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情シス関連で響きが好きなワード Best 5

情シスの仕事をして約1年半、出会った用語のなかで「語感の良い」「響きが好きな」お気に入りの言葉を、かんたんな解説と合わせてまとめました。

第5位
「バッチ処理」と「パッチ適用」

似ている言葉って、慣れないうちは「そもそも意味が異なる」のか「意味は同じだけど呼び方が複数ある」のか、悩むんですよね。

「バッチ」は、あらかじめ定めたデータをコンピュータ上で連続実行、一括処理するための方法(手段)を指します。対義語は「リアルタイム処理」です。

「パッチ」は、プログラムやデータを修正・更新するために新しく作成されたデータのことです。「パッチをあてる」などの表現をよく使います。

batchには、「1回分」「一束」の意味があります
patchには、「あて布」「絆創膏」の意味があります

スペルを見ても形が似てますね。

ちなみに、服などにつける徽章はbadge「バッジ」で、また別の言葉です。


第4位
「chmod 755(ななごーごー)」

Linux上での、ファイルやディレクトリの権限変更に関するコマンドです。
私は「しーえっちもっど ななごーごー」と呼んでいます。
(change mode)が由来のようです。

権限が755に変更されるとターミナル上では下記の表示となり、

rwxr-xr-x

所有者のみ「書き込み」可、「読込み」と「実行」は誰でも(他のユーザでも)可、となります。

そして、「ななごーごー」と言えば、やはりトークアプリのサービス名が思い浮かびます。

$ chmod 755 hogehoge.txt

このコマンドを実行する度に、一時期テレビCMで頻繁に流れていた「ナナゴーゴー!」というサウンドを心の中でつぶやいています。

ちなみに、トークアプリやライブチャットアプリは、他にも数字にまつわるサービス名がいくつかあるようで、どこかで別のコマンドに関連付けることができるかもしれないです。


第3位
「ほげ(hoge)」

一度理解すると、便利ですよね。
プログラムサンプルなどで「何を入れてもかまわない、特に意味を持たない言葉」として利用されます。「メタ構文変数」というらしいです。

user_id = "hogehoge";

hoge(ほげ)、fuga(ふが)、piyo(ぴよ)とバリエーションがあります。hogehoge(ほげほげ)が、やはり最も字面と語感が良い感じです。

ただし、hogeは初心者や非エンジニアに優しくないので、「aaaaa」や「xxxxx」を使うべきという意見もあるようです。言われてみればその通りかもしれません。

また、英語圏では「foo」や「bar」が使われており、hogeは日本のみの文化なので、当たり前のように使っていると、いつか「通じない」という場面に出くわしそうです。


第2位
「くあらんてぃん(quarantine)」

メールの送信元認証に関する用語で、単純に響きがお気に入りです。
DMARC(でぃーまーく)ポリシーとして、[p=quarantine]の形で使われます。quarantineは「検疫」「隔離」の意味です。

また、ブランドロゴ認証「BIMI(びみ)」の設定には、DMARCのポリシーオプションでquarantine以上([quarantine]または[reject])を設定しPassする必要があるよ、という場面でも登場します。

そのほか、メールの送信ドメイン認証に関する用語や仕組みについてはQiitaに投稿していますので、読んでいただけると嬉しいです。


第1位
「いちくにいちろっぱ(192.168.xxx.xxx)」

口にする機会がかなり多いこともあって、1位にしました。
IPアドレスのうち、(192.168.0.0~192.168.255.255)範囲の「プライベートアドレス(クラスC)」を口頭で表現する際の呼び方です。

「いっくにいちろっぱ」など多少バリエーションがあるようですが、私は「いちくにいちろっぱ」と呼んでいます。

そもそもIPアドレスには、インターネット世界中で一意に割り当てられる(重複を許さない)「グローバルIPアドレス」と、インターネットに接続しない特定の組織内(ローカル)で一意に割り当てられる「プライベートIPアドレス」の2種類があります。

電話の「外線番号」「内線番号」に近い考え方と理解しています。

RFC(標準化文書)にて、プライベートアドレスは次の範囲に割り当てられることが定義されています。

●クラスA:10.0.0.0~10.255.255.255
●クラスB:172.16.0.0~172.31.255.255
●クラスC:192.168.0.0 ~ 192.168.255.255

これにより、グローバルアドレスのような取得申請不要で、ローカルネットワーク内にて自由にプライベートアドレスを割り振ることができます。

ざっくりと上記の背景から、社内のPCやサーバに割り振るIPアドレスは「192.168.xxx.xxx」の形式が比較的多いです。連番で設定することもあるので、まさに「内線番号」という感じですね。

プライベートアドレスは自由に利用できるとはいえ、重複していると宛先混同で正常な通信ができなくなるため、LAN内では一意であることが必須です。
そのため、PCキッティングやサーバ構築でIPアドレスを振る際には、設定画面を見ながら「いちくにいちろっぱーいちのいち」のように指差呼称して確認していたりします。


以上です!


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