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木を見て森を見ず

動線とは「日常の生活や仕事で、建物内を人が移動する経路を線で表したもの」です。一般的には、各種レイアウトを考える時に考慮すべきものです。

たとえば、工場の生産ラインを設計する場合。製品を移動させる動線、部材を運び入れる動線、作業者が移動する動線等を考えて、これらの動線が交差しないように、または行ったり来たりしないようなレイアウトを考えることが、生産性の向上に役立ちます。

コンビニ等のお店も、お客様がどう動くのが効率が良いのか、各種動線を考慮してレイアウトが設計されていると聞きます(出典:驚異の人間誘導力――コンビニの売り場作りの秘密)。

自宅で動線を考える

このような考え方を、自分の家に持ち込んでみましょう。たとえば、キッチン周り。調理道具、皿、食材等、様々なものがキッチン周りに置いてあると思います。

たとえば、鍋の置き場を考えてみましょう。鍋はどこに置いてあると最適と言えるでしょうか? コンロの下の棚、あるいは食器棚に置いてあるのが一般的ではないでしょうか。

鍋を使う場合、鍋を取った後にやることはなんでしょうか。おそらく、水を入れることが一番多いのではないでしょうか。そうであれば、水道の蛇口付近に鍋があるのが動線を一番短くできると思いませんか?

ですので、私は鍋は水道の下に置いてます。取り出して、水を入れてコンロに置く動線が最短に出来るからです。

また、下着やパジャマなどは、お風呂に入ってから身につけることがほとんどではないでしょうか。そうであれば、これらはタンスではなく、脱衣所にあったほうが動線を短く出来ます。

こういった工夫を積み重ねると、時短にもなるのではないでしょうか。

一日の活動を見直す

1日は24時間で、誰にも平等に与えられています。ですから、時間を効率よく上手く使える人ほど、成果を上げることが容易になってきます。

時間の使い方を、「動線」という観点から見直してみてはどうでしょうか。1日でやらないといけないことを書き出し、共通点があるものをなるべく同じ時間で実施するようにします。そうするだけで、動作の上でも、思考の上でも「行ったり来たり」という状況が格段に減らせます。

思考の動線

何か物事を考えるときでも「行ったり来たり」は避けたほうが無難です。時間を置いて同じことを考えると、前に何を考えていたのかを思い出さないといけません。これだけでも結構な時間がかかりますから、非常にもったいないです。

さらに、順序立てて考えると思考が発散することなく、スムーズに考えることが出来ます。思考の方法はいろいろありますが、どれを採用するにしても「紙に書く」が非常に有効です。

しかも、「上から下」あるいは「右から左」という流れに沿って書き出すと、後で見返す時に「こういう順番で考えていたんだな」と容易に思い出せます。

何事も少し工夫する!

動線を意識することもそうですが、何事も「少し工夫する」だけで大きく違ってくると思います。後で困らないような工夫を加えるとか、手順を少し変えてラクできるようにする等がそれに当たります。

工夫をしようと思ったら、考えることが大切です。何となくやっていると、やはり何となくなものになってしまいます。最初に目的を明確にして、状況を全体を見る感じで見ていくと、「こういうのがいいな」というアイデアが出てくることがあります。

「木を見て森を見ず」ではなく、常に全体を見回すようにしましょう!



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