ロシア・ウクライナ戦争の二年目(日記)

去年よりは間隔をあけて、今年も戦争の趨勢を記録していきたいと思う。はやくこの記録が終わってくれることを願うが。


23.03.12

 侵攻開始から1年となる2.24の前後も何もなく、一方で噂されたウクライナ軍の冬季反攻もなく、主戦場はもっぱらドネツク州バフムート周辺に限られているようだ。ロシア軍は少しずつ前進し、数日以内に陥落(ロシア側からすれば解放)させるというところまで来ているが、ウクライナ軍側が出血を強要しているという言い方もできるかもしれない。(流れてくる映像を見る限りではウクライナ側にも相当の犠牲が出ているのは間違いない)

政治面で特筆すべき出来事はなく、相変わらずの持久戦という感じだ。

23.04.15

 この一ヶ月間も戦線は相変わらず膠着状態で、双方ともに目立った戦果は上げられていない。大きなトピックは下記2点だろうか。

・岸田首相がウクライナを訪問。

 ついにと言うかようやくと言うか、日本の岸田首相がウクライナ入りを果たした。日本の事情により軍事支援は難しいし、ウクライナもそこは十分理解しているはずなので無難に終えた感じだ。
 これは政治というよりは儀式なので、周りもホッとしているだろう。

・西側機密文書が流出

 ここ数日、センセーショナルだったのはこちらの方だ。機密文書へのアクセス権限を持つ州兵がDiscordを通じてばら撒いたもので、おそらく機密文書の取り扱いに関する注意として長く記録される出来事になるだろう。

 中身の信憑性については様々憶測があるものの、今まで噂レベルだったものの裏付けとして信じたくなるデータが多いようだ。また、これは欺瞞を狙ったものではないようなので、ウクライナの反攻作戦は変更、延期を余儀なくされるかもしれない。

23.05.01

・バフムートの戦いが終局へ

 ロシア軍がついにバフムートを制圧するようだ。これを書いている時点ではまだだが、3.4日の間に陥落すると思われる。ウクライナ軍は想像を超えてよく持ちこたえたと言うべきだろう。

・ウクライナ軍の反攻が始まるか

 政権高官のみならずゼレンスキー大統領も反攻を示唆したので、いよいよ本当にやるのだろう。今回は作戦の選択肢がほとんどなく、素直に南部奪還を行う可能性が高いと言われているが、どうなるだろうか。

23.05.28

 ・クレムリン上空に自爆ドローン

 モスクワのクレムリン上空に自爆ドローンが飛来し、迎撃される事件があった。自作自演説を含めて様々な憶測が飛び交ったが、最近ではウ軍が関与したとされる。ウクライナ領から飛ばすのは難しいので、ロシア国内に協力者がいるのだろう。

 当初は大きく騒がれたが、結果的にはほとんど何も影響はなかったように見える。

 ・記念パレードが慎ましい

 9日の戦勝パレードは良く言えば慎ましく、悪く言えばみすぼらしいものとなった。近代戦車は本当に払拭している可能性が高いように見える。戦争が来年まで続くとしたら、次のパレードはどうなるだろうか。

 ・バフムート陥落

 ロ軍にとって久々にポジティブな戦果として、ついにバフムートを制圧した。ウ軍としてもよく時間を稼いだと言えそうで、どちらにより利益があったかは難しい。

 ・ベルゴロド侵攻

 ウクライナに与して戦うロシア人義勇軍がベルゴロドへ侵攻し、少なくない戦果を上げたとされる。ロ軍の戦力分散を狙ったとされ、反撃の一環と言われるが、後述のようにまだ良くわからない事が多い。

 ・ウ軍の反撃が始まるか

 ついにと言うべきか、いよいよと言うべきか、ウ軍の高官たちが反撃について発言を始めたので、本当に始まるのだろう。戦力は整っていると思われるので、あとは戦略とロ軍の防御力次第と言える。上手くいくことを期待したい。

