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SpaceXスターシップ試験飛行2号 調査完了、3号機打ち上げへ向け前進

SpaceNewsの記事より、
2023年11月18日に行われたスペースX社の Starship/Super Heavy ロケットの2度目の試験飛行 (Orbital Flight Test 2) に関する調査が、2024年2月26日に完了しました。調査結果に基づき、3号機打ち上げに向けた準備が進められています。

2号機は、打ち上げから7分5秒まで順調に飛行していました。しかし、計画通りの液体酸素放出が行われた際に、Starship後部で漏れが発生し、火災と爆発が発生しました。これにより、前方と後方のフライトコンピュータ間の通信が途絶え、全てのエンジンが停止し、自律飛行安全システムが作動しました。

Super Heavyブースターは、分離後にブーストバック飛行中にエンジン故障が発生し、高度90キロメートル上空で空中分解しました。原因は、液体酸素配管内のフィルター目詰まりによるエンジンターボポンプ入口圧力低下と推定されています。

SpaceXは、2号機の失敗原因に基づき、StarshipとSuper Heavyに対して合計17の是正措置を実施する予定です。

■Starship
・信頼性向上と複雑性低減のためのハードウェア再設計
・漏れ防止のためのハードウェア変更
・2回目のエンジン停止前の推進薬放出を取りやめる運用変更
・可燃性分析の更新
・追加的な防火措置の設置
・分析ガイダンスの作成
・過渡荷重解析の実施
・モデリングの更新

■Super Heavy
・タンク内のろ過能力向上と液体の揺れ軽減のための機体ハードウェア再設計
・推力ベクトル制御システムのモデリング更新
・OFT-2データに基づくエンジン解析の見直し
・エンジン制御アルゴリズムの更新

3号機の打ち上げは、2024年3月中旬を目指しています。しかし、FAAによるSpaceXのStarship打ち上げライセンスの更新が必要であり、最終的な決定は、SpaceXが是正措置を実施したことを証明した後に行われます。

3号機の打ち上げ成功は、今後の開発スケジュールを左右します。SpaceXは2024年に少なくとも9回の打ち上げを計画しており、早期の打ち上げ再開を目指しています。

関連情報

FAAによる調査報告書
SpaceXによる声明
Nick Cummings氏の講演

詳細内容は、SpaceNewsが提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7

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