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竜宮城に猟奇的な私を連れて行って


恵比寿LIQUIDROOMのLIVE中、私の中で光眩く、様々な感情が駆け巡りました。

ステージの上から見えるみんなの笑顔と、天井にはバチバチと輝く照明の光。そして、重低音が美しく鳴り響くZsaszのサウンドが、時には激しく、時にはスローモーションのように感じ、私の体を弾くように突き刺さり、体を撫で、手の上で操り、そして水のように流れて行きました。

そんな中、光の速さで眩くパチンパチンとこの感情が鳴り響きました。それは
「愛」「悔しさ」「希望」そしてまた「愛」
繰り返されるように溢れ出した感情に、なんだか泣けて、誰が悪いだとか、悪くないとか、もう、そんなのどうでも良くなりました。全ては愛に包まれているこの空間を、抱き締め返そうと強く思いました。

一体感。憑依。
この気持ちを、なんと表現したらいいのでしょうか。ステージの上の私は、本番前の私には想像のつかない事を沢山してくれます。

歌い方、ダンス、煽り、MC中の言葉。
全てステージ上の私に任している、そんな状態です。
本番前にああしよう、こうしようといくら考えたとしても、ステージ上の私が、それらの言う事なんて聞いてくれないのです。
なんて猟奇的なのでしょうか。思うままに、本能のまま、その場で感じた音と、光を拾って、歌い踊り、そして煽りの言葉は、勝手に変換されそのまま口から吐き出します。ステージ上のティム・ヴィンセントは、ZsaszというLIVEを全身で浴び、謳歌しているのです。

Zsaszとしてステージの上に立つ私は、
私であり、憑依されたもう一人の私自身なのです。

大きなLIVEやイベントの時はもちろん緊張します。ですが、本番数秒前の袖で感じる、緊張というものは、もう、なんと言ったらいいのでしょうか。

最ッッ高です。

気持ちがいいのです。
ゾクゾクしてたまらないのです。
それでこそ、ここでえくすたしぃ♡を感じ、憑依はもうここから始まっているのかもしれません。(怖いですね)ブザーの鳴るあのSEから、私が私でなくなるこの感覚が、とんでもなく愛おしく、エネルギッシュであり、その日のステージを任せられるのです。ちゃんとしっかりカマしてくれるから、偉いね。
それだけが唯一の誇りです。

そんな誇り高い猟奇的な私も、残すは70日。
数日前、Zsaszで居られるのもあと100日くらいかなー?なんて、思っていたのに、あっという間に70日になってしまいました。
ぼうっとしているせいなのでしょうか、雨や風、雷など気候の荒れた海でグラグラと小さな船で戦ってきたこの4年間。その先にあった大きな大きな課題を乗り越えた後に乗る船の波は、それはとても穏やかでした。

もうこれから先は、ハンドルを握らずとも波に任せば最終地点にたどり着きます。たどり着くまでに、拾った一つ一つのLIVEを大切に抱きしめながら、ステージのティムに任して、気づいたらもう最後の日なんだろうなぁ。

ユラユラと揺れる波の中でも、自分用の小さな船を取りだして、ひとりでてきる活動を何個かこなして来ました。自分の将来に繋がるための事とか、今の私に出来ること。ティム・ヴィンセントが、ティム・ヴィンセントで居られるために。どうなるかなんて、わからないけれどやれる事は今、やっておきたいです。

そしてまた、5人乗りの大きな船に戻って参りました。ふあ〜っとあくびと背伸びをしてから、前を向いて、そのまま波に、身を任せようと思います。

今まで散々波打つ深海で、無理やり急カーブをしながら強い波に耐えて、戦って、この船を沈ませてたまるかとハンドルを誰一人離さないよう、強く強くギリギリな状態だったとしても、このみんなと握ってきたのだから。

最終地点は竜宮城かな?あれ、それだと海の中になっちゃうなあ。陸の上だと嬉しいのだけれど、きっとその竜宮城の名前はasiaで、扉を開けたらみんなの姿でいっぱいだ!
笑っていたり、泣いている子も居れば、頑張ったな!なんて強がって泣き笑う君が居るかもしれない。

本当は来て欲しくない。来て欲しくないよ、だってさ、私たち5人でZsaszだったもん。

でも、選ぶ道はいつだって間違いではないから。
絶対に、これから先だってそう。みんなもだよ。
仕方がないので、またステージの上にしか現れない猟奇的なティム・ヴィンセントを、その日竜宮城に呼んであげようと思います。きっと狂ってフロアに飛んでいくと思うので、皆さん、キャッチの覚悟は予め用意して頂けると幸いです。

あれ〜アイドル終わったあとどうしようかな〜みたいなお話をしようと思ったのに、猟奇的なティムが許してくれなかったみたいだ。(アギャギャヤギャと笑っております。)
では、そのお話は、またそのうちに、、、

ここまで読んでくれてありがとうございました。
こうしてnoteをゆったりと続けられるのも、読んで下さるみなさんが居るおかげです。今日はちょっぴり不思議な一ページだったかも知れませんね、おやすみなさ〜い。

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