ついに到着。歩き出したパリ滞在編①

パリに着いた初日のことはよく覚えている。
シャルル・ド・ゴール空港の荷物受け取りまでの距離の長さにドキドキしながら、
同じ不安を共有した人と仲良くなり、なんとか正しいタクシーに乗り込み
いざ、滞在先へ!走り出した車の窓から見えた光景と音がとても印象的だった。

ひっきりなしになるサイレンとクラクション。
渋滞の車の隙間にやってくる何かを要求する人々。
少しグレーがかった空。
そんでもって運転手の荒い運転!というか、みんな荒い!
とか思って運転手を見ると、ちょっとソワソワしている様子。
私は急いでいないから大丈夫ですよ、と声をかけるとこんな返事が返ってきた。
「俺は早く帰りたいから急いでいる!」

…なんて自由なんだ。と、思わずニヤリとしてしまった。
初日からいい感じだぞ、フランス。

運転手さんと天気の話なんてしながら、タクシーに乗って向かったのはパリ11区。
これからお世話になるお宅に着き、一息つくと猫がいた。

先に言っておくと私は猫を飼ったことがない。
飼っていたのは犬だ。でも動物はみんな同じだと思って、
撫で回したいのを我慢して、彼(猫)との関係はゆっくり詰めることにした。
それから2日ほど、移動の疲れが抜けず家に篭った。

時差ぼけも和らいだ滞在三日目。気持ちのいい秋晴れの日。
初めての散歩はセーヌ川まで行くことにした。

歩きながら初めに感じたのは、街の匂い。
人の匂い、香水の匂い、甘いお菓子の匂い、焼き立てパンの匂い、排気ガスの匂い。
次々と移り変わる匂いに鼻がパニックになった。

観光客らしき人も多く、フランス語以外に英語、中国語、韓国語、アラブ系、、知らない言語なんかも聞こえてきて、まるで音楽のようだった。

目に見えるものは石造の建物たち。
街の景色がなぜ素敵に見えるのか考えていたら、
一つは統一感があるからだと思った。
もう一つは、窓だと思った。
とにかく見えるすべての窓ぎわがとても素敵なのだ。
お花があったり、こなれた窓枠だったりと素敵に見える要素はたくさんあると思ったけど、網戸がないことがとくに綺麗に見える理由なのではと思った。

ここで少しフランスの虫事情に触れておく。
日本でみる害虫たちは大体いる。G、蚊、ハエ、蛾、ハチ、ノミ、ダニなど。
なんなら小さいネズミもいる。
滞在中にエピソードがあったものをいくつかピックアップする。
パリで見かけるGは日本のより小さい。
コバエ捕りの知恵袋は一緒。お酢に洗剤を混ぜた液体をカップに入れておいたり、ハエ取り紙もある。
特筆したいのはハチ。
これがすごい。まず、マルシェに行くと必ずいる。3センチくらいのやつ。街のパン屋にもいる。ガラスケースの中を好き勝手に飛び回っている。種類を聞いてみたらスズメバチっていう人もいるけど、街中で養蜂をやっているところもあるらしく(主に教会)ミツバチ説もあり。結局わからなかったけど、間違いなくハチ。よく食べ物に群がっていた。

話は戻って、初めての散歩は11区からスタートして、マレ地区〜ポン・ヌフまで行き、
ルーブル美術館の建物とエッフェル塔を拝んで、往復4時間。
新鮮なたくさんの刺激と心地よい疲れと共に帰宅。
すっかりパリの街歩きが楽しくなり、ここから私の散歩ライフが始まった。

次回、いつになったら観光するのか、パリ滞在編②

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