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自分の想いと地域の困りごとを結びつけるのは大事だと思うんです。

11月7日に札幌にある大人座というバー&コワークングスペースで開催された【ほっとけないSHOW】でお話をする機会があった。

ほっとけないどうは「これからの北海道をワクワクさせる人そしてその挑戦を生み出し、応援する」がコンセプトで、そのスピンオフ的な企画が【ほっとけないSHOW】。今回はその6回目。

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一緒に登壇したのは三重県の尾鷲でまちづくりに携わっている伊東さん。尾鷲生まれ尾鷲育ち。生粋の尾鷲人で「夢古道おわせ」の支配人。生まれた札幌を離れ東京で暮らして、北海道に戻ってきても縁もゆかりもない町に住みついた僕とは真逆の生き方をしている。

それが考え方の違いにどう影響があるのか興味深かったのだが、彼のこれまでの経歴や進めてきたプロジェクトの話を聞いていると、経歴は真逆ではあるけど、その根底にある想いやそこに対するアプローチが非常に似ていることに気がついた。

一番印象に残っているのが「町の人の困っていることをひとつひとつ解決していってるだけ」というお話。

これはまちづくりだけに限った話ではないけれど、素敵なサービスというのは「困っている人の声を拾い上げ、自分のできる範囲で解決する」ことができている。

どんなサービスも自分本位で使う人のことを考えられていないとつまらない。そうならないためにも町の人や利用者の声と向き合う必要がある。当たり前のように見えて、あまりできていない事例が多くあるので、これは意外と難しいことなんだろうなと思う。僕自身も心がけてはいるけど、実際ちゃんとできているか…となると、自信を持って「できてる」とは言えない。

そして、自分のできる範囲というのは、決して“妥協する”のではなく、自分の軸がある守備範囲のなかで…ということ。どんなに利用者の声を聞くことができても、そこに“自分の想い”が乗っからないと前に進まない。

他者の声は“道標”で、自分の想いは“エネルギー”。そして、その道をどんな手段でどう前進するのかがアウトプットされるプロジェクトなんだと思う。

それらがしっかりと整理されているとサービスを提供する側のメッセージが受け取る利用者に伝わりやすくなるだろうし、それが「良いサービス」と評価され、「良いマチ」へと繋がっていく。

そこまで繋がるのはとてもとても長い時間がかかる。僕がいまやろうとしていることは目先の利益だけではなく、10年20年…もっというと100年先に何を残すか?というチャレンジなんだと思う。「いまがよければ」「自分さえよければ」ではなく「次の世代が誇れる」ようなマチにしていきたい。それはきっと伊東さんも同じだと思うし、僕なんかよりずっと前を走り続けている方と同じ場所で登壇できたのはとても貴重な経験だった。

人前で話すのは思考の整理にもなるし、程よい緊張感を味わえて楽しい。また機会があればいいな。

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