旅立つ仲間へ、餞の愛を
ついに。
今日から4週間をかけて、ともに切磋琢磨してきた私の人生の、私の一部とも言える仲間たちが、順番に卒業していく。
私は専門学校に通っていた2017年から5年間、あるコーヒーカンパニーで、何にも変え難い宝物のような日々を過ごしていた。
何度でも戻りたくなる、人生の中で最高に人間らしく生きた、成長のつまった5年間だった。
初めは学校の後の数時間だけ働く、ふつうの、ぱっとしない学生アルバイトだった。
(家族とのぷち絶縁、面接の日初めて号泣しながら着いた帰途など、入社までも一波あったから、またいつかここに綴りたい)
卒業後入社したいと思える企業のインターンを始めたときも、卒業間近にして急遽進路転換するときも、自身の事業を始めるときも。
ずっと続けてきた。
ずっと続けてきた理由は、満期により辞めざるを得ず退職し、2ヶ月のブランクを経て、自分の人生のために戻ることを決意した後に気づいた。
そんな、私の人生の中核とも言える会社で出会った仲間は、本当に心から愛した人たちだった。
5年も勤めていると沢山の可愛い後輩が出来たし、出会う時期によって私の本業や肩書き、職場内での役職も変わっていったけど、みんなは私を一人のロールモデルとして、いつでも受け入れてくれた。
アルバイトの中でも格段に覚えなければならないことが多く、研修期間で心が折れて辞職する人は全社的にも少なくなかった。
私自身、学生アルバイトの期間が長かったからこそみんなが大事な時間を使って働きにきてくれていることを忘れず、聞き役に徹し、認めることを意識した。
辞めたいと伝えられて絶望の淵に立っているような気分になったこともあるけれど、自分本位にならないように客観的な現状を話し合った後必ず、
「それでも私は一緒にやりたい」
とだめ元で伝えることを辞めなかった。
いつでもだれよりも、愛情のある存在でいようと努力した。
これらは私が普段気をつけていたことで、実際は結果ぼろぼろに終わる日の方が多かった。
時代も変わり、職場環境に不平不満があれば即座にホットラインに相談することが出来るし、働く環境も幾分選び易くなった。
実際にそうして辞めてしまう人たちもいて、相談してもらうのに引き留めきれず泣いたこともある。
私がみんなを引っ張る立場になってから、そういうことを案ずることもあったのに、それどころかみんなは(特に卒業していく子たちは)私をみるみる「ありがとう製造機」に変えてしまい、よきリーダーへと成長する機会を与えてくれた。
感謝してもしきれない。
私は一度一緒に働くと、好きになり過ぎてずっと一緒にいたくなってしまう性分だけれど、みんなの活躍をだれよりも、心から願っている。
私はみんなより少し長く、まだここにいる。
新しい出会いもきっと沢山あるけれど、5年の間で出会った仲間と思い出は、きっと一生、風化することはない。
これからも私を突き動かし、熱狂させ、信じる未来へ歩ませてくれる。
いつでも同じ熱量で、同じ愛情で語ることの出来る、愛すべきみんなへ。
'230311 noah
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