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ぬいぐるみ

私はおもちゃが大好きで、だから娘に買ってあげたいおもちゃがたくさんあるんだけど、困ったことにぬいぐるみもけっこう好き。

でも私は、小さい頃に友達だと思っていたぬいぐるみは全て自分で選んで買ってもらったものだったから、親があらかじめ用意してしまうのは違うかなと思って、買うのは一体で我慢している。

その一体も、娘にファーストトイを与える座は絶対誰にも譲れないと思って、必要に迫られて買ったもの。

この頃は「きゅっ きゅっ きゅっ」という絵本をよく読み聞かせていて、その中にとてもかわいい、クマ、ウサギ、ネズミのぬいぐるみが出てくるんだけど、それらを見るたびに、あと二体は買っていいんじゃないかと、すぐにでも銀座の博品館に行きたい気持ちになる。

でもダメ。私の好みと娘の好みは同じとは限らない。だから娘がもう少し大きくなったら、一緒に玩具屋さんにいって、ぬいぐるみを選んでもらうのを楽しみに生きよう。

どれでもいいよ、なんて言ったら、きっと私から見るとちっともかわいくない子を持ってくるんだろうな。そもそもぬいぐるみが好きな子かもわからないから、プラレール的なものをねだられるかもしれない。でもいいんだ、それならそれで。

ぬいぐるみといえば、よく、キャラクターもののぬいぐるみは与えたくないという意見を聞くけど、その気持ちはちょっとわかる。なるべく、名前や性格を自分で想像できる名も無きぬいぐるみのほうが私としては理想的。これも、娘がキャラクターものを望むなら仕方ないけれど。


そういう私の親友はディズニーのチップとデールの、チップのぬいぐるみだった。たしか7才頃だったと思うけど、ディズニーランドに初めて連れて行ってもらった時に買ってもらった。

でも、私にとってチップは、ディズニーのキャラクターではなかった。

私は小さい頃にディズニーのビデオを全く見ずに育ったので、ディズニーランドは私にとってはただの遊園地で、その世界観や物語のことはよくわかっていなくて、そのぬいぐるみも私にとっては単なるかわいいリスだった。名前もそのままチップと呼んでいたけど、ディズニーの世界のチップとは何の関係もなかった。

だから、あなたはチップが好きだからと、ひとからチップとデールのお菓子の缶をもらっても、はあ…という気持ちだった。

娘にはどんな親友ができるだろうか。私はうさぎのぬいぐるみばかり持っていたけど、娘は何が好きかな。楽しみだな。かわいいぬいぐるみが当たり前に店頭に並ぶ平和がずっと続きますように。

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