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ハルク・ホーガン主演『マイホーム・コマンドー』【プロレス映画考古学 第一回】

90年代のアットホームなSFコメディに、ロボコップのパクりのような出で立ちでハリウッド超人、ハルク・ホーガンが出演。
宇宙ポリスに従事していたホーガンは、ストレスのたまり過ぎでパフォーマンスが低下し、大統領を殺してしまう大失態。
腹いせに宇宙船を叩いてぶっ壊し、エネルギー補給のために地球へ不時着を余儀なくされる。

<超人上陸>

ヤバイファッションで街を練り歩き、不審者扱いされるホーガン。
道すがら、犬をイジめていた飼主を折檻したり、木から降りれない野良猫を救助したり(失敗して100メートルくらい吹っ飛ばしたので死んだと思われる)、さすがはWWF(動物愛護団体)のスーパースターだ。

<キチ●イに刃物>

早速、住居を確保するが、血の気が多過ぎて新聞配達や郵便屋さんを殺そうとする、海の神・ネプチューン。ステロイドの打ち過ぎでイライラしてるのだろうか。

準主役の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクは、会社では90年代前半らしく、ジャパニーズエコノミックアニマルにビジネスで完敗し、家ではギャング的な地元民にマウントを取られ続ける毎日。

<ドク>
<訴訟地獄>

ホーガンがキレると乱闘になるどころか訴訟をチラつかされ、現在の実生活と変わらない様相だ。

現実とバーチャルの区別がつかないハリウッド・スターは、ゲームで高得点を叩出し、子供たちの人気者。

<ハルカマニアたち>
<筋肉増幅器だ!>

地球&宇宙の常識差+筋肉バカをベースにしたドタバタ劇がしつこいくらいに続くが、パントマイムの練習をしていた人を本気で閉じ込められてると心配し、得意のハンマーパンチで救出。
瀕死の重傷を負わせる、無敵の超人、ハルク・ホーガン。
nWoより10年も前に世界秩序を粉々に破壊していた。

<円谷風、もしくはプレデター>

ハリウッドテイストの中に突然、円谷的な怪獣まで出現。
庵野版『シン・マイホーム・コマンドー』の制作が待たれる。
もちろん、現代的な洗練さはないが、のちのドウェイン・ジョンソンたちの礎となってることは、疑いようがないだろう。
―おわり―


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