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「流浪の月」を読んで観ての感想

2022年5月23日

今日は午前中はお休み。
朝、ぼーっと起きてお弁当作って、またぼーっとしてのんびり過ごそうかと思ったのですが、明日は朝から仕事もあるし明後日も午前は仕事、午後は大事な予定があるし…
何かするなら今日しかないよなぁ…
映画観に行こうかなぁ…

と、そんなことを朝になってから考え始めたもんだから、「映画観に行こうかな」から映画館に行くまでがそりゃもうバッタバタ(笑)!

そうなんです!
ようやく「流浪の月」観に行ってきましたー!
朝ぼーっと上映時間を調べたのが8時半過ぎ。
午前中の上映時間…9:25~
間に合うのか?と思いながら、とりあえず支度をして、ネットで予約して家を出たのが9時ちょい過ぎ。絶対20分じゃ着かない距離(笑)
でも、最初の10分くらいは予告やCMばかりだしね。きっと大丈夫!とちょっと急いで向かいました。

結果、映画館の席に着いたのは9:35頃。
まだ本編は始まっておらず、息を整えた頃にちょうど始まりました。
むしろタイミング的にバッチリでした♪

そこから2時間半…原作を読んだばかりだったのでその先の展開はだいたいわかってはいたものの、構成上若干原作と変えているところもあったし、俳優陣も映像も素晴らしくてスクリーンに引き込まれあっという間でした。

この前原作の小説を読んだ後のnoteで「感想は映画を観てから…」と言ってしまっていたので、ここでネタバレにならない程度に感想を述べておこうと思います。

あらすじを引用しますと…

〈女児誘拐事件〉ふたりしか知らない、あの夏の〈真実〉。
帰れない事情を抱えた少女・更紗(さらさ)と、彼女を家に招き入れた孤独な大学生・文(ふみ)。
居場所を見つけた幸せを噛みしめたその夏の終わり、文は「誘拐犯」、更紗は「被害女児」となった。
15年後。偶然の再会を遂げたふたり。それぞれの隣には現在の恋人、亮と谷がいた。
映画「流浪の月」公式サイトより

「女児誘拐事件。その真実は、2人だけのもの」
と映画のポスターには書いてあります。
「愛より切ない物語。」とも。

人は見たいようにしか物事を見ない。真実とそれは大きく違うことも往々にしてある…というより、真実は当事者にしかわからないということでしょう。
この物語は「ロリコンによる女児誘拐事件」として世間に認識され、犯人とされた19歳の少年・文(今は少年と言わないのでしょうか)と被害者とされた9歳の女児・更紗が主人公なのですが、「とされた」というのは世間の目から見て…と言うこと。

真実は2人しかわからない…というか、本当の真実は物語の最後まで分かりませんでしたが、つまり、私たちが普段ニュースで伝えられている事件は、報道する側の解釈が加わって報道されているということなんだよなぁ…と、深く考えさせられました。
そう思いたいから、そう報道した方が注目を集めるから、その方が納得するから…色んな理由で憶測を含め脚色されて伝えられるんでしょうね。

そう言えば、最近のニュースで言えば4630万円の誤送金の件も、「使い込んだ人が悪い」に焦点が当てられがちですが、そもそも誤送金してしまうシステムに問題があるでしょうし(そこに至るまで何度かダブルチェックするチャンスがあったはずだし、そういう体制があれば防げた可能性が大きいと思う)、たまたま大金が振り込まれために起きた出来心から犯罪を犯してしまった犯罪者となってしまったその人も、そんな事が自分の身に起きなければ犯罪者になることもなかったのに…
決して彼のしたことは許されることではないでしょうが、そもそもの原因についての報道がどうも疎かになっていて、彼の出来心からの罪にばかり焦点が当てられているのも、それが「世間が見たいこと」だからなのでしょう。
今日のニュースでどうやら3500万円が決済代行業者から返金されたようですが、それについてはまだ提訴中の件なのでノーコメントだそうですね。
返金すれば良いという話ではないですが、被害額が4630万円と1130万円では少しではありますがイメージ変わりますよね。
なんだかなぁ…と思います。

ちょっと話は逸れましたが、人はそうやってニュースを自分の捉えたいようにしか捉えないんだなぁってことです。

「流浪の月」の話に戻すと、この真実は主人公の2人が抱える秘密…言いたくない事実があったせいでさらに誤解を生んだのですが、その事実を知られることが嫌なのも結局世間の目のせい。
ましてや何でもすぐにネット上に流れる時代ですから、その辺は本当に難しい時代ですよね。

この物語はそういった「人は見たいようにしか見ない」という問題と、2人の間にある感情とその周りの人たちを巻き込んだ人間関係を描いたものなのですが、私はこの二人の間の感情もある意味「愛」だと思います。
あまり詳細に書くとネタバレになるので止めておきますが、小説でも映画でもその切なさに涙しました。

あと、小説と映画の違いですが、時間の関係もあるのでわかりやすくする為に多少の設定を変えることはよくあるので、その範囲を超える違いはなかったと思います。
ただ、描写については監督の考えなのかわかりませんが小説より暴力シーンが少ない代わりに性描写がちょっと多かったかな…と言う印象です。確かに暴力シーンを見るのはツラいので少ない方がありがたいのですが、小説を読む限りこんなに性描写が多いイメージがなかったのでちょっとびっくりしました(笑)

あとは、時間の問題なのかもしれませんが、映画では2人の主人公の過去(両親の事など)が詳しく描かれていなかったので、主人公の性格や生活がなぜそうなのか…というのが伝わらなかったかなぁと思いました。
あと、ここはちょっとネタバレなんですが、小説でも映画でも印象的なシーン…文が更紗のケチャップのついた口を指で拭くシーンがあるのですが、小説ではどういう気持ちで口を拭いたのか本人がその理由を語るシーンがあったはずなんですが、映画ではなかったんですよね。となると、観る側が想像しなくてはならなくて、そこがちょっとわかりにくいんじゃないかなぁと思いました。

ラストシーンも小説より観るのがつらかったかな…そこがツラすぎて涙が止まらなくなってしまいました。
終わり方は小説の方が明るい未来が見えた気がしました。
まぁ描写の仕方の問題で、小説と違うラストという訳ではないので、あくまで私の受けた印象が…と言うことです。

いろいろ書いちゃいましたが、ストーリー自体は本当に素晴らしく、映画の映像も俳優陣も素晴らしいので、ぜひ映画を観て欲しいです。
できたら小説も読むとまた理解が深まると思います。

こういう何かの感想とかは得意じゃないくせに、長々と書いてしまいました。
乱文失礼いたしました。

では、また明日。

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