最高のパートナー
最近色々とせわしなく、noteを書く時間がとりづらい。でもどうしてもこれだけは書いておきたい。
8月に、かなり遠い国に行くことになった。今、その準備をしている。
で、新しいパートナーに出会った。
たぶん最高のパートナーになると思う。
SIGMA fp Lというカメラ。
長い間、デジタルカメラをあえて使わず、フィルムカメラを使い続けてきた。
私がフィルムカメラを使う(使っていた)理由は、手間を愛するでもなければ、ゆっくりと流れる時間を楽しむでもなく、ただ「良い写真が撮れるから」だった。
ガジェット好きなのでたびたびデジタル一眼やコンデジの情報を目にしてきたが、どうしても写真が好きじゃなかった。フィルムカメラで撮れる写真以上に「いいな」と思えたことがなかった。
唯一「いいな」と思った写真は、デザイナーをしている友人がライカM10で撮った写真を見た時だ。すぐに検索した。とうてい手が出ない価格だった。
「デジタルなら、ライカを買わねば満足できない」
と現実にうなだれ、しぶとくフィルムカメラを手に取り続けた。
けれども旅が決まりいざフィルムを買おうかと調べたら、この数年で何倍にも価格が高騰。迷いが生じた。
「ミラーレス一眼」
とりあえず検索ボックスに入力してみると、プロモーションとして出てきたのがfp/fp Lだった。
「カッコいい」
まずデザインに驚いた。
それから作例を見て、ほぼ即決だった。
「こんな写真が撮りたい」。
fp/fp Lの写真は、ライカM10が捉えたそれとかなり似ている。私にはそう感じられた。
まだ外に持ち出す時間もなく、室内で暇をみつけて試し撮りをしている。レンズは、同時に購入したSIGMA Iシリーズの24mm F2 DG DN / Contemporaryという単焦点レンズ。
このカメラとレンズの組み合わせは私が期待した以上に素晴らしく、何度も何度もモニター(ファインダーはない)を覗いてしまう。
「なんてことない日常」どころか「汚くて見せられない部屋の片隅」まで、一瞬にして、映画の世界に閉じ込めてしまうのだ。
フィルムに写せてデジタルに写せないのではないか……と私が感じていたのは、シャッターを切る瞬間の「時間」だ。
過去から未来に流れる時間の中で少しずつ変化を続けている光、音、匂い、等々、総合して空気や質感と呼ばれるものを一瞬そこで止めて、長方形の画角に埋め込むこと。情報として埋め込むことは他のデジタルカメラにもできる。でもその空気をそのまま説明無しに五感に訴える方法で埋め込むことが多くのカメラにはできない。fp(L)にはできる。あくまで私の主観だ。
動画はまったくの門外漢で、特に撮るつもりはなかったのだけれど、上部の「CINE<>STILL」スイッチを切り替えて猫を追いかけてみる。楽しい、そしてこんな部屋が、まるで映画のよう!
何やらfp(L)はかなりクセの強いカメラらしい。手ブレ補正がない、AFが合わない、ローリングシャッター現象、バッテリーがもたない、動作が遅い……等々問題が色々指摘されている。
しかしフィルムカメラ育ちの私には比較する対象がなく、ほとんど気にならない。これまで許容していた不便に比べればなんてことない。むしろ、すごく簡単で使いやすいとさえ感じる。
なによりも、写真がすごく好き。
デザインがすごくカッコいい。
この二点だけで、きっとfp Lは最高のパートナーになる。
もっともっと書きたいことがあるけれど
ひとまず、この感動の記録を。
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