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amazarashiファンポエトリー「火種」

そこに芽吹いた火種は
忌々しい過去を光合成して
はかなくも誰かの肺へ消えていった

そこで孵化した火種は
おどろおどろしい17歳を鱗粉に溶かして
誰かの顔にまとわりついた

そして羽化した火種は
倒れてしまったドミノに触れられざる余韻を残して
それらやがて僕を後ろから轢き殺した

倒れてしまったドミノが黒猫を脅かし
あの日忌避した道があって
覚悟した道は今世の終わりへと続いて
自問自答 そうじゃない そうじゃない 違うアプローチがあるはずだ
焦りは黒猫に薪をくべ
僕は道に迷い
死んでいないも生きていないの間の僕が
目を閉じているのか開けているのかすら分からない暗闇に
線香の灯り程の痛みでも
黒猫がトラックの前に飛び出すとき悟った
あの日道を選んだのは僕だ

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