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TJFA ~分析×育成〜


TJFAにおける「分析」の位置付け


今回は、我々TJのジュニアユースクラブであるTJFAのサポート体制について少し紹介したいと思います。

TJFAでは分析のチームを作って活動をしていきます。分析と言うと戦術的な話がメインのイメージを持たれるかもしれませんが、我々は育成年代における個人の育成へのアプローチに関しても、この分析が重要なファクターであると考えています。

一人ひとりに合わせたコーチングを行うことや、チームとしての活動に新たな視点をもたらす"もう一つの眼"であり、選手育成における"一つの手段"として積極的に取り入れています。

全員で「逆転」を本気で起こしにいくチーム


「今の立場を逆転したい」という悔しい気持ちを持った選手たちが集まり、”3年間で結果を出して見返すこと” をコンセプトとして活動をスタートしました。

しかしながら、事実としてこれはとても難しいことです。
簡単に成し遂げられるコンセプトではないとスタッフ全員が理解しています。チームとしての活動がスタートしてからしばらく経ち、徐々に選手たちも「これは本当に難しいミッションなんだ」と気づき始めている頃かもしれません。

しかし、我々は必ずこのミッションを成し遂げられると信じています。

では、どのようにするのか?
限られた期間で選手たちが結果を出すためにやるべきことは何か?

それは練習やゲーム、公式戦を含め、「サッカーへの取り組みの質を上げること」です。

毎日の成長速度を大きく高めない限り、そしてこの先の成長曲線の形を変えていかない限り、すでに現時点で高いレベルに位置し、それでいて高い熱量で取り組んでいる他のクラブの選手たちを追い越すことはできません。

1日のトレーニングから得られるもの、1度の試合で経験するもの、それらを自分の頭で考え、消化し、必要なアクションにつなげていくことがとても大切です。そこからさらに自分の取り組みの成果を見直し、その次のアクションプランを作っていくこと。基本的なPDCAを高速でまわしていく必要があります。
そしてその取り組みは一人ひとり個人によって異なるプログラムとなるはずです。

我々には1試合たりとも無駄にできるゲームはなく、1日たりとものんびりとしている余裕はないのです。

そこまでの覚悟を持って、はじめて「逆転」という言葉をテーマにできると考えています。

データ活用・分析チームの始動


データを活用することによって新たに見えてくるものがあります。数字で会話をすることで、よりターゲットが明確になるシチュエーションもあります。

多くの場合「なんとなくそんな気がする」と片付けてしまう部分も、"データを観る"ことによって、物事の捉え方や思考の質を変えていくことが可能です。

分析チームを持つ最大の目的はデータを用いてチームを勝たせることでありません。
データを扱うことで、選手の育成における一人ひとりの成長スピードを高めることが最大の目的です。

TJFAでは分析チームを立ち上げ、クロスセンシング社様、Hudl Japan社様のご協力のもと、最高の育成環境を選手へ提供できるよう進んでまいります。

初の公式戦のデータを公開

昨日、早速新チーム発足後、初の公式戦が行われました。

U-15年代のクラブユース選手権へ出場。
相手選手は中学3年生で2つ上の学年。選手たちにとってとても貴重な機会となるはずです。

しかし、先でも述べた通り、「ただの良い経験」にしてしまってはいけません。我々には時間がありませんから。

大差をつけられての敗戦となりましたが、選手たちがそこから何を学ぶのか。
どこで差がついているのか、今すぐにアプローチすべきことは何なのか。
翌日からのTRに向けて、分析データも一つのコミュニケーション材料となります。

簡単に表面的ではありますが一部データを紹介します。

初の公式戦はAWAYユニフォーム。選手たちはGPS/ G計測デバイスを背負っています。

ゲームを支配され、大量得点を許す展開となりました。結果のみならず、数字からはその過程を観ることができます。

ポゼッションにおける差もはっきりと出ています。
ここ数日でチャレンジしたことがどこまでできているのか、
スタッフは映像も見比べながら、次へのアプローチ方法を検討します。

各選手の走行距離や、単位時間あたりの距離(平均速度)のデータや、この年代でのスピード基準に合わせたスプリント基準での評価など、実際のプレーとデータを見比べながら、課題の洗い出しを行います。

あくまでデータは過程を観る1つのツールに過ぎない


サッカーは人に評価され、人との関係の中で行うスポーツです。
当然データ(パフォーマンス数値)を競うスポーツではありません。

したがって、結果としてのデータには大きな意味はないと我々は考えています。
ただ、さまざまな結果を引き起こす"過程"を把握するツールとしては大きな存在意義を持っています。

選手へのアプローチを含めた分析、データの活用に今後も少しずつ発信していきたいと思っています。

これから大きなチャレンジをしていくダイヤモンドの原石たちへ、熱い応援をお願いいたします。