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【読書】のマガジン

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#エッセイ

読書感想文一覧【随時更新】

noteに投稿した読書感想文が増えてきたので、自分の整理も兼ねて一覧にしてみました。随時更新します。脱線している場合も多いですが、気になる本があればぜひ読んでみてください。 2022年■アミール・D・アクゼル『「無限」に魅入られた天才数学者たち』 ■有元葉子『レシピを見ないで作れるようになりましょう』 ■ジョージ・オーウェル『一九八四年』 ■ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』 ■日高敏隆『ネコの時間』 ■加藤文元『人と数学のあいだ』 2021年■志賀直哉『暗夜行路』

読書の「正しい」方法論

「最近読書をしていて悩ましいのが、ちまちまと隙間時間に読み進めるから、一冊読み終わる頃には内容を忘れちゃうってことなんだよね〜」 そんな話を会社でした。すると後輩が、 「僕はそもそも興味のあるところしか読まないし、めっちゃ斜め読みするから、時間がかからないんですよね」 と言った。 なるほど、無駄な時間を嫌う彼の性格からして、驚くような発言ではない。けれどもなんとなくショックだった。どちらが良い悪いの話ではないが、私たちのスタンスは大きく違うような気がした。 「なんと

積読を語る(2023)

見て見ぬふりをし続けた本棚の散らかりを数ヶ月ぶりに整理したら、積読たちとこんにちはしてしまった。 私は積読をためることが嫌いではない。特にストレスにも感じない。けれど、あらためて眺めると我ながら魅力的なラインナップの本たちなので、「どうして読めないのかしら」と気になってしまった。 というわけで今日は、積読のラインナップを見て、読めない言い訳をつらつらと並べるだけの投稿です。 いちいち棚を見に行くのは面倒なので写真に撮ってみた(今どき!)。右下から上に。 1.エドガー・

読書を始めた夫、その後

「読書を始める夫へ」。この記事に対して思いの外たくさんの方からスキをいただき嬉しかった。──のだが、後日談がある。 夫は結局、この本をほとんど読まなかった。 「読まなかった」と「読めなかった」のどちらも50%ずつという感じだが、いずれにしても、数ページしか読んでいない。 ・・・ 私がこの本(ショーペンハウアー『読書について』)を夫にすすめたのは以下のような理由からだった。 1.「読書」をテーマにしており、読書習慣の入りとしてふさわしいから 2.文体がそこそこ読みやす

読書を始める夫へ

今朝、夫が突然こんなことを言った。 「やっぱり、読書したほうがいいと思うんだよね」 は、はぁ。どうして急に?と聞くと、 「QuizKnockを見てると、読書って大事なのかなと思ったんだよね。知識が増えていくのが楽しそうだなって。あと岡田斗司夫も読書が一番コスパがよくて、お金を稼ぐ力をつけるには読書が必要だって言ってた」 ……どんだけYouTube仕込みやねん!というツッコミはおいといて(私も負けてない)、「読書をしたい」という気持ちは素敵だよね、と素直に思った。 ・

数学と情緒

■岡潔『春宵十話』 著名な数学者であった岡潔の随筆集。数学者が書いた本を何冊か読んできたけれど、いずれも(おそらく世間一般的なイメージとは違って)言葉が簡潔でわかりやすいという点に感銘を受ける。頭の中がスッキリしているのかな、という印象だ。 岡潔の言葉は、とりわけわかりやすい。……というか、あまり数学者っぽくない。 記事タイトルにもあるように、岡潔という人は「情緒」を大切にしていた。日常生活、人間教育、そして数学にも通ずる「情緒」というもの。その思想が前面に出ている一方