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ガソリンスタンドと充電ステーション

ガソリン車は、全国の津々浦々にあるガソリンスタンドで給油を行うことができます。それに要する時間は、消防法で定義される、セルフガソリンスタンドのルールを用いれば、「最大4分100L」で給油を行うことが許可されています。

乗用車で100Lを超えることはまれで、カローラが40L前後、軽自動車は30L前後の燃料タンクですので、ほぼすべての車が、このくらいの時間で満タンになることを意味します。

そこで、電気自動車の普及には、給油の代用となるインフラ、すなわち充電ステーションが必要となる訳です。

それならば、ガソリンスタンドに充電ステーションを徐々に設置すればいいのでは?と思われるでしょうが、非常にそれが困難なのです。

安全のために静電気の除去すらするガソリンスタンドで、電気自動車を充電するような電圧を利用するのは、火薬庫の中でタバコに火をつけるようなものなのですから。

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一応、ガソリンスタンドに置けないわけでは無いが、その条件がまた厳しい。というか、可燃性ガス又は引火性物質の蒸気が存在し、点火源の存在により爆発する恐れがある場所とは、ガソリンスタンドそのものでしょう。

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この文言を見る限り、充電スペースは給油スペースと別に作る必要があり、自動車の点検スペース(いわゆるピット)として別に確保する必要があるということだ。

とにかく敷地の広い、ガソリンスタンドであれば問題ない。そんなガソリンスタンドが、一体どこにあるのかが1番の疑問ではある。

仕事柄、自動車関連のニュースや、プレスリリースをよく見るのですが、「ガソリンスタンドに充電器が無いのは、もうからないからだ」という記事を見た時に、目が点になりました。いやいや、記事書くならもっとちゃんと調べようよと。

昔の車に比べ、低燃費な今の車では使う量が大幅に異なり、そもそも売り上げも伸びにくい状況で、洗車や、整備に力を入れないと、ガソリンスタンドは立ち行かないと言われています。なかにはコーヒーショップを併設するガソリンスタンドまであるほどです。

そんななか、お客さんが抱え込める可能性がある事業にもかかわらず、売り上げが見込めないからと消極的になる理由も、いささか考えにくいです。

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ここまで、ガソリンに火が付かないかという心配でしたが、リチュウムイオンバッテリーの方が、爆発するエネルギーが大きいのを忘れてはいないでしょうか。

以前、スマートフォンの携帯充電バッテリーが爆発したことが報じられましたが、電気自動車もリチュウムイオンバッテリーを搭載しているのです。

仮に、火花が散って火がついて、バッテリーに引火すれば、当然ドッカンといくわけです。ただのガソリンであれば、ボゥワっと一気に燃え広がるだけで、爆発までには至りません。ガソリン車が派手に爆発するのは、火薬を使ったカーアクション映画くらいのものです。

そのリスクを考えれば、レイアウトの問題で頭を悩ませる場所も多いでしょう。

参考URL:https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento243_06_dai1_siryou4-1.pdf


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