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横浜の天狗
横浜の天狗 横浜の伝説と口碑
本牧十二天は横浜開港の頃から人々に知られていたが、そこにうっそうとしており、女子供はいくものではないといわれているような地域だった。
そこには何万匹もの烏がどこからともなく集まり、それを支配する天狗がいるといわれた。
烏だけでなく鷺もくることから、ある時男がそれをとろうと鳥もちをもって出かけて行った。鷺を見つけ、とろうとすると鳥もちが動かない。竿の先を赤い顔の男がつかんでいた。
(同じ男はわかりませんが、竿の先を見えない何かがぎゅっと握っていたという話もあります)
男はそれから一切殺生をしなくなったという。
また十二天からは一切のものを持ち出してはいけないとされた。十二天は岩鼻が海につきだしたようなところで、波風により徐々に減っているので、土を惜しんでいるからである。
そのため、参拝にいったものが土でも石でも持ち帰ってしまうと、海にいき「十二天に帰ってください」と頼んで流したという。
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