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鑑賞のりれき 2023年7-2024年2月

半年+2ヶ月。あっという間に年が明けてました。
本数は少ないですが。
今回は珍しくアニメを見てました。

※ネタバレを含みます

映画編

Rough Night / ラフ・ナイト 史上最悪! ?の独身さよならパーティー(2016)

大手タイトル(しかも割とシリアスな役が多い)に出演してる人たちが、元気いっぱいにバカしたりトラブルに巻き込まれてぎゃあぎゃあする作品。友情って厄介な時もあるけど、色んなこと考えすぎた結果ねじれてるだけだったりする。小学生みたいな手紙で全部許せちゃうくらい、簡単な時もある。そんなもんだったなーと思い出した。

Barbie / バービー(2023)

序盤のシーンのバス停にいたおばあちゃんに対して歳をとることの美しさみたいなものを感じてるの、嬉しかった。歳を取ることは良いという表現はあっても、あまり女性が歳をとって美しいってのは多くない気がする。そこに愛着を感じてたマーゴットバービーが最後あの結末を選ぶのもわかる。
個人的に好きなマイケルセラ、ちょい役なんだろうなと思ってたけど結構大事なポジションで嬉しくなった。
皮肉なのかブラックジョークなのか監督のメッセージなのか迷う部分も多いけど、なんかそれぞれみんなが観て感じたことをシェアしたくなる映画だった。
あと普通にバービーが好きとしても過去のドールが再現されるのは楽しい!ありがたいなぁ。

Encanto / ミラベルと魔法だらけの家(2021)

めちゃくちゃ良い。話、すごく今時のディズニーだ!最近のディズニーは「個(自分)と家族」の話がやはり多い気がするんだけど、今作はその中でも対話の重要性をひしひしと感じる。そして政治的な背景とかを感じても、絶対にディズニーのファミリームービーの枠を出ないようなところが、ディズニー!って感じだ(語彙)
主演してたのがブルックリン99のローザだったの気が付かず。歌うまくてびっくりした。
アナ雪2からそんなに経ってないはずなのに、あれよりアニメーションの表現力が高まっててすごい。映像から伝わる躍動感(カメラアングルとか表情)がこの作品らしくてとてもよかった。

Chip 'n' Dale: Rescue Rangers / チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ(2022)

現代版のロジャーラビット。やりたい放題。おもしろすぎ。
ガジェット、小さい頃から大好きだけどこの作品でもいけててよかった。

John Wick / ジョン・ウィック(2014)

思っていたよりコンパクトにまとまって、逆にちょっとびっくりした。
暴力と犬のあれこれが平気な方には気楽に勧めたい、と不謹慎なことを言ってしまいそうなくらい、何も考えずに見れた。

John Wick: Chapter 2 / ジョン・ウィック:チャプター2(2016)

説得力に欠ける選択やシーンが多かったけど、まぁ映画だから、と、ノンフィクションを楽しんだ。
主人公が単純すぎるのか何か考えてはいるのかいまいちよくわからない、感情移入の隙間も与えない感じが逆に良い。

John Wick: Chapter 4 / ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023)

3を観てる途中で映画館行った。3のオチがついてないことに衝撃。
リナサワヤマと伊澤さん目当てだったので無事観れて嬉しい。2人ともかっこよかった。ドニーイェンもさすが。厨房のシーンいいな。
アクションは凱旋門が凄すぎ〜
その後のドローン撮影のシーンが斬新で好きだった。
しかし長すぎ!

JOHN WICK:CHAPTER3 PARABELLUM / ジョン・ウィック:パラベラム(2019)

取り急ぎ、観たけど、ここで終わる!?んだ。というかんじ。

べイビーわるきゅーれ(2021)

先に2を観てしまっていたので、そもそものふたりの性質のちがいみたいなものをちゃんと掴み切れてなかったのだけど、そこを紹介するような内容で助かった。
まひろがソファを跨ぐのが毎回できる人のやつで好き。

Wish / ウィッシュ(2023)

"Wish"というディズニー100周年のテーマに沿い、「願うこと」を今のディズニー視点で描かれてた。
「願えば叶う」をどう捉えるかというのは1つの答えはないからこそ、今ディズニーならこのテーマをこう扱います、というのを見せられた気がした。
これはきちんと賛否ありそうだけど、幼い年齢の子がほぼ出てこなかったこと。個人的によかった。
願いを預けるのも18歳になってからという設定。大人が自分の願いを忘れてしまう、というのは、現実もそうなんじゃないかと。作品内でも、結構いい年齢の人たちが願いを返してもらって新しいことを始めていたのは、今を生きる大人へのメッセージかな。100歳のおじいちゃんも、100周年のディズニーも、自分の心が動くことをしていきましょうね、ということなのかも。

キャラでいうとスターの好奇心旺盛な愛らしさに夢中になってしまった、かわいい。逆にヤギのバレンティノは喋るのに目立たなくてもったいなかったな…
そして総じてコミカルなシーンが全然笑えなくて。カメラワークもちょっと物足りなさがあり。アニメーションとしてはあんまりかも。