23.06.21

 ・モスクワ各所にドローン攻撃

 クレムリンへのドローン攻撃以降、ベルゴロド侵攻と呼応してモスクワの数カ所にドローン攻撃があった。いずれも防空システムに無力化され、今から振り返ってみれば、あまり大きな結果をもたらしたようには思えない。ただ、市民に恐怖を植え付けたことは確かではないだろうか。

 ・カホフカダムが決壊

 ここ一ヶ月でもっとも大きなトピックはこれだろう。ドニプロ川のカホフカダムが決壊し、下流に甚大な被害をもたらした。画像を見る限り、ロシア軍が支配する左岸の被害がより甚大だったようだ。
 ダムの崩壊理由については議論が続いていて、おおむねロシア軍による意図的な爆破、蓄積したダメージによる自然崩壊のどちらかではないかと考えられている。当初は後者の説が有力視されていたが、6月21日現在ではロシア軍が破壊命令を出していたとされる説が重みを増している。

 この決壊で両軍ともに戦略変更を余儀なくされたのは確かだろうが、最大の問題は農業、公衆衛生などのインフラに与える影響であり、農業大国である(もはや「あった」というべきかもしれない)ウクライナは戦争終結後もこのダメージを引きずることだろう。

 また、ロシア支配地域の左岸では救助活動が満足に行われていないという話は(もはや聞き飽きたかもしれないが)彼らの侵略行為に一片の正当性もないことを改めて思い出させる。

 ・反転攻勢について

 ウ軍の反撃は南部ザポリージャの二箇所と東部バフムートで開始されたようだ。反撃は上手くいっているという話と、ロシア軍がよく防いでいるという話の両方があったが、6月21日現在では、少なくともウクライナが当初想定していたよりは上手く行っていなさそうだというのが個人的見解だ。ウ軍がどの程度の損害を許容し、どの程度の利益を目標としているかは分からないが、おそらくこの攻勢が今年のクライマックスであり、秋の泥濘期までに勢力図がどのように塗り替えられるかを見る必要がある。

23.06.24 ワグネルの反乱

 民間軍事会社でありながらロシア軍の一翼を担うワグネルの創設者プリゴージン氏がロシア南部のロストフナドヌーで反旗を翻した。

 彼の要求は軍上層部と官僚機構の浄化であり、ショイグ国防省とゲラシモフ参謀総長の更迭だったとされる。ワグネルの独立性の担保も入っていたかもしれない。

 ワグネルは25,000の兵力を主張し、ロストフナドヌーを制圧後、モスクワに向けて電撃的前進を行った。プーチン大統領は鎮圧を指示し、このままいけば24時間以内にモスクワ攻防戦が行われるかもしれないという非常に緊迫した事態となった。

 ロシア側は道路の封鎖や橋梁爆破など北進阻止を試みたようだが、彼らはモスクワ郊外200kmまで迫ったとされる。

 結末は非常に意外なもので、一日も経たないうちにプリゴージン氏は部隊に撤退して持ち場に戻るように命令し、本人は無罪放免でベラルーシに出国したとされる。
 「全兵士は死ぬ覚悟ができている」と豪語した割にはあまりにもあっけない結末だったと言わざるを得ない。(道路や橋に損害が出た他、戦闘ヘリコプターと固定翼機が落とされ、20名近い死者が出た)

 専門家をして「なんと言っていいのか分からない」と半ば匙を投げた今回の事件は、今後の情勢にどんな影響を与えるだろうか。(あるいは与えないだろうか)

23.07.13

 ウクライナは東部バフムート、南部ザポリージャ、南西部ヘルソンでは渡河。東部戦線がもっとも成功していて、主軸と思われる南部戦線は苦戦しているように見える。ただし、面積的な意味でいうと非常に小さなゲインらしい。両軍はあらゆるレベルの消耗戦を繰り広げており、どちらが先に音を上げるかという勝負のようだ。

