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推し事

よくアイドルや芸能人に向けて使われる"推し"と言う言葉。これは推奨や推薦という漢字でも使われており、大辞泉には"人に薦めたいほど気に入っている人や物"と記載されている。噛み砕いた表現をするといわゆるファンとオタクの関係である。
個人的にファンとオタクの関係は宗教と少し似た要素を持ち合わせているなと思うことが少なからずある。ここでかなりのセンシティブさを持つ宗教という言葉を知識のないわたしが語るのは問題があると思うが少し説明させてほしい。

まず先にそれらの関係性における美点といえば自身の向上心が挙げられるかなと。
憧れる俳優(今は女優も俳優って呼ぶんだよな)のメイクやファッション、あるいは口調や口癖までも模倣して自分自身のモチベーションや自己肯定感を上げていくようなあれだったり、好きな俳優が番組で述べていた好みのタイプと自分が一致していたとき(又は意地でもそう思い込むとき)異様に自信がついたようになるそれだ。
あとはアーティストのライブやイベントも。
来月のライブのためにテストや仕事を頑張ってみせるぜ、といったいわゆる自分へのご褒美にもなる。

よってあくまでもこれらは"美点"なのである。

じゃあその反対はどうなのか。 

パッと思いつくのが転売ヤーと呼ばれるものだ。そう、自分には必要でもない興味もないグッズを買い、そのグッズをファンのためにときには倍以上で販売する人間の所業ならざるやつ。
別に転売ヤーとやらに何かされたわけでもなければ個人的恨みや妬みといった感情があるわけでもないから、純粋な信者から我が利益の為だけに騙し利用しお金を搾取するといった黒い部分にほんの少し似ていてなんか嫌だな的な程度だ。

最後に、これは個人的に結構警戒していることなんだが。。
上に述べたような好きな芸能人や、尊敬する先輩や友、人生の成功者が言うことやること全てを無意識に正当化してしまう事象だ。
それらいわゆる"推し"といわれる者が何か意見を発すると、率先して異なった考えかたの人たちを忌み嫌い排除しようとする人だって世の中にはいる。不正や罪を犯したとしても、間違ってないよと仕方ないよと慰めるファンだっている。

虚言をぺらぺらと述べようが信者の如く従順に従うのだ。性格が優しそうだからとか、かっこいい(可愛い)からとか、優れた実績を残してるからとか。嫉妬では収まりきらないなにか深く黒く濁ったものがそこにはある気がする。

かと思えば、それら"推し"が恋愛、結婚すると相手は本当に推しに見合った人なのかと勝手な吟味を始める人もいれば、見損なったぜと手のひらを返しもう好きじゃないからと離れていく人もいる。そこまでくるとすげえなとも思う。


モチベーションや自己肯定感、癒しのためには"推し"といわれる存在は必要なんだが何事にも度を越しすぎると危険なんだよなって。

こんな感じで今回も1,000字ぐらいで
いつかの夏休みの作文の宿題みたいな感じで

おやすみなさい

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