見出し画像

「究極理解」とは?

「究極理解」と聞いて、何を想像されますか? 「究極」とつくと何か「ものすごいもの」というイメージになるのは私だけでしょうか?

伊勢隆一郎 著「究極理解」の本を読む機会に恵まれ、「究極理解」とは何かを学びました。そして、それを実践してみたところ、自分が望む以上の結果を得ることが出来たので「私が学んだこと」と「実際に体験したこと」を記載したいと思います。なお、本の概要をまとめている記事がNoteにありますので、詳細についてはそちらを参照いただければと思います。

この本で私が学んだことは「相手の立場になって考える」だけでは「究極理解」にはたどり着けず、「自分を消す」ことが非常に重要だということです。「自分を消す」とは「自分が持っている先入観・価値観などの各種フィルタを外し、物事のありのままに見ること」と理解しています。これが非常に難しい。でも「自分を消す」ことが出来なければ「相手の立場になって考える」ことが出来ない。では、どうしたらいいのでしょうか?

本によると「もう二度と会えない人だと思って話を聞いてみる」が上手く出来るコツであるとありました。「相手が『わかってほしい』と思っていることを理解することが重要」ともあります。まずは自分を横に置いて、相手の「ありのままの姿」を受け入れることが大切なことです。「そうなんだ」という共感が相手に安心感を与え、信頼を得ることになります。

また「人間は『理解されたい生き物』理解してほしくて、あらゆる行動をしている」や「人間にとって、理解してもらえないことはもっとも辛い苦しみであり、理解してもらえたなら死んでもいいと思えるくらいに価値のあること」という文章も本にありました。ここは「究極理解」を理解する上で、非常に重要な概念と私は考えます。「相手が『理解してほしい』ことを望んでいる」と分かることで「自分を消す」ことが可能になり「究極理解」へたどり着けると思います。

これらの理解を基に、ある一人の女性が抱えている問題と対峙しました。この女性はいわゆる「キャリアウーマン」の方で、非常に仕事が出来る方です。ただ「ネガティブ」な感情を持ってしまうと、この感情に行動が支配されてしまい、周囲に当たり散らかすような言動・行動が出てしまっていました。この状況を解決すべく二人で面と向かって話をしました。

私はネガティブな行動については触れず「今後どうしていきたいですか?」と伺ってみました。そしてこの女性が教えてくれた内容を「自分を消す」努力をした上で聴いてみました。そうすると「なぜこの女性がネガティブな言動・行動になるのか」が分かってきました。周囲の協力がなかなか得られず「自分は一生懸命やっているのに結果に結びつかない」ことにイライラしていたのです。「自分は一生懸命やっている!」のアピールが「ネガティブな言動・行動」につながっていたのです。私はここが理解できたので「あなたが非常に良くやっていることは周囲のみんなが理解している」「自分がやれることだけに集中していきましょう」と伝えました。そうすると「ネガティブな言動・行動」がかなり少なくなりました。これが、もし「ネガティブな言動・行動はいけない!」とアドバイスしていたら、さらに悪化して負の連鎖に陥ってしまっていたと思います。「究極理解」のおかげで負の連鎖に陥らずに済んだと思いますし、この女性からの信頼を勝ち取ることが出来たと思います。

最後に本にあった「オススメのワーク」をご紹介したいと思います。それは「たまたま近くにいる人がどういう人なのかを想像する」です。これは、想像力を豊かにして「理解したい相手の背景を想像しやすくする」ワークです。街ですれ違った人、電車やバスでたまたま乗り合わせた人がどんな人なんだろうと想像してみることです。「この男性は疲れた顔をしているな。仕事で大変なんだろうか?」「この女性はスマホでメッセージを送っているみたいだな。彼氏にラブラブなメッセージを送っているのかな?」等の想像でOKです。さまざまな感情を知っていることで、自分の引き出しが増え「相手を理解しやすくなる」状態を作り出すことが出来ます。このワークは普段の何気ない状況で出来るものですから、ぜひお試しください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?