・反乱後のワグネル

 ロシア国内ではワグネルの権益を回収、付け替える作業が進んでいるらしい。ワグネル自体は存続するようだが、対ウクライナ戦争ではロシア軍に統一されるのだろう(他にもたくさん民間軍事会社があるらしいが)。ワグネル兵がごっそり抜けるわけでもなく、戦線での影響は殆ど無いはずだ。

23.08.09 西側の支援継続問題

 今回は戦況とともに、政治的な方面も書き留めておく。
 展望はまったくわからないが、少なくとも最も楽観的なシナリオでないことだけは確かだ。

 ウクライナ軍は南部で第一防衛ラインに到達したが、反攻が想定通りに進んでいないことは誰の目にも明らかであり、秋の泥濘期(10月頃だろうか)までに戦線がどれだけ動くかはわからない。

・橋への攻撃

 ウ軍は7/17にクリミア大橋を攻撃し、一部を通行不可とした。また、8月に入ってヘルソン~クリミア間の橋を相次いで攻撃し、兵站の負担を強いている。

・ロシア軍の東部攻勢

 クレミンナ、リマン方面での攻勢はあまりうまく行っていないようだ。どちらも攻撃側が苦しい展開なのは、現代戦のひとつの形なのかもしれない。

・西側の支援継続問題

 6月に始まったウクライナ軍の反撃は当初の期待を大きく下回っている可能性が高く、もっとも悲観的なシナリオのさらに下を言っているかもしれない。
 原因として色々挙げられているが、どれかひとつというわけではなく、大小はあれど複数の要因の結果なのだろう。

 ここへ来て「西側はウクライナに今後も継続的支援を行い続けるのか?」がクローズアップされている。

 ウクライナがロシアを打倒するのは不可能(だが、ロシア側にもこれ以上攻勢に出る力はなく、ましてNATOと対峙する能力はない)なので停戦交渉のテーブルに付くべきとする意見は、ここ最近の反転攻勢停滞で大きくなってきた声だ。

 一方で、支援を細らせるべきではないとする意見はまだ主流派に見える。これはコンコルド効果的なものもあるかもしれないし、当事国であるウクライナが諦めていないからという至極当然の理由もある。(最近発表されたロシアの国防費を見ても、ロシア側も相当苦しいのは間違いではないだろう)

 消耗戦の様相を呈する現在の戦いでは、どちらの陣営が先に音を上げるかの我慢比べであり、大きなポイントは2024年のアメリカ大統領選挙だろう。その時まで戦争が続いている可能性は低くないのが、なんとも嫌なところだが。

23.08.28 開戦から1.5年まとめ

 ここ数日、南部の反転攻勢はひとつの山場を超えたようだ。ウ軍はロボーティネを攻略して第一防衛戦の一部を突破した。しかし、この間でもっとも大きな出来事はワグネルのトップ3がまとめて死亡したことだろう。理由はどうあれ、ワグネルの命運は尽きたと思われる。残った組織は他PMCか国軍に吸収されるだろう。

・ウクライナは勝利に近づいているかもしれない

 西側の支援が滞らない限りという注釈は変わらないものの、ウクライナは勝利に向かって前進しているように見える。8月後半になってウクライナ側にポジティブなニュースが続くようになった。

 後方基地への攻撃やインフラへの攻撃のニュースはウクライナ側に多く、それ以上にロシア側にポジティブなニュースを聞かない。

 両国ともにどれだけ余力を残しているかが鍵となるはずだが、6-7月に大きくなっていたウクライナ悲観論は8月に入って後退したように思える。

・東部とクリミアが最後になるだろう

 南部反撃がどこまで進むかは依然として不明だが、もっとも楽観的な見立てではあと5-10キロ南進すれば鉄道を野砲の射程圏に収めることが出来るようだ。

 もし補給線を狙う戦いになるとすれば、戦争を選択したロシアはクリミア半島において重大なミスを犯したかもしれない。平時では非難される橋の破壊が戦時においては容認されるからだ。現時点で可能性は高くないかもしれないが、クリミア半島がウクライナの手に戻れば彼らは経済的不便よりもロシアとの繋がりを断つ(=橋を落とす)方を選択するだろうし、そうでなくても修復不可能なほどの攻撃を受けるかもしれない。(クリミア半島がロシアの元にとどまった場合、彼らは威信をかけて修復するだろう)

