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キャベツは主役!キャベツの為の料理 10皿

昨年、「葱」の為の料理30 を行ってから、この行動が板についてきた。
旬の食材の瑞々しさを感じたら、とことん、
「  の為の料理」を考えずにはいられない。

あれ以来、脳はいつも、美味しい食べ合わせを考えて働き続けている。枕に頭を埋めるその時も。

今、キャベツが甘くて美味しい。
芯を生で齧ると、その甘さに驚く。
ちなみに、色々作った結果優勝だと思ったのは、
葉をざっくり切ってただせいろ蒸し。
甘くて、葉に乗る水滴が瑞々しくて、唆られる。
シンプルザベスト。

以下、
キャベツを美味しく味わう為のレシピ。


1.キャベツの為のパニーニ

彩り、なんかじゃない
甘い甘いキャベツを味わいたくて
バターキャベツをさらに味わわせてくれる
香ばしいカンパーニュと一緒に

メインを引っこ抜かれたようなパニーニだけど
肉は要らなかったんだねと気付く
肉の美味しさがないぶん
キャベツの美味しさを割合いっぱいに感じられる

隠し味はいしり

▶︎バター10g,キャベツ3枚, チーズ, クミンひと摘み, いしる小1/4, 黒胡椒


▷芯は別にし1cm幅
 鍋に水50ccと芯入れ蓋し
 中火7分柔らか蒸したら
 葉とクミン入れ2分後消火
 バターといしるを和えて待機
 フライパンにバターを敷き
 カンパーニュ並べキャベツとチーズ
 乗せたらパンに霧吹きして蓋
 チーズが溶けたらいただきます

いしりはほんの少し、が大事。
隠し味として力を発揮する、
「うまくて、まずいもの」
※使いすぎると"苦手"と思われる。


2.ジンジャーバターキャベツ丼

キャベツパニーニの残り
ロール白菜だねの残り
ごはんの上で出逢う♨︎

▶︎キャベツ,バター,クミン,いしり, 黒胡椒

▶︎鶏ミンチ, 生姜みじん切り, 醤油麹,味醂


▷ごま油熱し鶏と生姜
 7割炒めて味醂少々
 火を消し醤油麹を絡める

あまりものって
その時とても美味しくても
時間が経つと愛が薄れてしまうから
愛を復活させる
あまりものリメイク


3.こねないロールキャベツ


キャベツに包まれ蒸された塩麹鶏は
柔らかくて
一緒にゆっくり蒸したキャベツも
その食感を邪魔せず柔らかくて
何より美味しいのは
そのふたつから生まれたスープ
玉葱麹がはたらいてくれて.

▶︎鶏むね肉, 塩麹 10%, 玉葱, キャベツ, 玉葱麹15g

▷ 2cm厚切りむね肉と
 玉葱輪切りの半分を
 キャベツ1枚くるりとまいて
 楊枝で何とか留めたなら
 フライパンにきっちり並べ
 蓋して火力5 7分後
 玉葱麹をキャベツに塗り
 火力3で20分
 勝手に生まれるコンソメスープ


ナイフを入れると層になっていて可愛い
胸肉の上に透き通る玉葱


4.キャベツといかのいしりトマト煮


くたくたキャベツと一緒に頬張りたいのは何かと
思い浮かんだイカトマト
イカはいしりでブーストして
甘いキャベツと噛んだなら
セロリの風味で爽やかに
トマトの酸味で後味きゅっ
ほっこり薩摩芋のあまさ

みんな良い役

▶︎キャベツ350g, 赤玉葱110g, 薩摩芋110g, ひいか120g, ひよこ豆80g, セロリ20gいしり5g
あら潰しトマト390g,白ワイン50g,昆布出汁100ml


▷キャベツは大きくざく切りに
 小さなひいかはぶつ切りに
 玉葱乱切り薩摩いちょう切り
 オイルで大蒜香らせて
 玉葱さつま火力5 5分
 イカ豆キャベツセロリワインで火力8
 3分炒めて火力6に下げ
 トマトと出汁と麹を注ぎ
 15分煮つめていただきます


5.カンパーニュサンド



前の晩の残り
カンパーニュに乗せチーズと一緒に焼く

カンパーニュなのがミソ
麦の味わいが掛けられて
土台ではなく、具材の一部

だからやっぱりパンが好き


キャベツといかのいしるトマト煮に
シュレッドチーズを混ぜて焼き
上には酒粕チーズをかける。


6.キャベツの塩麹ポタージュ

甘い!と書かれた "牛窓甘藍"
どんな野菜?と思った時はまずポタージュ

だから私のポタージュは
「美味しい」が一番ではなく
「野菜を知る」が一番で
できるだけ掛け合わせしない

え、___ってこんなに美味しいの⁈
と(自分に)
思わせたら勝ち(自分が)

キャベツのステンドグラスが美しい

▶︎キャベツ150g, 塩麹20g, 昆布出汁 200cc, 牛乳 90cc


▷キャベツざく切り塩麹散らし
 水大さじ1蓋して火力3
 10分蒸したらブレンダー
 水とミルクは後入れ混ぜる
 トッピングキャベツ蒸籠で強火
 3分もしたらステンドグラス
 インパクトをもっていかないくらいの
 フライドオニオンを撒く

