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「自分にしか出来ないこと」に集中する

私は、5年ほど前に「適用障害」という診断名がついて、仕事を1ヶ月半ほど休職した経験を持っています。

休職直前は、23時半まで会社で仕事をしてから、終電に飛び乗り、家に着くのが午前1時頃。そこから3時間ほど家でビールを飲みながら仕事をし、気がつけば午前4時頃。さすがに寝ないといかんと思い、少しだけ寝ますが7時頃には家を出て会社に向かう。会社には8時半頃到着して、そこからまた23時半までずっと仕事。こんな生活を1ヶ月ほどしました。

こうなった理由は、他に仕事を頼める人を見つけられず、仕事がどんどん溜まっていく状況を作ってしまったことにあります。

休職して学んだこと

この経験から、私が学んだことは「状況が悪化する前に周りを巻き込む」と「他の人が出来ることは他の人にやってもらう」です。

当時、状況が相当悪化してから、私はそれを上司に報告し、改善するための援助をお願いしました。しかし、時既に遅しの状況で、誰が助けに入っても状況が改善しないところまで悪化していました。このときに上司から「なぜもっと早くに言わなかったんだ。早く言ってくれたら対処できたこともあったのに!」と強く叱られました。

ですので、今では状況が悪化しそうな気配があったら、まず上司等に相談するようになりました。

仕事のやり方を大きく変える

休職明けは、仕事のやり方を大きく変えました。以前は、まず自分一人で何でもこなそうとし、手が回らなくなってきたら他の人にお願いする形だったので、残念ながら仕事が滞る一方でした。

今は「自分にしか出来ないこと」だけ自分がやるようにしています。他の人が出来ることなら、他の人に任せてしまいます。これは私にとって180度方針転換で大きなチャレンジでした。

しかし、この方針転換で私の評価はうなぎのぼりになり、マネージャーに昇進できました。おかげさまで、短期間で給与が大幅に増えました。

具体的に何が変わったのか?

休職明けに会社に復帰したとき、会社の配慮で部署を異動しました。今までまったくやったことのない仕事でしたので、自分に出来るかどうか少し不安がありました。

しかし、会社もいろいろ配慮してくれて、新しい部署では私の強みを生かすポジションを準備してくれました。これが私にはとてもラッキーなことでした。新しいポジションの仕事は、その部署の人では出来ない仕事だったのです。

ですので、私は「自分にしか出来ないこと」に集中することが出来ました。そして、そこに集中できたことで、結果を出すことが出来、私の評価はどんどん上がっていきました。

好循環を生み出す

この状況から、自分にしか出来ないことに集中すると大きなリターンが得られることを肌身で体感できました。

そして、評価が上がれば仕事も増えます。私は上司に対して事前に「仕事量が増えるのでサポートする人を付けてほしい」と依頼しました。上司は私の申し出を理解してくれ、派遣社員を一人つけてくれました。

ここから、派遣社員の方でも出来ることは、すべてお願いするようにしました。そうするとより自分にしか出来ないことに集中することが出来、さらによい結果を生み出す好循環が作り出せました。

部下に権限移譲する

マネージャーに昇進した後も、さらに自分にしか出来ないことに集中しました。それは「現場で働く人達の環境を少しでも良くする」ことです。

また、細かいことには口を出さず、「ここまでは自分たちで判断していい」と権限を移譲することを積極的に行いました。

こうすることで、現場は生き生きと仕事が出来る環境になり、結果もどんどん出るようになりました。

おかげさまで、コロナ禍において在宅勤務が始まったとき、この状況が非常に生きました。自分がやってきたことが間違ってなかったんだと実感できた瞬間でした。

短所克服よりも長所伸展がいい!

自分にしか出来ないことに集中したことで、私は自分の長所を伸ばすことが出来たんだと思います。いわゆる、長所伸展です。

一方で、日本は短所克服を優先する傾向があるように思います。マイナス面をなくすことで底上げするイメージです。特に学校教育はこの傾向が強いように思えます。しかし、短所はなかなか克服できません。克服できたとしても、相当なエネルギーを必要とするので、効率が良くないと思います。

私の経験から、良い結果を生み出す、好循環を作り出すには、長所伸展を心がけた方がよいと思います。

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