 その場合、ロシアと陸続き、かつ、さしたるボトルネックがない東部戦線が最後の戦いの場所となる可能性が高い。

23.09.23

 ウ軍は南部でロ軍防衛線の突破口を拡大しつつあり、速度は緩やかなものの基本的にポジティブなニュースが続いている。ロ軍は東部で攻勢に出たとされるが、めぼしい戦果のニュースを聞かないのも同じだ。

 ウクライナにとってネガティブなニュースと言えば、支援の熱が冷えつつあることであり、特にポーランドとの不和が取り沙汰されている点にある。今年後半~2024年は各国で選挙が予定されているので、戦線よりも政局が問題になるかもしれない。

 西側は兵器の増産体制を整え、ロシアは北朝鮮とイランを頼りにサプライチェーンを構築中だ。サプライズが無い限り24年内の決着も難しいかもしれず、25年の終戦という予想は現実的になりつつあるように見える。

・クリミア半島への攻撃が続く

 9月に入り、ウクライナはクリミア半島への攻撃を特に強化している。13日はセヴァストーポリのドライドックを攻撃し、揚陸艦と潜水艦の2隻が損傷したのに続いて、23日には黒海艦隊司令部への攻撃を成功させた。航空基地に攻撃を行ったという話もあり、ロシアの海と空の戦力は地道に削られている。

23.10.16

 ウクライナの南部攻勢は止まる一方でロシアは東部戦線で攻勢を開始したとされ、攻守が入れ替わりつつある。しかし、ここ一ヶ月で最大の問題はイスラエルだろう。

・両国は長期戦を覚悟している

 両国は2024年どころか25年まで今戦争が継続すると考えている。太く長い補給が趨勢を左右する可能性が高く、どちらもその確保に労力を割いている。欧米も精算を増強しているが、選挙もあり、現時点では、イラン、北朝鮮、(中国)という体制に変更がないであろう国を友好国に持つロシアに若干分があるように見える。

・ハマースがイスラエルに大規模攻撃。イスラエルが戦時体制に

 10/7に起きたハマースの攻撃によってイスラエルはかつてない規模の死傷者を出した。10/16現在、イスラエルの反撃は空襲に限定されているが、地上戦も時間の問題と思われ、周辺国へ飛び火する可能性も高くなっている。いまのところ、ウクライナとガザが結びいているようには見えないが、リンクする可能性は十分にある。

・政局が問題になる

 未来は解らないが、イスラエル騒乱は現時点ではロシアに有利な材料と見られている。世界の目がウクライナからイスラエルに移動するし、イスラエルの最大の後ろ盾はアメリカだからだ。イスラエルは自前で十分強力な軍事力を持っているためすぐに軍事支援が被ることはないように思えるが、費用面では圧力になるかもしれない。

 イスラエルとアラブ諸国の溝が再認識されるとともに、イスラエルはロシアとも絶妙な友好関係を結んでいるため、ウクライナにおけるアメリカの立ち位置は後退するかもしれない。

23.11.14

 大きな動きはないが、ロシアが主導権を取り戻しつつある証拠がある。現地は泥濘気に差し掛かっていて、二回目の冬に備えることになるだろう。

・反攻は失敗だった

 誰もが南部攻勢は失敗だったと認めつつある。西側は再度のチャンスを用意するだろうか? また、準備する場合の勝算はあるだろうか?

・アメリカの後退とドイツの前進

 ガザ問題のため、また、国内問題のため、アメリカの支援は不透明になりつつある。その一方でドイツは支援を倍増させるという。地理的にもEUが支援を厚くすることは理にかなっているが、合議制のためにまとまりを欠く可能性がある。

23.12.11

 大きな動きがなければ年内最後の更新になる。ロシア軍は勢いを取り戻し、ウクライナ軍は守勢に回っている。すでに現地は氷点下とのことだが、インフラを巡る冬の戦いはこれからだろう。

・新たなプランはあるだろうか?

