#フェイクドキュメンタリーQ 2-5「怪談-Passengers」の妄想

まず初見で、元タクシー運転手前野さんと井沢さんとの話を全て信じていて、それでも気になったことがありまして、
前野さんが何度もお客を連れて行った山道、降ろした場所を「ここです」と言うのはいいんだけど、何故その先まで進んだんだろう？
井沢さんから「行ってみましょう」と言われ、怪談家として、真実とまではいかないまでも「この先に何があるのか」という事実くらいは知りたいだろうな、という思いは想像がつくけど、陽が落ちてまで進むのはおかしくないか？
前野さんは井沢さんに降ろした場所を教えその先に足を運ぶにしても、心霊スポット巡り・肝試しまで覚悟はしていなかったんじゃないかなぁと、ここは違和感を持ちました。

で見ていると「実は嘘なんです」という告白。09:32
ここで不思議なことなんてあるわけがない、という言葉をそのまま信じるのなら、降ろした人はいない、一人もいないんだと思われるのですが、果たしてそうなのか？
降りて進んだ人は一人もいなくとも、それは前野さんが運んだ人が一人もいないというだけであって、この山で何か不可思議なことが起こっていないということは保証しないわけで、何故不思議なことがあるわけがないと言ったのか。
もし、前野さんが「奇妙な人たちを連れて行ったことが嘘」なのだとしたら、井沢さんから取材の依頼が来て（うむ、どこの山に降ろしたことにしようか）を考え、場所を探しますわね、
（まぁここにするか）と決めたとき、降ろしたとする場所まででいいんですよ、それより先は進む必要がない。
前に来たことがあって、そのときは怪奇現象も不思議な物もなかったんでしょう。
だから井沢さんに取材を受けてこの場所に連れてこられるまで、自分でここを訪れることがなかった。何もないんですから。
何かあったら後日談として語りますわな。

ここで私が今まで以上に強烈な「そうなのか？おかしくね？」が出てきまして、
タクシー運転手で怪談家って、あり得るのでしょうか？
まぁ怪談家がタクシーの運転手を仕事にしているのでしょう、普通、怪談収集家がタクシー運転手に「何か怖い話ないですか？」と聞いて、一人の運転手から一つか二つの話を聞いて、何人もの運転手に質問を重ねて話を集めます、しかしタクシー運転手が客に「何か怖い話ないですか？」はあり得ないですよね、そういう怖い話が嫌いな人だっていますし。
だから客に聞いて、客からタクシー会社に苦情が来て、それで馘首にされたのかなと思ったんですが、一発アウトはないでしょう、一回は「客を怖がらせるのは止めろ！」と厳重注意され、それでも聞き続けたのか？
それよりも前野さんは、同僚のタクシー運転手に「何か怖いことがあったら教えてね」と声をかけているのかと推察します。
Twitterマンガでもトラックの運転手から話を聞いて描いている人いますよね、そういう形式なら〝あっても少しもおかしくない〟。

この「遠い山の中までタクシーでやってきて奥に行く人たち」、これ前野さんではなく同僚が経験したんじゃないでしょうか。
前野さんがこの話を聞いて「詳しい話を聞かせてくれ」「どこまで乗せていったか教えてくれ」と頼み、自分のレパートリーに加えた、自分が経験したことにして。（しかし信じてはいなかったし、山に連れて行かれたときはおかしいことなど何もなかった）
実際に経験していた同僚がそれを苦々しく思い、井沢さんに前野さんのことを言った。
井沢さんにしてみれば、他人の話を自分の話のように語る前野さんに腹が立って、懲らしめてやろうと仕掛けを張った、
井沢さんもこの場所のことを知っていたっぽいというのは16:28、前野さんとは別ルートで知っていたということでしょうが、何かしらの心霊スポットとして知っていたのなら前野さんにそう言うでしょう、直に言ってなかったのなら、前野さんに「真実を知っているんだぞ」というほのめかしではなかったのか。
しかし前野さん、井沢さんが仕込んだなとは思っても、なんで自分が井沢さんをここに連れてくることを解っていたのかを疑問に思わない。20:09

しかし仕掛けのうちいくつかが井沢さんの知らないものだった（車のドアが開いたのは井沢さんの仕掛け、共犯者がいたんじゃないかなぁ。車の鍵くらいなら井沢さんの出来る範疇だし）、だから朝が来るまで震えてはいたけど雑誌の原稿を書いたりDVD に映像を落とすまでの仕事はできた、

でこれはあきらかに私の妄想なんだけど、その後実際に経験した運転手がこの山で命を絶ったんじゃないだろうか？

だから前野さんはタクシー運転手を辞めた。

井沢さんのその後は解らないけど、怪奇現象に引き摺られて恐ろしい目に遭っていたとか命を落としたとかしていて、今回の取材者に（ようやく）話が来た、それがラストの
「前野さんって何でタクシーの運転手辞めたんでしたっけ」22:19
になるんじゃないかなぁ。
あまりに嘘をつきすぎた、自分に都合の良いことだけを言ってきた、だからいまさら本当の事を言えなくて「何でタクシーの運転手辞めたんでしたっけ」と聞かれても答えようがない。