吹き替えで見たけれど、生田さんの歌声すごくよかったです。ワンスアポンアスタジオ吹替も見れてありがたかった。
改めて100周年おめでとうございます。

Poor Things / 哀れなるものたち(2023)

相当変な映画だった。でも、女として生まれてきた人間的には観てよかった。横槍やら社会常識やらが割り込んでくるけど、すべて自分で責任もって自分が欲しいものを素直に選択してくの良い。けどあくまで非現実さを残してるのがふざけてていい。最初やだなーのきもち強かったけど、どんどん気分良く観れている自分がいて嬉しかった。
多くの人が大好きだと思うけど衣装素晴らしい。絵画っぽい美術、絶対みんなネイルでオーダーする。poor thingsネイル!流行りそう。
夏のバービーに続き、冬の哀れなるものたち、となるのもわかる(言われてるのか?)、けど、バービーよりははるかに狂ってる映画だった。好き。

カラオケ行こ!(2024)

面白かった、役者さんたちの演技も良かった
けどこの作品を実写でやる意味ってなんだろう?と思っちゃったかも
どれだけコメディタッチにしても人間が演じると生々しくなるから、やっぱ漫画の平面な感じがヤクザと中学生の関係性にマッチしているかなぁ
音楽のゆるさはいい効果があったとかんじた


ドラマ編

Sex Education Season 1 / セックス・エデュケーション シーズン1 (2019)

学生の悩みある生活を題材にした作品は多くあるけど、秘められがちな性に関する部分をオープンに描いている。
キャラクター表現がうまい。まぁまぁな人数が出てくるけど記号になりすぎずにそれぞれが際立っている。内面の描写がきちんとされてるからかな。
やはり頭の良い子はきちんと評価されてほしいと思った。


アニメ編

進撃の巨人 Season2~The Final Season 完結編(2017-2023)

長年s1で止まっていたところから、1ヶ月ほどで残り全てを見終えてこの月末に挑んだ。
普段アニメを見慣れていないのと、何よりも私個人が作品が伝えたいことや教訓のようなものを追ってしまう癖があるため、ずっと苦しい状態が続いた(個人的にこれは作者の諫山先生がインタビューで仰ってた「帰納法と演繹法」の違いかもなと今になって思う)
映像のことを語れるほどアニメを観ていないけれど、純粋にかっこいいと思えるシーンばかりで、相当力を入れて作っているんだなと感じた。長年続いた人気作品の終結ってすごいなぁ。
ここまできて、やっと、さまざま側面があるこの作品の中で、自分はこう捉えたい的なことに気付けたので書いておきたい。

まず「歴史は繰り返す」について。あのエンドロールでばっちり歌詞が入ってきてまさに絶望だったのだけれど。
強大な力を持つエレンでさえも、進撃の力で見た未来を変えることができなかった、ということが、その言葉をはっきり裏付けている。
一般的に過去未来が見える→歴史改変をするためもがく、となることが多いけど、そんなことはなく史実は変えられない、としている。
そう言った意味で「過去現在未来が同時に存在する」的なセリフがあるのかなと思った。決定しているシナリオは変えられない。

しかし、何かを変えようともがき続けた登場人物たちが、結局大きな物語を変えることはない、というのを壮大な皮肉として捉えるのは、あまりに残酷、というか鬼畜すぎる。

そのなかでの唯一の救いが、アルミンとジークのシーンだった。
自分がこの瞬間のために生まれてきた、と思えることがある。それはすごく些細なことで、でもその時を守りたかったから戦った。
この作品ではじめて共感できた場面だった。

地獄のような世界を散々語ってきた中だからこそ、このセリフがとてつもない威力を発揮したと思う。
個人のいのちは小さく、彼らの果敢な生き様は歴史を左右することなく、簡単に奪うことができる。
人間の生きる価値や生きる意味とは、歴史から見たら些細なこと。であるという事実。

あんな状況でもそのことに気づいたアルミンはすごい。話し合いというテーマを背負ったキャラだと思っていたけど、やはり最後までいてくれて良かった、と思えた。

話は戻るけど、結局、史実だけでは何も語らない。
大きな物語は、削ぎ落とした形で残る。
アルミンたちが危険に身を晒してまで、正しく物語を語ろうとしたのはそれが理由だと思う。
そしておそらく、当事者たちの死後はうまく継承されずに、きっとまた戦いは繰り返される。
繰り返されるなら意味ないのでは、なんて考えこそ、意味がないことはもうわかっているはず。
繰り返すかもしれないけど、アルミンはあの船での談笑の瞬間を守るために行動し続けただけなのだ。
戦争しててもしてなくても、歴史からみたら些細なことを守るために、私たちも日々を生きてるんだと思う。

今の自分の答えはこれにおさまった。
人それぞれの感じ方や考えがあるはずで、誰かと語り合うのに最適な作品。語り継がれていくでしょう。
とんでもない大作。お疲れ様でした。

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