 反攻作戦の失敗を反省し、ロシアの頑迷さを再認識する時期だ。おそらく最大の問題は支援する西側諸国が「政治、軍事的な意味でウクライナは支援に値するか?」という根本を疑問視し始めたように見えることだろう。

 新たな何かが必要だ。
 それは政権交代かもしれないし、ガザのようなセンセーショナルな出来事かもしれないし、もっと別の何かかもしれない。どちらに利する出来事かは分からないが、誰もがこの膠着状態を打破しうる何かが起きることを待っている。

24.01.12

 ロシアの攻勢が続いているが、大きな変化はないように見える。ミサイルとドローンを使った攻撃もあるが、ボディブローのようなものなのでいますぐ決定打にはならないだろう。

・盤外戦

 去年末から、もっとも重要な戦いは戦線ではなく政治になっている。すなわち、アメリカと欧州はウクライナをどこまで支えるか覚悟を決めねばならず、ウクライナはどれだけ国民の血を流す覚悟があるのかを見せなければならない。

 純粋な武力でロシアを打ち負かすことは難しいことが証明されているが、支援が続くという前提で、ウクライナが大崩する可能性もあまりなさそうだ。一気に勝負がつくとすれば経済戦に思えるが、どちらにも大きな動きは見えてこない。

・ロシア、イラン、北朝鮮

 昨年のガザの戦い以降、三国の協力関係は目に見えて強まっている。イランが影響力を行使するイエメンや、心情的にはロシアを応援したいであろう中国もこの中に入れても良いかもしれない。

 ガザでの戦いにおけるアメリカ、およびウクライナ戦争における北朝鮮製武器使用におけるロシアの例において、もはや国連(安全保障理事会)が機能しているとは言えず、今後、復活することもないだろう。21世紀はしばらく大国の理論が蘇る時代が続くかもしれない。

 ・英米がフーシを攻撃

 イランの援助を受けるイエメンのフーシに英米が攻撃を加えた。いまのところ威嚇の意味合いが強そうだが、ウクライナ、ガザに続く第三の戦線になるだろうか?

24.02.10

 開戦以来、総司令官だったザルジニー将軍が解任された。司令官の交代はギャンブルであり、ウクライナ国内での問題は大統領選挙と動員(=兵力の確保)で、残された時間は多くない。ウクライナ国民がどんな判断を下すだろうか。

 戦線は大きく動いていないが、ここ一ヶ月はロシア軍が戦術的勝利を積み重ねていて、どこかで崩れる可能性は高まっているように見える。

 国際的に目を引くのは北朝鮮の動向で、数ヶ月以内に軍事行動を起こす可能性が指摘されている。北朝鮮にほとんど勝ち目がない全面戦争はないだろうが、もし延坪島砲撃事件のような自体が起きた場合、今回もエスカレーションに歯止めがかけられるかどうかは解らない。

 アメリカ大統領選挙も動き始めていて、今年最大のスポットになるだろう。トランプ氏は危ういがバイデン氏もいまいち頼りないというのが本音だが、前々回のトランプ氏のような第三極が現れることもあるのだろうか?

24.02.25

 17日、ロシアがついにアウディーイウカを奪取した。ロシア軍の大きな戦術的勝利であり、ウクライナ軍は防衛ラインを再構築し、体制を立て直す必要があるだろう。

 昨年12月にアメリカの支援法が期限切れを迎えた後、明らかにウクライナ軍は後退している。ヨーロッパがその穴をどれだけ埋められるのかが当分の鍵になるだろう。

 反体制派指導者ナワリヌイ氏の死去もあったが、去年のワグネル創設者プリゴージン氏の死亡と同じく、あまりインパクトを与えることはないだろう。死は比較的速やかに忘れ去られることをよく知っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?