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Fashion: 天神山 オリジナルシューズ

クラフトマンシップには昔から憧れがある。発展してファッション・ライフスタイル・海外比較文化論などを見たり、リサーチすることが好きでついつい出張時に身の回りに関わる色々な物をオーダーしたり、買ったりすることがある。一方、サイズ合わせなど含めて失敗・散財も多く、高価なものや仕事関係で長く使うものなどは日本でよく知っている店に頼むことが多い。

世代的にはよくいうアメカジ・アメトラ・クラシコイタリアなどを通り抜けているので、アイテム毎に思い入れのあるスタイルなどあり、そういったものを組み合わせて使うのが好み。好みのマテリアルなどを利用してスタイルに合わせてオーダーできればなお嬉しい。

紹介する天神山では1年1足程度の超スローペースオーダーだが、数年お世話になっている。こちらのオリジナルオーダーシューズの特徴は、店主岩元さんが長くお仕事をされた横浜信濃屋の白井さんが愛したスタイル、ヴィンテージアメリカンシューズのスタイルを復刻されている。微妙に短い少しコロンとしたバランス、特徴のある張り出しのコバ、絞られたウエストラインなど何とも味わい深いシェープをしている。
写真のフルブローグはよくみると飾り縫い目はリボルターテ仕様(革の切り目を薄く梳いて折り込んで縫う)で作られているのがわかる。ハンドソーンウエルテッド(手縫い)なのでフィット感がよいのに加えて柔らかくて履き易く、皮もANNONAYなどのタンナーのものをを指定できる。何より日本人の足の形を知り尽くした東京の職人が作ってくれるのが輸入靴で今まで何度も失敗した身にはありがたい。

しかしながらこのシューズ、職人の方の高齢化などにより一旦オーダーストップをしてしまったと聞いた。何らかの形で再度スタートしたいとのことだが。手作りのものがコロナ以降急激に姿を消しているのをよく見ているため何とも寂しい。消費者側も大量消費・使い捨てからSDG的アプローチに良いものを長く手入れしながら使っていくという方向にシフトできないだろうか。

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