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親が子をコントロールする弊害

親というのはついつい子供が自分の分身のように思ってしまい、コントロールしたい衝動に駆られてることもあると思います。特に、母親は自分から生まれた子供ですから、その傾向が強いとも言われています。

もちろん、子供は親の所有物ではありません。幼いと言っても、立派な人格を持った一個人です。ですので、子供の意思は最大限尊重しなくてはいけません。しかし、気がつかないうちに過干渉になって、子供の自主性や個性を潰してしまうケースもあります。

そこで、今回の記事では、その弊害を検証した上で、親がやってはいけないことを記載します。

親の過干渉とその弊害

親はなぜ子供に過剰な干渉をするのでしょうか。さまざまな要因が考えられますが、その一つに「学歴信仰」があるかもしれません。平たく言ってしまうと「一流大学に入学・卒業して、一流企業に就職すれば、一生安泰!」という考えです。個人的には、20年以上前に終わっている話だと実感してますが・・・。

この学歴信仰に囚われてる親の場合、子供に何を求めるかと言えば「一流大学に入学すること」になります。そうすると「勉強しなさい」から始まり、「なんでこんな点数しか取れないの?」「もっと頑張って勉強しないとだめでしょ!」といった、負の言葉の応酬です。もし、あなたがこれをずーっと言われ続けたらどういう気持ちですか? 私なら家出したくなります(笑)

しつけという名の「体罰」

これがさらにエスカレートすると、しつけという名の下に体罰が行われてしまいます。親が子供に対して攻撃的になってしまう状況です。そして、体罰・しつけは子供に悪影響しか及ぼさないことが科学的に立証されています。

生理学的には、ホルモンの分泌に悪影響を及ぼすためと言われています。体罰・しつけを受けて育った子供は、大脳辺縁系の性腺ホルモンの分泌が高まってしまいます。これは攻撃性が高まっている証拠です。つまり、攻撃性の高い大人が生み出され、体罰・しつけという負の連鎖が次世代にも持ち越されてしまうのです。

また、モデリング(他者を見て学ぶ)ことを通じて、親の攻撃性を意図せず学んでしまいます。つまり、子供は親を見て攻撃性や暴力行為を学び、自らの子供(あなたにとっての孫)を育てるときに同じ行動をとってしまうのです。

つまり、あなたがお子さんをコントロールしようとすると、お子さんの自己肯定感や自尊心を低くするだけでなく、体罰という負の連鎖を次世代に持ち越してしまうという、ものすごい弊害が発生してしまうのです。

「感情的に叱る」「無視する」「丸のみ」は絶対ダメ!

では、お子さんにどう対処したら良いのでしょうか? ここで、絶対やってはいけない行為を3つご紹介します。

感情的に叱る

お子さんが駄々をこねたとき、あなたの言うことに従ってくれないとき、イラッとしますよね。しかも、お子さんが小さいと、結構な頻度でこの状況が発生すると思います。ですので、ついつい怒りに任せて怒ってしまうこともあるでしょう。残念ながら、これは完全に逆効果です。

怒られたお子さんの立場で考えると、お子さんは恐怖心でいっぱいになります。そして、「お母さんを怒らせてしまった」「お母さんに嫌われたくない」という感情がお子さんを支配し、最悪の場合はトラウマになります。そうでなくても、お子さんがお母さんに自分の意見を言いづらくなります。その結果、自己肯定感が下がってしまいます。

別の見方をすると、怒りに任せる行動を「やって良いこと」「正しいこと」と誤った認識をしてしまいます。そうすると、お子さんも怒りに任せる行動を取るようになってしまい、負の連鎖が始まります。

ですので、怒りに任せず、落ち着いて叱りましょう。怒りを感じたら、とにかく6秒数えましょう。そうすれば、あなたの心はちゃんと落ち着きます。

無視する

目の前に、あなたの嫌いな人がいるとしましょう。どういう態度を取りますか? おそらく多くの人が「無視する」という行動を取ると思います。気がつきましたでしょうか? 嫌いな人に対しては文句を言うのではなく、無視するという行動を選択するのです。そして、おこさんが駄々をこねたりしたとき、面倒くさいので思わず「無視」という行動を選択しませんか?

お子さんが駄々をこねるとき、「自分のことを分かって欲しい」「もっと構って欲しい」といった気持ちから行動していることが多いです。このときにあなたがお子さんを無視をしたら、お子さんはどう思うでしょうか。はい、100%間違いなく悲しい気持ちになります。自分が受け入れてもらえない、これほど悲しいものはありません。

ですから、無視をせず、面倒かもしれませんが、まずはお子さんの話をしっかり聴きましょう。その上で、なぜお子さんの主張が受け入れられないのか、説明をしましょう。このとき、お子さんを否定しているのではなく、お子さんの主張を否定していることを説明するのがポイントです。

お子さんの主張を丸のみする

無視よりはマシですが、丸のみするのもよくありません。お子さんからすれば「自分の主張が全部通った」という経験になり、「何を言っても許してもらえる」というマインドを持ってしまう可能性があります。こうなると、主張はさらにエスカレートする可能性が高まります。

そして、エスカレートしてから押さえつけるような事をすれば、お子さんは奈落の底に落とされた気分になり、自己肯定感を著しく低下させてしまいます。

ここも、お子さんの主張にしっかり耳を傾けて聴くことが大切になります。

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