菅・アトキンソンの中小企業淘汰政策で日本のGDPは縮小する

https://toyokeizai.net/articles/-/339534?page=2

2つの国に3000人の労働者がいると仮定します。A国では3社に1000人ずつの労働者を分配し、B国では1社に1000人、ほかの2000人を2人ずつ1000社に分配するとします。この場合、人材の質、社会インフラの質、技術力がまったく同じだとしても、A国のほうがB国より明らかに生産性が高くなります。

この論理は的を射ているようにみえますが、、、

彼は「1社に1000人、ほかの2000人を2人ずつ1000社に分配」している状態から、「3社に1000人ずつの労働者を分配」する状態に社会が遷移するときに何が起こるのかを全く考えていません

1 経理、総務等吸収する側にすでにある機能に従事する人材のカットオフ
2 吸収される側の不要なオフィスの賃貸契約の解除
3 吸収される側の不要な機材等物品の整理

彼の言う生産性とは1,2,3によって浮いたお金のことで単なる効率化による企業の儲けの事です。

先進国の統計を見ると、労働者が大企業と中堅企業に集中的に分配されている国のほうが、産業構造が強固で生産性が高いことが確認できます。逆に、中堅企業と小規模事業者を中心に労働者が分配されている産業構造を持った国は、経済基盤が弱く、生産性も低いのです。

雇用が失われ、給与が発生しなくなり、その人物の消費が減少し、賃貸契約で不動産に対する支払いが少なくなり、不要な物品が購入されなくなると、日本のGDP(一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額)は当然減ります

GDPの減少

税収の減少

増税

国内消費へのダメージ

デフレ

のループが今後も繰り返されることになるでしょう。こんなことを人工的に行うと、失業や人材のスペシャリティーの変化という膨大なコストを社会が負うことも見逃せません。

もはや日本政府はパターンにはまって終点まで突き進もうとしているようにしか見えません。

竹中やアトキンソンは日本が成長しないようにするスペシャリストか?

アトキンソン氏の言う、中小企業が現在の半分に減るまでに一体何年かかるのでしょうか?10年ではきかないでしょう。

日本の企業の97パーセントは中小企業です。この中小企業に対する改革はとてつもないインパクトを日本社会にもたらします。

その間中ずっと、上記のようなGDP減少圧力、デフレ圧力と日本でまっとうに働く人々は、付き合い続けるという小泉内閣以降失われた20年と同様の停滞を令和時代も受け続けなければいけなくなる危惧を感じます

彼らは、小泉内閣でも大活躍して日本の失われた20年の政府の土壌を作った輩です。

いま日本がデフレを抜けそうな時にまたしゃしゃり出てきて、今度は中小企業の社会構造を転換して同じように、失われたさらなる数十年のレールをせっせと引いているように見えます

我々有権者は自民党を終わりにして、別の与党を担う政党を我々の手で育てる方が筋がいいと思いませんか?


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