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20.フットサル帰りの彼女

どーもティンクエです。

これまで出会った女の子たちの思い出を残しています。

ヤマなし、オチなし、イミなしの備忘録ですので、お暇な時に。

行きずりの女たちシリーズ


26歳、フットサル帰りの事務職員


「来週、飲まない?」

こんな言葉から二人の関係が始まる。


お酒を飲むことを口実に女性を誘い、

お酒に飲まれたことを口実に女性が口説かれる。

これが自然の摂理だと思っていた。


今日はそんな摂理の外側にいるお酒の飲めない子との出会いについて書いていこうと思う。


お酒飲めません。

tinderには、丁寧にも、そんな注意書きをプロフィールに書いている子がいる。それくらいお酒の誘いが多いのかもしれない。かくいう自分も「お酒飲めません」という子は、左スワイプにすることが多い。彼女はそんな警備網を掻い潜ってきた。


「ご飯に行こうか?」

お酒の飲めないこの子を誘ってみた。お酒を飲めない子と会ったことはなかった。初めて会う男女にとってお酒というものは、男子には自信を、女子には言い訳をくれる魔法のアイテムではないだろうか。

では、そんな魔法のアイテムなしで、わざわざ彼女に挑戦する必要はあるのか?

「yes」だ。

なぜなら、それでも挑戦したくなるくらい、彼女は可愛かったのだ。

結局、顔かい。そんな声が聞こえてきそうだが、男が成長するのは、高い山を登るときだ。

そう、これは性欲の物語ではなく、成長の物語なのだ。と、誰に向けるでもない言い訳を言いたくなった。




彼女とは日曜の夜に待ち合わせた。

「ごめん、今日フットサルしてくるから、格好やばい」

彼女からメッセージが来た。「初対面の男の前にフットサルをしてくるとは、この女やる気ないな」と思ったが、「いいよー!」と返しておいた。

集合場所に現れた彼女は、スキニーパンツにエアフォース、パーカーとMA-1と、そして詰まったパンパンのバックパックで現れた。

「友達と会う格好じゃん」

と思ったが、スポーティーな彼女も可愛かったので許すことにした。一応「ラフすぎやろ笑」と突っ込んでおいた。彼女は「ごめん笑」と笑っていた。

ちなみに、顔は松岡茉優似の美人だった。


普通であればお酒で乾杯をするとこだが、彼女はお酒が飲めなかったので、ゆるーく会話が始まった。彼女とは旅行の趣味が合い、終始その話で盛り上がった。お酒がなくても案外いけるものだ。居酒屋ではなく、ご飯屋さんだったので長居はできず、あっという間に一次会が終わった。

このままホテルと言う選択肢もあったのだが、なぜかもう少し遊びたくなったので、ゲームセンターに行くことにした。移動の間、彼女は手を握ってくれていた。

ゲームセンターは何年振りだろうか。それほど広くない、少し古臭いゲームセンターだった。適当にゲームを眺めて二人で楽しめそうな、新しいのか古いのかもわからない謎のキャラクターのゲームをすることにした。くだらないパーティーゲームだったが、それくらいがちょうど良い。爆笑しながら遊び尽くした。永遠にいれたかもしれない。

「手疲れた」彼女の言葉で永遠が終わりを迎えた。

ゲームセンターを後にして、そのままホテル街まで歩いた。ホテルの前で「はいろうか?」と聞いてゴールイン。

「はいろうか?」に対して、彼女は急に「はい」と敬語になった。緊張していたのだろうか?

そんな彼女はこれまで、tinderで10人と会い4人としたらしい。意外とゴール率が少なかった。


お酒が飲めなくてもいける時はいけるものだ。

また一つ成長の物語が加筆された。

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