後にとってつけたようにデュークと甲児の会話がインサートされていました。さすがに無理がありますって(;'∀')

デューク「おーい、見てみろ。あの美しい緑の地球を」
甲児「ああ、いつ眺めてもいいもんだぜ」
デューク「あたたかな緑だなぁ」

【余談】第8話はこれまでで一番、作画レベルがヤバかったです。いつもと違うルックスの登場人物たちに違和感を覚えっぱなしの30分。スタッフ総とっかえしたの?と思うくらいでした。


次回、第9話に続きます!


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