トッピング用に蒸したキャベツが
美しくて美味しくて
あ、キャベツの最も美味しい食べ方はこれだなと
考えていたことがぱっと解決

7. えび出汁お好み焼き



どうせソースに侵略される、と
お好み焼きに魅力を感じていなかったけれど
だし目線でみると
なんて素敵な料理
残っていた海老出汁と、
キャベツさえあれば。

▶︎海老出汁2% 65g, 塩麹20g, 酒種酵母 30g, いしり2g, 米粉50g


▷鉄板強火で油敷き
 豚肉隣で焼いて後乗せ
 生地を置いたら流れ出るとこ
 火を通しながら丸く寄せ
 ボウル被して弱火7分
 ひっくり返してあと3分
 ウスターうす塗り出来上がり

あ、お昼になっちゃったって休日のお昼ごはん。
分量は極めて適当。
表面にうっすら
染み込ますウスターソースと
海老と仲良くイカいしり。

キャベツを甘く蒸す為に
これ丁度良いね、ボウル。

出し殻海老のおかげで
具材ひとつ増えた感じ。

コーンは子どもを引きつける具材。


8,柑橘コールスロー



愛媛に近い岡山では沢山の柑橘の名に出逢う。はれひめ。
蜜柑とオレンジのいいとこ取り。実際食べてもその通り。
だからせっかく甘いキャベツを消すこともなく、調味料に代わって甘さと酸味と香りをくれるキミに決めた🍊

甘いという牛窓甘藍を手に入れたときに
まず生で食べたいと思ったときの料理

▶︎マスタードシード小1/2, コリアンダー小1/2, 白バルサミコ 小1, オリーブオイル小2, 塩麹 小1/2, はれひめ🍊 2こ, キャベツ150g

▷キャベツは5mm幅の千切り
 繊維を断って甘さを出す
 はれひめ綺麗に皮を剥き
 繊維を断って甘さを出す
 キャベツは先に漬けておき
 はれひめ生き生き最後に合わせる

このちょうどよさ、はれひめでこそ。

素材を味わいたいマリネの時は
決して塩麹を多くしてはいけない
むしろ塩はいらないくらいで
強さを出さないための塩麹


9.牡蠣とキャベツのアーリオオーリオ



キャベツも終盤になって
ひよわそうな青白い部分
こここそが美味しい!
くしゃっとなった内側は
火を通すと柔らかくて
牡蠣の出汁をひたひたに吸ってくれる

▶︎キャベツ, 牡蠣, 大蒜2片, オリーブ油大2, 塩麹 小1, 白ワイン30cc


▷牡蠣は塩麹塗しておき
 優しく水で触り洗い
 小鍋に湯沸かし出汁をとる
 身はぷりっと置いておく

 パスタの麺は1%湯
 7割茹でで止めておく

 鉄フライパンにオイルと大蒜
 多めを優しく香らせて
 唐辛子は焦げる前取り出し
 大蒜ほどいてざくぎりキャベツ
 焦げない火力で火を通し
 7割ほどくたくたになったら
   白ワイン入れ中火にし
 牡蠣の出汁入れ少し煮る
 いよいよくたくたになったなら
 麺入れ牡蠣入れ火を止めて
 塩麹和えて器に盛る


※牡蠣の出汁の取りかたはファビオ氏参照

出汁が最高
牡蠣のボンゴレビアンコ


10.キャベツと鱈のブレゼ

【ブレゼ】フランス料理の基本的な調理法のひとつで、蒸し煮のこと。肉や魚はもちろん、野菜にも用いられる調理法である。素材がかぶる程度の出汁やワイン、水などを鍋に加えて蓋をし、オーブンでじっくり加熱することで煮ることと蒸すことを同時に行なう。出汁やワインのうま味が素材に浸透すると同時に、出汁にも素材のうま味が溶け出し、両者のうま味が一体となった味わいを堪能することができる調理法である。

クックドア


鱈を味わうなら長く火を通さないが
キャベツの為の鱈
蓋を開けると抽出されたエキスの汁、魅惑。
スープを作ってくれるキャベツ。

能登からやって来たキャベツ。
煮ると甘く、しなやかで、そして、強い。

他と打ち解けてもアイデンティティを崩さない、そんな感じ。
晴れの国の肉厚で甘いキャベツも美味しかった。キャベツの個性を知った冬。

昆布だしを取ってなかったのに気づき
昆布と一緒煮。煮立たせず弱火で。

▶︎ 鱈150g, 塩麹10g, キャベツ1/4 240g,茎ブロッコリー5本 80g, 白ワイン40g, 水280g, 塩麹小2

▷鱈は麹に漬けておく
 ざっくり大きなキャベツ鍋に詰め
 昆布ブロッコリー隙間を埋めて
 鱈を乗せたら布団掛け
 蓋して密閉15分
 塩糀溶き蓋して余熱


再び蓋を開けると透け透けになった掛け布団と、その下に層になった敷布団キャベツを掘り起こすとたっぷりの輝くスープが。


北陸のキャベツ。
煮ると甘く、しなやかで、そして、強い。

他と打ち解けてもアイデンティティを崩さない、そんな感じ。
晴れの国の肉厚で甘いキャベツも美味しかった。キャベツの個性を知った冬。

11.豚しゃぶと茹でキャベツ

おまけ。考えない日のごはん。

▷鍋にたっぷり湯を沸かし
 1%の塩を入れ
 キャベツは強火で5分程
 肉は熱いと縮むので
 少し冷ましてさっと湯掻く
 スライス新玉たっぷりと
 紫蘇も刻んでポン酢でたべる

キャベツを扱ってきて感じたのが、私が思っていたよりも火が通るのが遅い。塩が入ると柔らかくなるのも早い。

おわりに

こうして2玉と半のキャベツを、
"大量消費" でなく、愛情もって使い果たしたのである。飽きることはない。まだ夢に出てきそう。


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