「お母さん記念日」

2021年12月2日

今日は息子の誕生日。

「何が食べたい？」と聞いたら
「肉！」
と。
「ステーキ？」と聞いたら
「焼肉！」
と。

いいよ…
いいけど、あなた、そんなにたくさん食べないやん。…とは思いましたが、誕生日だし本人の食べたいものを食べさせてあげようと…何年ぶりかに焼肉屋さんへ行ってきました。

結果…ぜっったい払ったほど食べてない（笑）
食べ放題の焼肉屋さんがいいと言うのでそうしたけれど、多分うちの場合は普通に食べた分だけ払うタイプの焼肉屋さんがいいのよ。
なぜなら親2人はもうそんなにたくさん食べれなくなっちゃったし、息子も中学男子にしては食べないから。
でも、ああいう自由に選ぶ感じが楽しくて好きらしい。
仕方あるまい。
金額はさておき、お腹いっぱい食べたし、ああやってなんじゃかんじゃ言いながらお肉をみんなで焼きながら食べるのは楽しいひとときでした。

そんな息子の誕生日の今日…
こずちゃんに
「お母さん記念日ですね！」
と言われました。
そっか。
15年前のこの日は私が
人生で一番痛い思いをした日。
人生で一番不思議体験をした日。
人生で一番食べ物を美味しいと感じた日。
そして、
人生で一番幸せを感じた日。

…

15年前の今日は珍しく早くも雪が降っていました。
前日の23時頃陣痛が始まり病院へ。
最初から強い陣痛…その割に子宮口は大して開いていない。普通ならまだ生まれなそうなので一旦帰ってもいいくらいだったが、陣痛が強いのでそのまま入院。
そこから私の長い戦いが始まった。
普通は陣痛の始まりは間隔が長くて、陣痛が引いている間に食事をしたり好きな音楽を聴いてリラックスしたりするらしいが、私の場合はホントに間隔が狭くて痛みが強くて、看護師さんが「陣痛と陣痛の間に食事してねー」と言う意味がさっぱり理解できなかった（笑）
それはどのタイミングでのことでしょーか？
そんなのありませんが…笑
音楽？
そんなの聴いてる余裕ありませんが…笑

私の場合そんな状態が12時間続きました。
人生で一番痛かった12時間でした。

そして、激痛との戦いの末ようやく会えた息子。自分の体の中から別の生き物が出てくるという不思議体験…女性の体の神秘ですよねー。
自分の体の中で人間をつくってしまうのですから。不思議すぎます…
確かにお腹の中でにゅるにゅる動いてはいたので何かいるのは確かだったのですが、いざご対面したらホントにちゃんと「赤ちゃん」でした。
ちゃんと見えてはいないはずなのに、じーっとこちらを見つめてました。
この子が私の子…あーお母さんになったんだなー…とボーっと思っていた記憶があります。
不思議な感覚…人生で一番の不思議体験でした。

私、実はめちゃくちゃ早く妊娠に気づいたのですが、妊娠2ヶ月の初めあたりからつわりが始まり、お腹が大きくなっても吐き続け…体重が6キロも減り…それでもデブだった私は看護師さんに「ダイエットを手伝ってくれて親孝行な子ねー」なんて冗談言われ…
6キロも減ってるのに点滴もしてもらえず…デブって損だなぁと思ったものです…トホホ。（結局臨月の体重は妊娠前と±0でした笑）
そして食べては吐き食べては吐きを繰り返し、結局産むまでつわりは続きました。
（ちなみに唯一吐かずに食べれたのはスイカだけ。そのスイカは息子の大好物となりました笑）
それがホントにこれまた不思議なことに、体から息子が出て行った後、初めて食べた病院の食事、忘れもしない…その日はそうめんでした。
そのそうめんの美味しいこと美味しいこと！
こんなに美味しいそうめんは始めて！と思えるほどスルスルとお腹に入っていくではありませんか。食べても気持ち悪くない！なんか感動でした。
間違いなくこの日が人生で一番食べ物を美味しいと感じた日でした。

そして…

生まれてきた我が子…
2575gの小さい小さい我が子。
しわくちゃなちっちゃな手、ちっちゃな足、その先のちっちゃいちっちゃい爪、どこまでも澄んだ綺麗な目、片手で軽く抱っこできる小さな小さな柔らかい身体、もう愛おしくて愛おしくて…
それと同時にこれからこの子と新しい生活が始まるんだなー…という責任感を感じながらも、その時はただただ幸せを噛み締めていました。
今まで感じたことのない幸せ…
人生で一番幸せを感じた日でした。

今日は息子の誕生日。
私が「母」になった日。

あの日から15年…あっという間だったようだけど振り返れば色々ありました。
過去形でなく今も（笑）
親になるって本当に大変だと今なお思います。
仕事なら15年も働けばベテランになるのでしょうが、親は15年やってもまだまだ未熟者です。
まだまだわからないことだらけ。

それでもこんなに色々な経験をさせてくれる息子に感謝です。
生まれてきてくれてありがとう。

では、また明日。

（ダイエットこっそりサボりまくってます…こっそりでもないが笑）