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天狗壁

天狗壁 福井の伝説
 昔、杉山(勝山市)に清五郎という男がいた。  ある日の大きな天狗壁という大岩壁のそばで薪割をしていた。  夢中で作業しているうちに自分の周りで大勢の天狗が太鼓をたたきながら騒いでいました。

 おもしろくてつい眺めていたが、天狗がやめたので家に帰ることにした。  帰ろうとして斧を持つと柄が腐って壊れていた。

 家に戻ると葬式の最中だった。

 誰の葬式だろうと訊ねると驚かれた。  その葬式は自分のもので、杉山にいってから三年が過ぎていた。

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