心の倉庫

僕たちは、今すぐに使わない物を倉庫の中に保管します。しかし、物が多くなるにつれ、初めの内は整理されていた倉庫が少しずつ、どこに何があるかも分からないほど、無秩序な場所に変わっていきます。

僕は最近、ある倉庫の大掃除をしました。物は多いが整理はゼロ、カビの臭いが倉庫全体を覆う最悪の状態でした。正直、見て見ぬフリをするつもりでしたが、自分がしなかったら誰もしないと思い覚悟を決め掃除を始めました。

腰は痛いは喉は痛いは全身激痛でしたが、少しずつキレイになっていく倉庫を見ながら、それなりに満足。僕は掃除をしながら、人って目に見える部分を気にするほど、目に見えない部分は気にしないなぁと思うようになりました。

‘星の王子様’に “本当に大切なものは目に見えない”というセリフがあるように、目に見えるものと同じくらい、目に見えないものも大切です。倉庫を見る人はほとんどいません。だからといって、使わない物ができるたびに整理しないままで倉庫に入れたらどうなりますか？ほこりが溜まり、カビが生え、悪臭が漂い、その臭いは家全体に広がります。

人の心も同じではないでしょうか？ 僕たちは日常生活の中で多くのことを考えます。肯定的に考えることもあれば、否定的に考えることもあります。しかし、否定的な考えをするたびに、整理しない状態で ‘心の倉庫’に入れたらどうなりますか？ ほこりが溜まり、カビが生え、悪臭が漂い、その臭いは、表情や態度など、目に見える形で現れます。

目に見える部分と、見えない部分は無関係ではありません。密接な関係にあります。そのため、目に見える部分を大切にするのと同じくらい、目に見えない部分も大切にする必要があります。もしも、良い考えが思い浮かんだら、その考えが腐らないように、しっかりと整理し‘心の倉庫’に保管する必要があります。反対に、否定的な考えが思い浮かんだとしたら＇なぜ＇そのような考えに至ったのか、その原因を突き止める必要があります。‘心の倉庫’に不必要な考えを貯める代わりに、良い考えを貯め込み、良い香りを漂わせる人生を歩みましょう！