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エディター&MDコンサルタントに聞く、バッグブランド<激動の平成史>(2)アフォータブルラグジュアリーと国内の高価格帯バッグマーケット


先日もお知らせしましたが、「タイム&エフォート」公式サイト 2021年の年間テーマ「革鞄・ハンドバッグ特集」の最新コンテンツをご紹介します。



11月は、テーマ1の新シリーズを公開。エディター&MDコンサルタントに聞く、バッグブランド<激動の平成史>がスタート!



平成のバッグ史を、活躍中のバッグメディアのエディター、革製品のMDコンサルタントが語る新シリーズ、第2回は、靴、バッグ業界中心のマーケティング&業務サポート会社「アジアリング」取締役社長 高橋悟史さんにお聞きしました。



2000年ごろに流行した「Y2K(Year 2000 の短縮形)ファッション」が話題となっているいま、再注目したい過去の事例、国内の高価格帯バッグマーケットの流れを3つのカテゴリー、「コンサバエレガンス&モード系」「ナチュラル&クオリティカジュアル系」「ユニセックスカジュアル系」でプレイバック。



2000年代、IT業界が牽引したプチバブル時代が到来。六本木ヒルズに居住する新富裕層、ヒルズ族がラグジュアリーマーケットを盛り上げました。海外の編集者の私物からブームとなったエディターズ(編集者)バッグをはじめ、女性のファッションスタイルに欠かせないアイコン的な存在、「イットバッグ」が海外のハイブランドから人気となり、バッグ一点豪華主義の女性ユーザーも増加。限定生産品がプレミアム価格で売買されるリセールが普及しはじめたのもこのころです。


国内ブランドでは、アフォータブル(手に届く)ラグジュアリーを掲げるブランドが登場。「ViVi」「Cancam」など赤文字雑誌(きれいめファッションを提案する雑誌の総称。表紙のタイトル文字の色からネーミングされました)を核としてプロモーション展開するブランドが若い世代の支持を獲得。

“モテ”ブームは社会現象となりました。現在でも、テレビ番組のお天気キャスターのスタイリングなどで、当時のテイスト、ニュアンスが受け継がれているようです。




2008年には、ファッション誌「リンネル」が創刊し、ヒットしたナチュラルテイストのスタイリングにマッチするバッグや、ユニセックスブランドを加えて、平成を振り返ります。



非常事態宣言が解除され、リベンジ消費へのニーズが高まりつつあるようですが、「ノームコア」ブームをはじめとして、シンプル&ベーシックの流れが長く続いたため、リッチ&ハッピーな「Y2K ファッション」が新鮮ですよね。


すでにタイトなミドルフ丈トップス、ミニ丈ボトム、ロングブーツなどがリバイバルヒットしており、さらなる盛り上がりが期待できそうですね。当時のトレンドが、今後のクリエイティブやスタイリングの参考になれば幸いです。